ケイト川上

すいません、スカウトなんですけど。

ケイト川上

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部外者として生きる。

どうも、ケイト川上です。 もちろん、本名じゃありません。 源氏名ってやつを一度くらい付けてみたくて。 夜の世界って聞くと、何を想像します? キャバクラ?風俗?ホスト? 最近は、女性用風俗なんかも流行ってるらしいですからね。  僕、ケイト川上は、スカウトです。 女性に夜の仕事を紹介する、あれです。 映画や漫画があったから、なんとなく想像つくんじゃないかな? あんな暴力的なシーンはないけど。 はたから見れば、僕はきっと夜の住人ってことになる。でも、あまり実感がない。夜ってほ

    • 「なんで、私に声かけたんですか?」

      と、よく聞かれる。 そのたびに、どうしようか僕は返答に困る。 一番の理由は、目の前にいたから。これに尽きる。 考えてみてくれよ。キレイだとかそうじゃないとかの前に、僕がここにいて、あなたが100メートル先にいたら、「ねえねえ」とはいかない。 (そんな話しかけ方しないけどね) 「人材」という目線も当然ある。 背の高さ、顔立ち、肉付き、髪色などからざっくりと系統を把握する。 頭の中で店の散布図を広げ、彼女がどの位置にいるのか、お水の中とお風の中、それぞれでポジションをシミュレ

      • トゥースな夜に。

        帰り道、縦縞の背番号「3」を見かける。 ひとり、またひとりと、街にそのユニフォームが増えていく。 時間を見て、納得した。東京ドームから帰ってきた人々、もしくはどこかの映画館。 2月18日、『オードリーのオールナイトニッポン』15周年イベントが、東京ドームで開催された。 なぜ知ってるかって? それは、僕が10年来のリトルトゥースだからだよ。 チケット抽選に外れ、映画館で行われるライブビューイングも買えず、Huluの有料配信を見ようとしていたところ、「今から話せない?」とキャバ

        • 女医の卵、白と黒。

          「お店の人、感じのいい人でよかったです!」 と女の子に言われ、 僕は「う、うん、、」と苦笑いした。 何度も行っているキャバクラの、つい最近変わった店長に会うのは、この日が初めてだった。 彼女が言いたいことはわかる。 30歳だという店長は、面接中の物腰が柔らかく、夜の人間にしては顔が優しかった。 市役所とか、郵便局なんかの窓口に座らせても違和感が出ないであろうその雰囲気は、キャバクラ未経験だった彼女を安心させていた。 でもその店長は、スマホの裏がプリクラだらけだった。 一

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        部外者として生きる。

          あざとくて、何が悪いの? 

          今流行りの?私人逮捕が目の前が行われ、動画を回しながら警察に引き渡す様は、なるほど、世の中は移ろいゆくものですなあと感心したような、それでいて何か異様でもあり、その変化は良いのか悪いのか、たとえば最近、家の近所の銀行(首都圏地銀)にのぼりが立ててあって、そこには「スマホのお困りごと相談」と書いてあった。 銀行が?なぜスマホを?というのも、きっと高齢者向けのサービスの一環として始まったのだろう。 これまで散々殿様営業を続けてきた銀行も、お客様のことを第一に思ってサービス心が旺

          あざとくて、何が悪いの? 

          東洋一美しい女、自称ね。

          子供の頃から、お年寄りに好かれてきた。 そんなの子供だったら当然だけど、思春期あたりになれば、子供はお年寄りと距離を取り始める。 でも僕はその線引きをせず、むしろよく接した。なんか、話しやすかったんだよね。 それは土地を変えた今も変わらず、僕はお年寄りに囲まれてる。近所には、ご高齢の友だちがたくさんいる。 散歩中に仲良くなった人もいるし、庭いじりの手伝いをして以来の人もいるけど、たいていは、近くの定食屋で仲良くなった人たちだ。 その店は、80代のおばあちゃんが営む定食屋で

          東洋一美しい女、自称ね。

          ダメ男とサチのイイ関係。

          僕がまだスカウトマンを始めて間もない頃、オガという同僚がいた。 オガは、ダメ男の典型みたいなヤツだった。悪意があるというよりは、どちらかといえば天然な男だったけど、とにかくどうしようもない男だった。 ミスは多いし、敬語の使い方も下手くそで、その言動は天然の一言では済まされず、姿を現すだけで周りからいつもいじられていた。でも、おそらく本人はそれを意に介していなかったと思う。 ある日、オガはよっれよれのTシャツを着てきた。当然、「オガ、なんだそれ」と野次が飛んでくる。誰の目から

          ダメ男とサチのイイ関係。

          「私に人生預けてみない?」と、サクラ。

          僕が面談に使う喫茶店は、よく同業者に会う。 みんな考えることは同じなんだね、居心地よし、女ウケよしってわけだ。 これはもう性格、いや、体質かな?僕は目の前の相手と話しながら、周りの会話にも耳を傾けてしまう。内容然り、たまに目をやり、その席のパワーバランスなんかを確認する。 何のために?と言われても、何でだろうね?としか言えない。それが僕の癖なんだとしか言いようがない。それが同業者であれば、お勉強させてもらう貴重な時間。女の子への対応は、人によってかなり異なる。 とにかく下か

          「私に人生預けてみない?」と、サクラ。

          「ネコ撫で声の、ホントの声」アミ(事務員&キャバ嬢)

          キャバクラのVIPルームの片部屋でこれから面接が始まろうとしていたとき、店長が一旦席を外した。 漏れてくる音を察するに、どうやら隣の部屋にお客が入ったらしい。こんな早い時間からVIPルームなんてこの店は景気が良いねえーと軽口で女の子の緊張をほぐしながら、僕は女の子と面接再開を待っていた。だがこのあと、僕たちは思いの外待たされることになる。 「ごめんねケイトくん、もうちょっとだけ待ってて」と店長がわざわざラインしてくるあたり、よほどの太客なんだろう。 良いでしょう。この場は僕

          「ネコ撫で声の、ホントの声」アミ(事務員&キャバ嬢)

          「彼氏は安心できる存在。でも、安心だけじゃ生活できない」カナミ(企業受付、パパ活)

          セックスはセックスでも、彼氏とするセックスと、お金をもらってするセックスの違いってなーんだ?と聞いてみたくなったのは、カナミが、欲望だらけの野暮な女には見えなかったから。 カナミは、パパとのセックスで生計を立てている。 金、金、金で動く女は、どう取り繕っても何かが汚い。メイクだったり、持ち物だったり、所作や言葉遣い、お顔もスタイルもエレガン、、と褒めようとした女でさえ、言い切らせてくれない何かがある。 カナミにはそれがなかった。 まず、彼女はハイブランドを持たない。自意識

          「彼氏は安心できる存在。でも、安心だけじゃ生活できない」カナミ(企業受付、パパ活)