風人 -kazebito-

都会から自然豊かな山あいの町に移住し ライフワークの燻製を生業にすべく準備中の<…

風人 -kazebito-

都会から自然豊かな山あいの町に移住し ライフワークの燻製を生業にすべく準備中の<旅人>です。 「なぜ今ここにこうしているのか」 そんなことがわかってくるような徒然を 自らの棚卸しを兼ねて綴ろうと思います。 忘れられない旅の記憶も語りたく思います。

最近の記事

~ノーマスクの未来に託す昨秋記憶~

名だたる古本街から外濠へとゆるく上る一帯は オフィスとキャンパスが雑居する”丘陵地”。 ビルの狭間を縫う坂や階段脇に茂るしたたかな緑が 無機質な街に風情らしきを留める「駿河台」。 その一角にあると教えられたブックカフェは 通りに面しているはずが、チト見つけづらい。 小洒落た看板に「コレか?」と近づけば 足元の階段を見下ろす先に地階のエントランス。 急坂の立地にありがちなつくりだ。 もとより”通りすがり”に用はない。 それは入店してみて 迎える側に"待ち構え感"のないこ

    • 75年の危機感を突きつけられた今年。

      灼熱の月遅れ盆に黙祷を捧げ 永いこと漠然と抱いていた自分の役割を 微力でも果たそうと心に決める。 祖母や父の壮絶体験を聞く者として。 なぜかメディアでほぼ取り上げられない惨劇に 口をつぐむ最果ての島の哀しみを見た者として。 戦争体験者を直接知る最後の世代として。 8月15日。 - 終戦の日 -

      • 墓標の山

        この猛暑を "墓標の山"に登る人がいる。 熊よけの鳴り物を 打ちながら。 どれほどの人が 知っているだろうか。 鳴り物の響きが 鎮魂の鐘に 聞こえることを。 尾根へ続く道のかたわらに 番号記号だけが記された"墓標"が 無数に大雑把に 散らばっていることを。 その散らばっている墓標の場所に 犠牲者となった搭乗者の 痕跡や欠片があったことを。 墓参のために拓いた山道では 行き交う際の挨拶が 「ご遺族の方ですか」 であることを。 世の中では風化しても 自分の中では風化しな

        • 風人-kazebito-より ご挨拶

          2020年。 なんというか、ひと言では語れない年ですね。 いろんなコトがこれでもか☆と起こりすぎて 生きている限り忘れない年になることは間違いない。 そんな節目に、このページを新たに始める気になったのも、何かの縁。 縁あって、都会から自然豊かな山あいの地に移り住み、10年目を迎えた 一介の旅人です。 知らぬまに長い付き合いとなった趣味の「燻製」を生業にしようと腹をくくり、開業準備中で、数知れず迎えた「転機」というものの、おそらく最も大きいであろう今回に際し、これまでを振

        ~ノーマスクの未来に託す昨秋記憶~