「心の安全基地」
今日は父が顔を出してくれた。ジャスミンは大喜びで尻尾をブンブン振っていた。ジャスミンの喜ぶ姿を見て嬉しくなった。ジャスミンは父が大好きだ。
昨夜私は父に電話をかけた。不安な胸の内を聞いてもらう為だ。「死んでしまいたいと思うほどツライんだ…。」そんな気持ちを躊躇することなく話せる相手がたくさんいる人など存在するのだろうか。
私は気軽にそんな事を話せる友人はいない。
「仕事に家事に育児に、きっと忙しいだろうな」
「こんなネガティブな話、誰も聞きたくないよね」
そんな思いが頭がよぎってしまうからだ。
子供の頃は親にも話せずにいた。だから全部自分の中に抱え込んでいて本当に苦しかった。大人になっても同じだった。思い切って親に心の内を話ても「否定されてしまうんじゃないか、批判されてしまうんじゃないか、ちゃんと聞いてもらえないんじゃないか」
そんな気持ちが勝ってしまい私はカウンセラーに助けを求めた。
父は心理学のプロではないので、カウンセラーのような言葉かけは出来ない。けれどツライ時に話を聞いてくれる人がいるという安心感をくれる。そしてそれが自分の親であり家族であることが何よりも嬉しい。
父と愛犬ジャスミンは私の「心の安全基地」だ。この心の安全基地を得るまでの数十年、とても孤独だった。いつも心の中にぽっかりとした穴が空いているような気がしていた。
パートナーに話を聞いてもらう人、友達や親、兄弟姉妹に話を聞いてもらう人、いろんな人がいると思う。誰か一人でも自分の心の内を素直に話せる人がいたら、それだけで命を繋いでいくことが出来ると思う。
【父と訪れた秋の金沢↓】
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