「ゴールデンスランバー」

意外と文字を書いたりするのが好きで、今まで見た映画や読了した本の感想を手書きでまとめていた。ただ、新しいパソコンを手に入れてから、キーボードの感触が好みで、文字を打つのが楽しくなってしまったためnoteに移行することにした。

そんな note でまとめる初の作品は、2010年公開の「ゴールデンスランバー」という映画だ。

これはずっと見たかった作品だった。公開された当時は僅か10歳。主にアニメ映画をみるような年頃で、こんなオトナな映画には微塵も興味が湧かないはずなのだが……!この映画の予告編をよく覚えているのだ。なぜなのかはわからないし、この映画の主演は、あの「倍返しだ!」でおなじみ堺雅人さんなのだが、当時の僕は、出演している吉岡秀隆さんを主演だと勘違いしていた。

この映画は伊坂幸太郎さんの原作だ。伊坂さんの小説は恥ずかしいことに「死神の精度」という小説1冊しか読んだことがない。ただ、彼の「伏線をばら撒き、ちゃんと綺麗に回収する」というスタイルは好きだ。

首相の凱旋パレードで爆破事件が発生。主人公はその爆破事件の犯人に仕立て上げられてしまうという話。話の最初から最後まで、堺さん演じる主人公は、誰かと関わりながらストーリーを作っていく。そう聞くと、「そんなん当たり前じゃ~ん!」って思うかもしれない。これを見てもらえばわかると思う。「そんな繋がり方ある???」と驚いてしまうだろう。

堺さんの演技が素晴らしかったなあと。どれをとっても自然というか、溶け込んでいて魅了される。戸惑ってるシーンから涙するシーンまで。主人公はその役柄上、喜怒哀楽が激しかったように思うのだが見事に演じ切っていたなあと思った。

それから、劇団ひとりさんの演技が上手かったことを再確認。僕は演劇とかやったことないし、演技に関しては本当に素人なのだが、ぎこちない感じもなくてうまかったし、カズという役が彼にマッチしていたのだと感じる。

ただ、ひとつ残念だったのは音楽。劇中のBGMである。この作品、斉藤和義さんが音楽を担当している。もちろん彼のことは偉大なシンガーだと認識しているのだが、シーンにそぐわないBGMがあったりして不調和だった。役不足かなあなんて。

とはいえ、ずっと見たかった映画だったので見れてよかった。伊坂さんの元のストーリも素晴らしいのだが、それをもっと底上げしてくれるような俳優、女優陣。断片的なストーリの一つずつに彩りが加えられていた。

このご時世、みなさん家で時間を持て余しているだろうから映画でも見て暇を潰してみてはいかがでしょうか。

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