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【エッセイ】けーすけの独り言

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大人になっても「妄想」と「いたずら」がやめられない『けーすけ』が、日常をゆるく綴るエッセイ。不定期で更新中。
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記事一覧

言葉の向こう側

―― 帰省するときは早めに連絡するよ。 そう言った僕に、母は「待っているからね」と返して…

けーすけ
3週間前
44

【書評というより感想】『発信する勇気』を読んで

僕が著者の末吉さんと出会ったのは、2017年のこと。(以降、『すえ吉さん』と呼ばせていただき…

けーすけ
1か月前
51

三日坊主常習犯の僕とゾウさん

「三日坊主」は、僕にとって「ダメ人間」と同義だ。  だから、人から「三日坊主だよね」と言…

けーすけ
7か月前
15

人生のダイソン状態

今まで、次から次へと やらなければならないことをつくり、 忙しく過ごすことを「良し」と し…

けーすけ
7か月前
20

大嫌いだと言われても表現するのをやめない

 やったことのないことをやるとき、たいてい僕は生まれたての小鹿のようにブルブルと震える。…

けーすけ
7か月前
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最良と布の服

僕にはやめたいことがたくさんある。 なぜ、やめるのか?  「最良」の未来に手を伸ばしたい…

けーすけ
8か月前
15

悲しい性とコイン

作家の悲しい性だと感じていることがある。 どんな出来事もネタになるということだ。 つらいことや悲しいこと。 嬉しいことや楽しいこと。 そのすべてが作品のネタになる。 心に余裕があるときや整っているとき、特定の出来事がすでに過去になっているときは、まだいい。 じゃあ、これをネタにして一作品書くか? みたいな気持ちになれるからだ。 いっぽう、心がすり減っていたり、立ち直れる気がしないときは、ネタになんかするものかと思う。 まあ、そうはいっても、結局はそれをネタとし

報われるとか、報われないとか

努力は報われると信じたいけれど、 そんなの誰にもわからない。 そもそも、 信じなければなら…

けーすけ
9か月前
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心の記憶に刻まれた日々

緊張しながら玄関の扉を開けると、居間から母方のばあちゃんがゆっくりと歩いてきた。 「よく…

けーすけ
9か月前
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僕が親父の息子じゃなかったら

僕が親父の息子じゃなかったら、誰かに敷いてもらったレールのうえを、誰かの意に沿いながら生…

けーすけ
9か月前
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最終話 あなたの来る場所じゃない

いつもの朝だと思っていた。 何の前触れもなく、そのときは訪れた。 工場に出ていた僕は七ヵ…

けーすけ
9か月前
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第十一話 何があっても、家族は家族のままだった

この記事はシリーズものです。 最初からお読みになりたいかたは、こちらから。 忘れられない…

けーすけ
10か月前
16

僕は「たった一人」になりたいと思います

絶対に言いたくない。 できれば隠し通して生きていきたい。 僕は次の3つの過去に対して、長…

けーすけ
10か月前
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第十話 自分がすべてを選んでいた

この記事はシリーズものです。 最初からお読みになりたいかたは、こちらから。 僕が美紀と付き合ったのは、留置所に収監されていたときだ。 のちにそれを知った一部の友人たちは、僕の選択に疑問を抱いたり、批判的な意見を述べたりすることがあった。 ようするに、逮捕されている分際で女性に交際を申し込むなんて、おかしいというわけだ。 そんなふうに言いたくなる気持ちは、とてもよくわかる。 けれども、僕は反論したい。 違う、違うのだ。 言い訳がましいが、「付き合いたい」と言ったのは