川越氷川神社

埼玉・川越の総鎮守であり欽明2年(541)創建の「川越氷川神社」公式noteです。神社…

川越氷川神社

埼玉・川越の総鎮守であり欽明2年(541)創建の「川越氷川神社」公式noteです。神社の歳時記や歴史、川越地域との取り組み、社務所の日常、隣接する施設の情報などを発信していきます。https://www.kawagoehikawa.jp/

最近の記事

願いを込めた紅花を使う「千代紅『手毬』」

帯祝い、誕生、七五三、お宮参り、七五三、婚礼、還暦……。人生の節目を振り返ってみると、そこには“赤(紅)色”の存在があることをご存知でしょうか。川越氷川神社では、神職や巫女が丹精込めて栽培する紅花の花に祈りを込め、「紅」を作っていただいています。 “赤(紅)色”は願いと慶びの色お宮参りには紅染めの産着を着せ、七五三には紅をさした女児が紅染めの晴れ着をまとい、婚礼衣装や角隠しの裏には鮮やかな紅絹(もみ)が使われ、還暦には赤い頭巾やちゃんちゃんこでお祝いする……。 さまざまな

    • 柿本人麻呂神社 ー氏神信仰のかたちー

      当神社の境内末社の一つに、「柿本人麻呂神社」があります。歌道・学問に優れた歌人、柿本人麻呂をお祀りしており、毎年「人麻呂忌」にあたる4月18日には例祭を斎行しております。どなたでもご参列いただけますので、ぜひおいでください。 柿本人麻呂の足跡柿本人麻呂は、『万葉集』第一の歌人ともいわれる三十六歌仙の一人。飛鳥時代に生きた伝説的な歌人です。 「あしびきの」と聞けば、百人一首で遊んだ記憶がよみがえる方も多いのではないでしょうか。 しかしながら、人麻呂の出自ははっきりとしてい

      • 4月12日は川越市護国神社例大祭

        西南戦争以降の川越出身の戦没英霊をおまつりする「川越市護国神社(招魂社)」。境内にある川越市護国神社は現在、ご遺族、自治会、地元企業などからなる「川越市護国神社奉賛会」により護持されています。 毎年4月12日は、英霊をお慰めする例大祭を執り行います。どなたでもご参列いただけますので、どうぞお立ち寄りください。 川越市護国神社の歩み例祭日の4月12日は、護国神社創建時(明治14年)の祭神21柱が西南の役に出征した日と伝わります。創建後、戦役ごとに川越出身の英霊を合祀し、29

        • 社務のひとコマ-朝拝-

          神職・巫女の社務の様子を切り取った ひとコマ をお伝えするシリーズ 私たちの一日は“朝拝”に始まります。 毎朝8時より神前にて「本日もご奉仕させていただきます」という思いで拝礼を行います。 同じ時間に同じ所作を繰り返す一連の流れは、日々移り変わる人の世にあっても、変わらぬ伝統を継承しようとする神社の姿勢を表す ひとコマ と言えるかもれません。 また、静かな拝殿の中では、太鼓や柏手などの音がよく響きます。 季節や天候による音色の機微に耳を澄ませる時間は、心を凪にする習慣

        願いを込めた紅花を使う「千代紅『手毬』」

          桜でたどる土地の文脈

          川越氷川神社の裏手を流れる新河岸川沿いの桜も色付き始め、日々春めく変化に嬉しくなりますね。この道を歩いた先人たちも同じことを思ったのでしょうか。 小江戸川越で親しまれる「誉桜(ほまれざくら)」新河岸川の河畔には、約500mにわたってソメイヨシノが植えられており、毎年見事な花が咲き誇ります。地元では、この桜並木は「誉桜」と呼ばれ、長年親しまれてきました。 新河岸川河畔を船頭が漕ぐ舟に乗って桜を舟から眺められる「小江戸川越春の舟遊」をご存知の方も多いのではないでしょうか。

          桜でたどる土地の文脈

          人生の節目を祝う-神社での儀式-

          お宮参りや七五三など、子どもの健やかな成長を祈る神事の際、祝詞(のりと:神職が神様に申し上げる言葉)では「若竹のすくすくと伸びゆくがごとく~」などの表現を用います。 竹は成長を象徴する植物として知られています。一日のうちに驚くほど背丈を伸ばすこともありますが、その竹が決して忘れないことがひとつあります。それは、その身に「節」を刻むこと。 節があるからこそ、竹も人もまっすぐ、のびのびと成長することができるのかもしれませんね。 今回は、人生の節目ともいえる“人生儀礼”につい

          人生の節目を祝う-神社での儀式-

          神職の手で染め上げられた生糸

          「日本最古の染色材料」と言われる紅花。川越氷川神社では、神職が紅花を使い、生糸を染め上げました。その様子をご紹介いたします。 万葉集にも登場する紅花日本に現存する最古の和歌集『万葉集』には、「紅・久禮奈為・呉藍(くれなゐ)」、「末摘花・末採花(すえつむはな)」の言葉を用いて紅花を詠んだ歌が34首登場します。 そのほとんどが、植物としての花の姿ではなく、紅花で染めた色や染料としての特性を踏まえた表現。それくらい、紅花は古くから染め物に使われ親しまれていたことがわかります。

          神職の手で染め上げられた生糸

          神職・巫女自らが手をかける紅花栽培

          川越氷川神社では、敷地内の畑で紅花栽培に取り組み始めて今年で5年目を迎えます。手摘みした紅花は、伝統的な製法の口紅「千代紅」や、埼玉秩父産の生糸を染め上げたりするのに使っています。 当神社の神職や巫女らが紅花を育て収穫するに至った理由や、紅花生育の様子をぜひご覧ください。 紅花で染めた糸でお守りを作りたい古来より紅をはじめとする赤色には、破邪招福の力があると信じられてきました。たとえば鳥居、お守りや水引など、現在も呪術的・祭祀的な意味をもって使われています。 紅とは、紅

          神職・巫女自らが手をかける紅花栽培

          縁結びの神様をまつる川越氷川神社

          川越氷川神社は、縁結びの神様をまつる神社として知られ、日々多くの方々にご参拝いただいています。そもそも、当神社はなぜ“縁結びにご利益のある神社”として知られているのか。その由来と縁結びにまつわる言い伝え、特別なお守りについてご紹介します。 なぜ“縁結びの神社”といわれるの?当神社における縁結びの由来は、当神社に祀られている「五柱(いつはしら)の神々」に依るものです。2組のご夫婦神様を含むご家族の神様であることから、「夫婦円満・縁結びの神様」、「家族円満の神様」として信仰され

          縁結びの神様をまつる川越氷川神社

          note開設にあたり

          このたび、noteを用いた情報発信をはじめます。  神社にのこる信仰や季節ごとの行事にこめた想い、祭礼や社殿についての研究成果、昔の川越の姿など・・・。皆さまにご紹介したい話題がたくさんあります。  各号心をこめて記してまいりますので、末永くお付き合いいただけましたら幸いです。 川越氷川神社宮司 山田禎久

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