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『スタンフォード式 人生を変える 運動の化学』ケリー・マクゴニガル 著

食事管理と筋トレのおかげで体重も変化してきたので、そろそろかなと思って手にした。言わずと知れた著者の運動をテーマにした内容である。

持久力が高揚感をもたらす

「ランナーズハイ」という言葉がある。継続的な運動によって引き起こされる一時的な多幸感であり、喜び、深い満足感、高揚感、ウェルビーイングといったポジティブ感情を経験する感情的状態とある。

そんな馬鹿なと思っていた私も、一度この感覚を味わうとやめられなくなった。説明はもはや不要だと思うが、本書では一種の麻薬だと言う。

うつ病や心臓病の予防になる

また無作為に選んだ成人を対象に、1日の歩数を減らしたところ88パーセントの人たちに気分の落ち込みが見られた。座りっぱなしの生活では、1週間もしないうちに、人生の満足度は31パーセントも低下した。毎日の平均速度が5649歩を切ると、不安や気分の落ち込みなどの症状が現れ、人生の満足度が低下してしまう。いっぽう、典型的なアメリカ人の歩数は4774歩、世界の平均は4961歩という状況だ。

運動嫌いでも「6週間」で夢中になる…ので続けよう

運動は常習性の高い薬物によく似ているとある。ランニングの場合も、何度も繰り返すことによって、中毒の分子スイッチがオンになる。ただし、ランニングの場合では、2週間走らせただけでは分子スイッチはオンにならず6週間後にもっとも楽しくなるとのこと。

最後に

運動がこのような効果をもたらす仕組みは、喜びにある。ランナーズハイも、体を一緒に動かすことによる高揚感も、自然との一体感も、すべては喜びをもららす脳内科学物質の作用によるものだ。喜びを感じるからこそ、私たちは儀式や音楽に惹かれる。自己ベストを更新するのも、他の人たちと助け合うのも、誰かが目標を達成するのを見届けるのも、そこに喜びを感じるからこそ、大きな満足感が得られるのだ。

本書を通して語られていることは、この「喜び」につきる。

私も「喜び」を再び味わうために、また走りだそう。

「これ読んで、走らない理由なんてべつにないでしょ?」

そう言われたような気分である。








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