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2019年読んだ本リスト

今年読んだ本を一言説明付きでリストアップしていこうと思います。
説明は引用だったり、雑な感想だったり色々になる予定。

1.自分の小さな「箱」から脱出する方法

真摯さは人間関係の劇薬。難しく考えている問題の解決策は自分が素直に・正直になることかも。人間は相手が自分をどう思っているのかを感じることができる。心の中で相手をどう思っているかに相手は反応する。自分の周りの人間を自分と同じ人間だと考えて接することが大事。(モノだと考えがち。)他の人に対してどうあるべきか、という点において、自分の感情を裏切った行動をすることは箱に入ることと同義。他者を責め、自分を正当化し、全ての歯車が狂い出す。最も大切なものを見つめ続けることも物事を成功させるコツ。

2.一人になりたい男、話を聞いてほしい女

生物としての人間のホルモンバランスには逆らえない、両性に合ったライフスタイルの提案。男女平等が叫ばれている国ほど、「男らしい/女らしい」職業(ex.消防士、保育士)の人気が高い傾向。男性に「洞窟タイム」は必須。女性には会話欲を発散できる女友達が必須。

3.察しない男 説明しない女

男は野球から学び、女はままごとから学ぶ。悪く言えば男性脳女性脳の定番の話、時々新鮮。読みやすい。何年か前に激売れしていたので遅れて読んでみた。

4.エンジニアリング組織論への招待 ~不確実性に向き合う思考と組織のリファクタリング

めちゃくちゃ面白い。非エンジニアでも余裕で読めて超勉強になる。若手が読むと、上司が今まで自分にしてきてくれたことはこういうことだったのかと腑に落ちるはず。(上司に恵まれていれば…)こうやって仕事したら確実に仕事できるヤツになれるだろうなという思考法やテクニックに近いものも書かれている。

5.考具 ―考えるための道具、持っていますか?

なんと発売は2003年、15年以上愛され支持され続けている名著。内容が古くならずに愛されているのは、やはり世の中が多少変わっても、人間の「考える」っていう活動の根源は変わらないからなんだろうな。

常日頃思うのですが、考えることが仕事なのに、そのための道具を持っていない人があまりに多い気がします。…...
考えるための道具、あります。考えるための道具、それを『考具』と呼んでみましょう。

内容はアイデアを出すためのTips集的な一面も有りながら、通しで読むと「"考える"ことについての考え」が深まる一冊になっていました。

「アイデアとは既存の要素の新しい組み合わせ以外の何ものでもない」

という筆者の主張から、様々な思考テクニックや企画に落とし込むテクニックが紹介されています。ちなみに、「考える道具="考具"」という言葉を作ったのは筆者と同じ博報堂に勤める別の方だそう。博報堂パワーを感じました。笑

6.FACT FULNESS

世界の環境問題、貧困問題等に関して、新しいデータとともに、新たな世界の見方を教えてくれる1冊。世界は分断されていないし、世の中は私たちの思っているよりも良くなっている、とてもポジティブな世の中の見方ができるようになる本です。特に、ボランティアなどの活動をされている方にとっては、読むと希望が持てるんじゃないかなと思います。また、ビル・ゲイツは、2018年にアメリカの大学を卒業した学生の希望者全員にこの本をプレゼントしたそうです。世界で100万部突破のベストセラーということで、ここまで売れている本は会話のフックにもなるので笑、読んで損はないかと。

実際のデータの紹介の他、いかにデータを見るか、いかにデータを扱うかということについても指南する内容になっています。

7. スウィートビター

海外YA(ヤングアダルト)小説が大好きな私にとって、大好物なジャンルの1冊。アメリカの田舎町からNYに出てきた22歳の女の子が、レストランのサーバー(給仕人)として働く奮戦記。

この小説の舞台は「Union Square Garden」という東京にも出店している超有名レストラン。NYの雰囲気の描写、様々な人種の人が集うバーでの会話、狭いアパートでの1人暮らし、お酒、ドラッグ、、好きな人にはわかる"海外小説あるある"はてんこ盛りではありますが、"ありがちな小説"にはなっていないのは、レストランという舞台設定と、サーバーという主人公の職業の描写が数多く盛り込まれていること、そして「食」や「味覚」についての描写が深く物語に関わっていることのおかげな気がします。

海外YA好きな方はスラスラ読めて楽しいこと間違いなしです!
読み終わった後は、美味しいワインが飲みたくなります。

(ちなみに、この作家さんの処女作でベストセラーになりドラマ化されたそう。かっこいい!)

8.幸せな選択、不幸な選択――行動科学で最高の人生をデザインする

テーマは誰もが興味深く、面白く読めるものに間違いない。ただ、ちょっと通しで読んだ時に話の流れが掴みづらい…ような本でもある気がします。

「幸せを追求しよう、失った幸福は返ってこないのだ」という一貫した主張に背中を押してもらえるので、仕事や恋愛、転職など、なにかの決断に迷っている人におすすめ。

行動を変えて、幸福を高めることは、ポジティブなことに目を向けるとともにネガティブなことから注意をそらすことでもある
幸福のカギは日々の生活の中に快楽とやりがいを見つけ出すこと
幸福は何より大事なものだーー幸福は多岐にわたってすばらしい結果をもたらしてくれ、しかもそれがほかの人にも伝染する。それゆえ、幸福の追求はどんな人にとっても崇高で真剣に取り組むべき目的なのだ。
未来の幸せでいまの不幸を埋め合わせることはできない。失った幸福は永遠に失われたままだ。いまこそ。エネルギーをたっぷり蓄えた注意製造プロセスの力を借りて、日々の生活のなかに快楽とやりがいを探し始める絶好のときなのだ。

9.ある男

数年前からとてもお気に入りの作家さん、平野啓一郎さんの2018年の新作。
今回もとっても面白いです。物語の構成上、軽く推理小説っぽさが入るので、登場人物が追えなくならないように注意!

