ウェイクの組織化理論①

「組織」と「組織化」

組織論の中には多様な組織観があるが、とりわけウェイクの組織観は独特だ。彼は、組織とは組織化のプロセスが続いている状態であるという考えに依拠しているのである。果たして、ここから始まる「組織化論」の議論はどのようなものなのだろうか。

従来の「組織観」

組織構造や組織図に代表されるように、組織はこれまで固定的、静態的なものとして捉えられてきた。Barnardによると、組織とは

二人以上の人々の意識的に調整された活動や諸力の体系

であると定義されている。

ウェイクの「組織観」

ウェイクは、組織という言葉は固定的で硬直的であり、過去の動態を示しているに過ぎないとしている。そして、組織の本質は「組織化」という言葉が意味する流れ、過程、変化にこそ現れているとした。つまり、ウェイクが目指したのは生物学的、生理学的視座に依拠した組織論である。

また、ウェイクは「組織化」を

意識的な相互連結活動によって多義性を削減するために妥当だと皆が思う文法

と定義している。組織化概念は、組織が生まれるプロセスを指しており、ウェイクはそのプロセスを提示しようとしたのである。




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