苦しんでいる学生さんへ
連絡帳に、「この子は完璧主義です」と書かれた。
幼稚園児ながら、完璧主義者だったらしい。
今は違うのかと言われればそうではない。
男の子たちに、ピカピカに磨いた泥だんごを顔面に投げられて一人で泣いたし、助けてくれなかった臨時の先生に対して怒りを覚えた。
他の子より、笑顔の少ない子だった。
学校を休んだら罪悪感で胸が締め付けられた。
一番辛いのは、休んだ次の日に学校に行くことだった。
胸が痛くなったら、心臓病を疑ったし、力が入らなかったら神経病を疑った。
身体が悲鳴を上げているのに、あらゆる検査が正常値で、自分が嘘つきのように感じた。
自分の意志ではなく、休んでも正当化される理由が欲しかった。
テスト前日よりも、テスト後の方が緊張してたし、授業中には絶対に当てられなくなかった。
部活の試合の日は、雨で中止になって欲しかったし、体育祭は消えてほしかった。
同じ天井を見つめてただ時間が過ぎるのを待っていた。
あなたは何に苦しんでいますか。
友達が友達じゃなくなったり、大人が信用できなくなっていますか。
「人を傷つけてはいけません」と謳っていたいた教師が、裏垢で悪口を言っていたり、「好きだよ」と言ってくれた恋人の浮気相手が自分だったり。
学校生活から解放されても、この世の中は汚いです。
ですが、あなたが生きているこの世界は、あなたが選択権を握っています。
あなたを苦しめているのは、環境のせいなのです。
つまり、あなた自身が原因ではないということ。
私が、生き続けている理由は、与えられた選択権を自ら捨てたくないから。
生まれてすぐ手にした唯一の権利。
あなたに朗報です。
数年後、今あなたの悪口を言っている友達や、生意気な先輩、口のうるさい教師は、あなたの人生から排除されます。
大きな夢や安定した職を手に入れる必要はないのです。
周りと同じ行動をしなくていいのです。
でも、好きな曲を一曲決めてください。
自分の味方を自分で決めるのです。
それがあなたの選択。
ぜひ、イヤホンを耳に押し当てて、いつもより音量をあげて聴いてみてください。まわりの雑音を自ら消すのです。
5回休むとアウトな授業なら、4回休んでやったらいいのです。
「あと一回でアウトだよ」とご丁寧に忠告してくる周りにスリルを与えたらいいのです。
「わざわざ私を話題にしてくれてありがとうございます。」と
ここからは、あなたが主役のショータイムなのです。
鋭い剣を持って勇敢に戦うあなたに、わたしは鎧を与えます。
真っ赤な口紅をつけて、暗いトンネルの出口で待っています。
数年早く生まれただけの人より敬意を込めて。
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