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モノの背景を伝える接客

【小さなお店の作り方】
自由が丘の雑貨屋カタカナ河野の体験談

◇日本一接客する雑貨屋

たぶんカタカナは日本一接客する雑貨店かもしれません。
文房具屋さんに行ってもあまり接客された事無いですよね?でもカタカナは嬉々としてぺんてるの名作シャーペンの“万年シルKERRY”を熱く語ります。お客様はシャーペンを手に取っただけなのに熱く語り始める店員にビックリするかもしれません。その訳はいたってシンプル。伝えたいから。押し売りにならない接客術があるのです。

洋服屋さんに行くと販売員さんがピタっと張り付いて怖かった経験がある人は多いと思います。僕も洋服屋時代は販売員として怖わがらせる側の人でした。お店の予算を達成させなければならないし、それよりプレッシャーだったのが個人予算。達成しなければダメ販売員となります。なのでシャツをチラッと触っただけで「お色違いもございます!」とピタっとします。このお客さんは自分がお声掛けしましたので!と言う他の販売員に対してのアピールです。その仁義を無視して他の販売員がその方を接客をして商品をお買上げ頂くと「私のお客様を横取りした!」と騒ぎになります。
アパレルあるあるです。
これではお店がギスギスです。

なんかね、、
接客対応の本来の目的から離れちゃってる。

キレイごとの様ですが、販売員はお客様のお買物のサポート役。客観的にプロの目から見てお客様のご要望に答えた上で、さらに期待を上回る提案をする。もしお客様が欲しいと言ってもお客様の為にならないものは販売しない。

こんな事を夢見ています。

カタカナが接客する上で気をつけている事は、決して売上欲しさに押し売りはしない事。では何で接客に力を注いでいるかと言うと、僕たちはモノの作られている背景を知っているから。僕たちは“知っている”お客様は“知らない”かも知れない。

開業準備をしている時にツバメノートと言う老舗のノート屋さんに商談に行きました。30分ほどで打合せは終わるかと思っていましたが、ノートの話だけで1時間半!結局この日は発注作業までは進みませんでした。ノート1冊でもモノ作りのストーリーがタップリある。

だったら知っている事を解説させて頂こう!
従来のモノを売る接客では無く、何でこの商品がこの店に置いてあるのかの理由を解説させて頂く。

人間は誰しも知らない事を知りたいと言う気持ちがあります。それがほんのささいな事でも知識が広がった時に「へ〜」っとなります。

今日も店先で
「このポテチ美味しいですよ!これを作っている福岡のフクハクさんと言う会社は日本で初めてポテトチップスを作った会社なのです。でもあんまり見かけませんよね?何故かというと、、、」
お店の色々なところでお客様の「へ〜」が聞こえます。

【次回の予告】
◆売れる売場の作り方

カタカナを運営してこだわっているのが売場作り。この売場を魅力的に作れるかで売上が大きく変わります。チェーン展開しているお店はマニュアルがあって展開指示書などが本部から送られてくるかもしれません。展開指示書通りでは売上はKEEP出来ません、なぜなら売場は常に変わり続けているから。

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