私は昔から「愛」を語る小説が好きですが、人は何度でも愛し直すことができる、愛を続ける方法は何度も愛し直すこと、というセリフが印象的でした。

やっぱり大好きな、平野さんの人気小説「マチネの終わりに」も是非。もうすぐ映画化!

※2019/6追記 ついに文庫版も!

10 ハーバード流 幸せになる技術

8. の本と同じく幸せをテーマにした書籍。この2冊は深津さんのnote↓を読んで購入しました。このnoteもとってもおすすめなので是非。

「目的がなければ、人生はうわべだけのものになる」という、ハーバードビジネススクールのクリステンセン教授の言葉からはじまる当書は、より幸せに、より成功する方法として、意味ある目標を探し、その達成にむけて努力することを挙げています。目標をもつことが直接幸せに影響するのではなく、自分が心から思える目標に向かい、努力する・そして(目標の達成・未達成にかかわらず)そのプロセスを楽しめるかどうかは、人間の幸福度合いと強く関係するそうです。

と、ここだけ聞くとかなりハードな精神論を解く本かと思われがちですが、幸福度を感じやすい行動・幸福度を感じやすいお金の使い方など、具体的なTipsに近い内容も多く、興味深く面白い1冊でした。

11.  THE CULTURE CODE 最強チームをつくる方法

チームを「Culture」を軸に語る、というのが非常に斬新で、とっても面白い!会社で進めてもらって読みましたが、ものすごく勉強になる内容でした。

いいチームの「雰囲気の良さ」を作っている理由を分解し、いいチームをいいチームたらしめている理由を数多く紹介してくれています。

チームに1人「クラッシャー」を投入するだけで今まで頑張っていたチームがだらけだしたり、逆に1人ポジティブな影響を与える人を投入するだけでチームの生産性が急に高まったり、という実例など、本当に面白い例が数多く紹介されていて、チーム」というものに興味を持てるようになる1冊です。

チームは企業だけでなく、スポーツチームや軍隊などの例も挙げられていてるので、こちらも読み物としても非常に面白いと思います!

12. 「科学的」人事の衝撃: HRテックで実現するマーケティング思考の人事戦略

人事戦略の目的=企業が成果を最大化すること、と定義し、マーケティングの手法を人事(この本では、新規採用よりも既に会社に所属するメンバーの人事に関する内容が多い)に応用することで生産性を上げる手法が紹介されています。

日報や社員アンケートの自由記述部分のテキストマイニングから「業務満足度」を読み取り、満足度やモチベーションが下がっているメンバーにアプローチしたり、入社時の志望理由やモチベーションを後追いして、自社にマッチしやすい人物像を作り上げるなど、簡単そうだけど導入していない会社が多そうな仕組みが多く紹介されていて勉強になりました。

13. 採用に強い会社は何をしているか 

仕事に関連して読んだ書籍。採用に関する考え方がソフト面などにも寄り添われていて、時代に沿って書かれているなという印象。書籍の中での「実例」と「理論」のバランスがちょうどよく、非常にとっつきやすく読みやすい&読み物としても面白い本でした。

14. 百花

作者の川村元気さんが好きなので、新刊が出たら必ず買っています。今回は、認知症の母とその息子が主人公の、「記憶」をテーマにした小説です。
東洋経済オンラインの、元気さんのインタビューは全部お気に入り。
個人的には、インタビューの中の

人間の本質は肉体ではなく記憶

というフレーズが大好きです。

こっちのインタビューのここも好き。

表題も100の花=記憶という意味で付けたんです。人間は覚えることで成長し、ある時からは忘れていって、大事な100だけが最後に残る。僕自身、顔も思い出せない人の連絡先を必死でクラウドに上げたりしていたのですが、人は何かを失うことで大人になるのですし、今は忘れることに一切抵抗しなくなりました(笑い)」

私は先に作品を読んだのですが、インタビューを読んでからのほうが物語の芯を捉えやすく、面白い気がします。

数年前に私の祖母も認知症になりました。私と姉の名前は1/2の確率で間違えますが笑、暗く悲しく描かれがちな病気を、前向きにも描いてくれる作品でした。

15. 羊と鋼の森

2016年に本屋大賞を受賞した宮下奈都さんの作品。一言で言うと、本当に本当に面白かった・読みやすかった・読後感が良かった!最初の10ページで「あ、これ面白い」と思って、そこから一気に読み切るほどハマって読書が捗りました。笑
この本の主人公は調律師で、ピアノや音楽が随所に出てきます。小説の中に音楽が出てくる度、自分が楽器があまりできないことにがっかりしてしまいます……。自分が手に入れられなかったので余計に、音楽がある生活にはやっぱり憧れますね。

この本に関しては問答無用で面白いので、読んだことが無い方は是非!テンポがいいので、普段小説を読まない方にもとっつきやすいと思います。

16. そして、バトンは渡された

前述の、「羊と鋼の森 」が想像以上に面白く、本屋大賞はやはりすごいのでは無いかと思って2019年の大賞作品にも手を伸ばしてみました。こちらもテンポよく読みやすいことは間違いなし。

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