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VOL.56 MBAモジュールシリーズその3

第2タームも折り返し地点

1月最終週から第2タームがスタートしてもう半分が過ぎました。
第1タームの時も記事を書かせていただきましたが、
私が大学院で実際に受けている科目、
こちらの大学では「モジュール」についてレポートします。
第2タームは4モジュールを履修しています。
第1タームが3モジュールだったので、1科目増えています。
1コマ3時間の講義なので、週4コマといっても結構疲れます。
まずは、月曜日に開講されている科目から順次紹介していきます。

Sustainable Innovation and Change

このモジュールは、変化が激しい経営環境の中で、
どう勝ち抜いていくのかを考えます。
まずは、定義の確認。
イノベーション
クリエイティビティ
クリティカルシンキングなど、
私たちが普段使っているカタカナ英語について、
先行研究や文献から定義を確認していきます。
次に、企業変革に関する以下のキーワード、
チェンジマネジメント
イノベーションマネジメント
サステナビリティ実装
ナレッジマネジメント
などの理論を確認していきます。
そして、組織がその変化に適応し価値を社会に提供し続けるにはどうすればよいかを考えていきます。

デザイン思考

その中でもキーとなる考え方がコレ。
70年代くらいからアメリカで注目され始め、
1991年にデビッド・ケリーという人が、
デザイン思考を中心としたコンサルティングファーム「IDEO」社を設立しビジネス界へ広まっていきました。
その後スタンフォード大学でも講座が設けられ(d.school)、
企業だけでなく、教育機関などでも取り入れられるようになってきました。
デザイン思考は「人間中心」の考え方を貫き、
集中した観察や幅広い調査から深い「洞察」を得ます。
その「洞察」をもとに「プロトタイプ(試作品)」を作成し、
テストを繰り返して人々のニーズにマッチしたものを生み出していくプロセスです。
デザイン思考を使ったイノベーションとして、
airBnB
Wii
GEヘルスケアのMRI
といったプロダクトやサービスが良く取り上げられます。
私はたまたま留学前からデザイン思考に興味を持ち、
いくつかの認定講座を受けさせていただきました。
私の大学でも講義に取り入れて、
学生にデザイン思考を学んで実践してもらっています。
イノベーティブな考え方を生み出す思考・実践方法論といったところでしょうか。
また、ここ英国では、英国のデザイン機関で考えられた「ダブル・ダイヤモンド」が結構使われています。
似たような考え方ですかね。

Doblin's 10 Types of Innovation®

この10種類のイノベーションタイプ分類は、
数多くの企業のイノベーションを分析して完成した理論です。
10種類のイノベーションタイプを
Configuration
Offering
Experience
に3つに大別。
Configurationは自社内の変革に関するイノベーション、
Offeringは顧客への提供方法におけるイノベーション、
Experienceは顧客への価値提供でのイノベーション、
となっています。
「ビジネスには理論は必要ない」といった声があり、
これがMBA否定論につながっているということをよく聞きます。
確かに、実践では難局を乗り切る度胸や忍耐力、経験が不可欠でしょう。
しかし、理論も同じように先人たちが汗を流して積み上げてきたものです。
学ぶべきことは多いのではないでしょうか。

※メイン写真は、本学校舎前にあるグレタトゥーンベリ像
教職員組合のストライキの日に撮影したので何か持っています。

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