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【自己決定の罠】選択するということは責任を持つということ#1160

おはようございます。
3歳の娘から「ママとにいにはかわいい。おとうはかわいくない。」と言葉の暴力を受けている森下です。

「自己決定」をすることはモチベーションの質や集中を高めてパフォーマンスを上げていきます。でも、ただ選手たちに任せて決めさせていると間違った方向に行ってしまうこともあるかもよ。というお話です。

<自己決定>

選手たちのサポートをしていく上で「自己決定」を大切にサポートしています。

自分で考えて決断していくことは、「自らやっているやる気(内発的モチベーション)」を高まることができるし、何より考える力が育っていきます。

確かに指導者があれこれ指示を出してやった方が手っ取り早く結果が出るし、外発的にコントロールしやすいんです。

だからこそついつい指示を出しすぎてしまうのですが、そこをグッと堪えて選手たちに考えさせて、決めさせる機会を増やしていくことは、長期的な成長の観点からすると、とても重要なのです。

例えば、自分で好きな色のペンを選んでノートを書いた方が成績の向上が見られたり、トレーニングメニューの順番を自分たちで決めて取り組むとトレーニングのパフォーマンス向上が見られることがわかってます。

自分で選んで決めるとモチベーション、集中も高まり良いパフォーマンスが出るんですね。

なかなか経験や知識の少ない、育成年代の選手においては全てのことを自分で決めて決断していくことはなかなか難しいと思います。

なので、方向性ややり方を教えた上で「自分たちで決められる部分を決めていく」ことが大切なんです。

最初は決めるまでに時間がかかったり、判断を間違えたりすることもあったりします。

ですがフィジカルやテクニックのトレーニングと同じで、継続していくことでだんだんと自分(たち)でできるようになってきます。

<自己決定をする前に>

選手たちに自己決定を促していく中で、陥りやすいのが全てを選手に任せてしまい方向性がブレブレになってしまうこと。

なぜそんなことが起きてしまうのかというと、自分たちがやるべきことの意図と目的がイマイチ理解できていないからです。

なんのためにこのトレーニングをするのか、このトレーニングをすることでどんな成果が出るのかを理解できていないと、なんとなく選んで決めて満足ということが起こりやすい。

特にチームスポーツでは、チームの方向性やチームの課題があります。あくまでもチームの方針や課題があり、それを達成するために個人のやるべきことが見えてくるわけです。

チームの方針は指導者やコーチがしっかりと提示していき、そのための課題や、チームとして取り組んでいくことを、メンバーみんなで話していきましょう。

課題や取り組むべきことが決まったら、それを達成するために練習ではどうするかを考えていきます。

どこに向かうかが定まっていないのに、何をするかを決めていくのは、行き当たりばったりになってしまいます。

進むべき方向は選手たちとこれでもかくらい共有してすり合わせをしていくことが大事だと感じています。

<目標の達成にこだわる>

毎日の目標は少し頑張れば達成できる目標、「クイックウィン」を立てていくことが大切です。

毎回小さなチャレンジを設定して、小さな成功(小さな失敗は次に繋げる)を積み重ねていくことで成長していくことができます。

なので目標を立てたことに満足をして終わっていては勿体無い。
目標はあくまでも目的を達成するための手段ですから、目標を立てること、目標を達成すること自体が目的になってしまってはいけません。

目標を立てることに満足するではなく、目標を達成して、目的達成に近づいていくことにこだわりましょう。

そのためには目的地(ゴール)から逆算をして目標設定をすることが大切です。そうすることで「この目標を達成すればゴールに近づいている」ということがイメージできるようになります。

逆算をせずに、行き当たりばったりの目標設定をしていると「今日の目標を達成したけど、ゴールに近づいてる?」みたいなことが起こってくる。

「この目標を達成すればゴールに近づく」を常に意識をしていくために、逆算して設定をした目標を練習前や試合前にしつこいくらい見返しましょう。

他にも、自己決定ではなく、指導者が「これをやりなさい」と指示を出されて取り組んでいるものに関しては、指導者から見られているし、やらなければいけない感が出て、やらされながらもやるのだけど、やらされているから達成感があまりなかったりします。

自分で決めるということは、ある意味自分で決めたことに責任を持つことです。

自分でこれをやる、これを頑張ると決めたら、何がなんでも達成すると決めることが大切です。(その結果ダメだったら仕方ない、次に繋げる)

自分で決めることの大切さ、楽しさを伝えるとともに、それに伴い責任が発生することも同時に伝えていくようにしています。

<まとめ>

①自分で考えて決断していくことは、内発的モチベーションを高まり、考える力が育つ

②自己決定をする前に、自分たちがやるべきことの意図と目的を明確にしていくこと。

③自分で決めるということは、自分で決めたことに責任を持つこと。自分でやると決めたら、何がなんでも達成すると決めること(その結果ダメだったら仕方ない、次に繋げる)が大切。

「自分で決められる」ということは、楽しそうだし自由なイメージがあるけれども、責任を取れない人にとっては言われた方が楽だったりするし、結構苦しかったりします。

自分で考えて行動するということは、責任を取れるようにしていくことでもあるんだなと感じます!

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森下健(もりしたけん)
1986/10/31 埼玉県三郷市出身。
学生時代は水泳に没頭。専門種目はバタフライ。現在はトライアスロンにハマっている。青春真っ只中。
奥様と息子(7歳)と娘(3歳)の4人家族。横浜在住。
メンタルトレーニングの情報を中心に書きたいと思います。

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