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「アーティスト=お金がない」という構造の理由を考えてたけどやっぱり今夜も結論は出なかった

今日は予約していたイサムノグチ庭園美術館に行く日。凍結注意&横風規制の高速道路に少しビビりながら運転を続ける。

"スキマ時間をつくれない病末期症状"の僕にとって、高速道路の運転というのは究極に貴重な時間だ。運転中はパートナーとも殆ど喋らない。ひたすら何かを考えるか、ひたすら何も考えない。おかげでよく信号や曲がり角を見落とす。

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で、今日はなぜか2020年の仕事&現アのことを脳内で振り返る時間となった。たぶん振り返るタイミングとしては一週間ズレてるんだがまあ仕方ない。そして振り返った結果得たものはなかった。やはり振り返りは時間の無駄だからもうやめよう。いや、「もうやめよう」という発見を得たのか。

と…グルグル考えてるうちに「なぜアーティストは金がないのか」という大変お節介なことに思考が飛んでった。どう贔屓目に見ても、アーティストは割いている時間・能力に比例するお金を稼げていない。

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もちろん結論としては「マーケットがない」「アーティストの数が多すぎる(いい面でもあるが)」「制作者までお金が回ってこない社会構造(どの分野だって一次製造者は不利だ。一番時間割いてるのに)」「ビジネス分野を担える人が少なすぎる(車だってつくる人と売る人は別でしょ)」等なんだけど、そういうわかりきった結論の話をしたいんじゃない。

そして「お金があることがいいことか」とかそういう哲学的な話をしたい訳でもない。まあ僕自身はお金は大切だと思うけど、それは個人の自由だから稼ぐか稼がないかは好きにすればいい。

たぶんいま話したいことは、「なぜアーティスト全般が(経済的に)快適に生活できる世界(=マーケット)がないのか」ということ。「マーケットがないから困窮するのか」「困窮しているからマーケットを作り上げるプロセスを辿れないのか」、にわとりたまごが無限に続く難しい問題だ。

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半年過ごして気付いたけど、アーティストたちはめっちゃくちゃ頭いいし、仕事もマジでできる(もしくはできるビジネスパートナーを見つけてる。どちらもなければ当然に資本主義のこの世界では経済的安住は得られない)、そして何より心から尊敬して愛せる人柄を持っている。僕は周りの作家が好きで好きで仕方がない。「作家」という肩書をとって一人の人間として見てもめちゃくちゃ有能だ。

でも優秀かつ人柄が良いにも関わらず、稼げていないのはなぜなんだ?
(例:吉見さんは僕の2倍頭がいいが、稼ぎは比例していない)

僕は「アーティスト個人の問題ではなく、”アーティスト”という生き物の地位が資本主義社会において極端に低いから」と一瞬思ったんだけど、同時に「アーティストというブランドの高さ(作家にフォロバされたら嬉しい人多いけど、サラリーマンの僕にフォロバされて喜ぶ人は限りなく少ない)」も見つけてしまったからこのパラドクスを解消できないままnoteに殴り書きをしている。

と、この話が脳内で迷走しすぎたため、パートナーに持ちかけたところ、「そもそもアーティストの定義って」とか、「プロ野球選手みたいにアーティストを選定してマーケット構造に取り込んでいくことは”アート”の否定に繋がりそうだよね」とか更に根本的な迷宮に二人して入り込んだ。


だから僕は、ホテルでビールを飲みながら、noteに殴り書きをしてこの思考を終わることとした。

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