カスミソウ

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最近の記事

ウルトラ星

ハルカはいつも窓から空を見ていた。 自分の視界に入る、鳥、星、月が好きだった。 ハルカには、幼少期に休日に家族と出かけた記憶がない。欲しい物は何でも手に入れてきた。欲しいものを買ってもらえなかった記憶もないのだ。 夏休みが終わると、 “なつやすみの思い出”と題した作文を書く宿題があり、その作文は教室の壁に掲示されるのだった。 ハルカは、小学生とは思えぬ程文才があった。その一方で、算数の空間図形、対称、非対称が全く理解できないのであった。 彼女は、田舎に遊びに来たコウ

    • 言葉で傷つき、言葉に助けられる。

      生きている中で感じる9割のストレスは、人間関係だと耳にしたことがあります。 人間は、言葉で傷つけ合い、言葉によって助けられるものだと思います。 通りすがりに知らない人に罵声を浴びせられたとしても、スーパーでお買い物をする知らないおばあちゃんに感謝されることもあるのです。 鬼ごっこ中に躓いてできた傷は、時間と共に治っていき、痛みも感じなくなります。 一方、言葉によってできた傷は、何年、何十年経っても消えないのです。そもそも自分で傷口を目視することさえできないのですが。

      • 人間は意外としぶとい生き物

        1週間食べられない日々が続いた。 何を食べても胃が受け付けなかったのだ。 4日を過ぎたあたりから、何か食べてはいけないような気がした。 人間に平等に与えられている24時間が、自分の意志とは反対に奪われているような気がした。 結局1週間暗い部屋で過ごして、病院に行った。 結果心拍が140を超えていたというだけで、その他異常はなかったのだが、人間には目に見えない、危機能力が生まれたときから備わっているのだと実感した。 全人類に備わっている危機能力が、私を救った。 目

        • 不安障害ってこんな感じ(^^)

          ₁)不安障害といっても人それぞれ症状や重症度は違うので、個人的な書き方になるのはご了承下さい~ (__)  タイトルに絵文字をつけたのは、「不安障害」という「精神病」を身近に感じて欲しいからです! (^^)! 事実、不安障害は生活の範囲を狭める。旅行に行く→交通機関を使う この時点で、交通機関(車、バス、電車、飛行機、船)に対する“予期不安”が生まれてしまうのです。 予期不安とは、「何かよくない出来事があると、また同じことが起こるのではないかと考えて不安になること」つま

          いい男はつまらないという説について

          いい男はつまらないという説について マッチングアプリを使い始めて2カ月が経った。 マッチングアプリには、1日で出会おうとする人から1カ月やり取りをしても何の進展もない人までさまざまである (メル友か!) 文面をみれば、その人の性格の一部が分かる気がする。 (中には、上手い言葉を巧みに使うオオカミもいるのだが) 「こんにちは」が「こんにちわ」ならマイナス60点 「こんにちは」が「こんにちわー」ならマイナス80点 勝手に点数化している自分にも気が引けるが、結構当たる。

          いい男はつまらないという説について

          己の人生を生きよ

          助けてほしい時に助けてくれる人なんかいない。 どうでもいい時に干渉してくる人は多い。 他人の悩みに真剣に向き合ってくれる人なんかいない。 ただ居るのは、都合のいい時だけ近寄って来る人。 相談を真摯に聞く真似が上手い人。 傘を持っているのにささず雨に打たれる子ども。 長靴を履いて水溜まりにダイブする少年。 片手に150円持って駄菓子屋に駆け込む女の子。 いつの間にか目に見えない境界線を通って、いつしか素直でいることが恥ずかしくなった。

          己の人生を生きよ

          あなたにとって私とは。

          私はあなたが思うほど単純な女じゃないの。 あなたが言う言葉すべてが偽りに聞こえるの。 私はあなたとの会話を覚えてるのに、なんであなたは同じことを2回も聞くの。 私と話してるのに、あなたは誰と話してるの。 私は簡単な女じゃないの。 それなのに、なんであなたのことを考えるの。 2番目の女は2番目でしか輝けないっていうけど、私は何番目なの。 あなたの暇つぶしのおもちゃじゃないの。 あなたが回す傘の上の鞠じゃないの。 あなたが放った小さな弓が、私の心に突き刺さるの。

          あなたにとって私とは。

          意地悪な君へ。

          ここからは、超えてはいけない線だと思う。 分かってる。 分かってるのに、連絡が来たら返してしまう。 でも、これ以上近くなると後戻りできなくなる。 なんで、電話を先に切らないの? なんで、電話を繋げたまま寝るの? なんで、「おやすみ」は言わないのに、「おはよう」は言うの? 寝ぼけてる私に、意地悪なこと言うの? これ以上、意地悪しないで。

