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雑草にも名前はある

植物は概ね2種類に分類される。

雑草か雑草でないか。

人が植えたかどうか。

大切に世話をして育てるかどうか。


それでも

雑草にも名前はある。

雑草という名の草はない。


誰にも育ててもらえないのなら
自力で育つしかない。


遠くから
飛んできた種は
地中深く根を張り巡ぐらせ
地面を覆いつくし
背丈を伸ばす。

抜かれても刈られても
迷惑な顔をされても
仲間を増やす。

どんな環境にも適応して
勢力を拡大する。

ちょっと地味だけど
可憐な花も咲く。
気まぐれな子どもたちが
摘んでいっても
花瓶に生けられることはない。


雑草の魂は
いつも憧れる。

花屋で売られている
美しい温室育ちに憧れる。

たとえ最期は
ゴミ箱に捨てられる運命でも。




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