          意地悪な君へ。

          人の幸せを祝う女などいない。

          自分より先に結婚した友達を心の底から祝う女などいない。 人の惚気話を本気で羨む女などいない。 相談事に本気で寄り添う女などいない。 未婚の女に夫の愚痴をこぼす女はいる。 相談されることで自分の方が優位だと感じる女は多い。 好きなバンドが被ることを毛嫌いする女もいる。 友達のめでたい日に自撮り画像を送りつける承認欲求が強い女もいる。 人の誕生日に内定報告する女は山ほどいる。 こういう女は人の挙式に花嫁より白いドレスを着たがる。 結婚報告をする女は多いのに、離婚

          人の幸せを祝う女などいない。

          名前のない関係。

          一番胸が高鳴るのが、両想い。 一番純粋そうな関係が、恋人関係。 一番ゲスい関係が、不倫。 一番都合のいい関係が、体だけの関係。 人に言えない秘密がない人は、存在しないのだと思う。 恋人関係が、誰もがうらやむ純粋そうな関係に見えるが、実はそうでもない。 10分後に返信しても、18時間後にメッセージを送ってくる親友より、5時間後に返信しても、3分後に返信してくれる赤の他人に今宵も依存する。 おすすめの曲のリンクをすぐに開いて、聴いてくれる人が好き。 毎日、 “I

          名前のない関係。

          愛するとは。

          「恋愛」において一番苦しいのは 「愛してる」という言葉が、彼の口から聞けないことや 「浮気されてる」という事実を、友達から教えられることでもなく 好きな人から、恋愛相談されることだと思うの。 あなたの気持ちが、ダイレクトに伝わるから。 私なら、スタンプで会話を終わらせたり 思わせぶりな態度をとったりしないわ。 「別れたばかりだから、今は恋人はいらない」 こんな、使い古されたセリフを使う女じゃないの。 気持ちがないのに、あなたを食事に誘ったりしないわ。 あな

          愛するとは。

          苦しんでいる学生さんへ

          連絡帳に、「この子は完璧主義です」と書かれた。 幼稚園児ながら、完璧主義者だったらしい。 今は違うのかと言われればそうではない。 男の子たちに、ピカピカに磨いた泥だんごを顔面に投げられて一人で泣いたし、助けてくれなかった臨時の先生に対して怒りを覚えた。 他の子より、笑顔の少ない子だった。 学校を休んだら罪悪感で胸が締め付けられた。 一番辛いのは、休んだ次の日に学校に行くことだった。 胸が痛くなったら、心臓病を疑ったし、力が入らなかったら神経病を疑った。 身体が

          苦しんでいる学生さんへ

          突然の別れ。

          亡くなる直前に病院に駆け込んだ。 死ぬ直前の患者の手。ぬくもりさえ感じられないが、若者特有の肌のハリ。少し黒ずんでより一層爪が美しく見える。 亡くなった瞬間、遺体になる。 静かな病室に響き渡る鼻をすする音。 「次はあなたの番」透明のロシアンルーレットがあって、強運の持ち主が次の遺体に選ばれる。 数分、数秒前まで患者だったのに。 次の瞬間やってくるのは、恐怖心。 そこにあるのは、心臓が止まったという真実だけなのに。 帰りの分からないドライブに行っただけと言って。

          突然の別れ。

          これ以上、壊さないで。

          学生時代「誰かに助けを求めることも大切」と学んだ。 誰かって誰だろう。 同じ血が流れていても、同じ食べ物が好きでも、嫌いな色が同じでも意味がない。 紐をみたら、橋をみたら、車をみたら、ペンをみたら。 鳥かごに入っている鳥は、羽ばたき方を知っている。鋭いくちばしもあるのに。 今すぐ飛び立てばいいのに。 なぜだろう。 かごより広大な世界の恐ろしさを知っているのだろうか。 目覚めると、鳥かごの中で鳥が動かなくなった。狭い世界で生きた短い時間は幸せだったのか。鳥に「し

          これ以上、壊さないで。

          わがまま。

          「疲れた」って言わなくても「お疲れ」って言ってほしい。 「おやすみ」って送らなくても「おはよう」って送ってほしい。 「大丈夫?」って聞かないでただそばにいてほしい。 「好きなもの」じゃなくて「嫌いなもの」が同じ方が嬉しい。 「何がしたい?」じゃなくて、私の知らない世界に連れて行ってほしい。 あなただけの世界で迷子になりたい。

          わがまま。

          不安障害らしい。

          「あ~それは不安障害ですね」 第三者によって書かれた書面をちらっと見た後、私に告げた。 外に出ると、工事中の高層ビルから何かが落ちてきそう。信号待ちで携帯を見ていたら車が突っ込んできそう。数メートル先から歩いて来る人に何かされそう。見ず知らずの人に笑われそう。 家にいると、一人だけ世界に取り残された気分になる。洗わなくていいと分かっている手を何度も洗う。目では見えない菌が身体を蝕むのが怖いから。 「気にしすぎじゃない?」と笑われる。確かにそうだ。数年前の私なら笑っている

          不安障害らしい。