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夕食の献立作りと通勤服の着回しには、共通点があった

こんにちは、ぱんだごろごろです。

今回は、まず結論から申し上げましょう。

夕食の献立を作るコツと通勤服の着回しのコツ、この両者の共通点とは、

同じものを何回でも、堂々と作る(着る)


これです。

条件があります。

▼食べる人の好物であること。
着る人に似合っていること。

あなたがプロの料理人でないのなら、家庭で食べるお惣菜に、そんなにレパートリーがある必要はないのです。

あなたがたとえプロのスタイリストだとしても、今は毎日違う服を着る必要はないのです。

かのベテランスタイリストの地曳いく子さんも言っています。

(前略)私はおしゃれライバルのスタイリストと毎日のように顔を合わせていたのですが、彼女はそのうち週3回同じセーターを着ていました。

「服を買うなら、捨てなさい」(宝島社•2015年刊)



地曳いく子さんご本人も、夏にはお気に入りのワンピースを週に2回は着るそうです。

このように、よく似合っていて、おしゃれに見える服なら、週に2回も3回も着ていいのです。

毎日違う服を着なければならないルールなんてありません。


ここで、今から10年前に大ヒットした本、
「フランス人は10着しか服を持たない」(2014年刊)
からも引用しましょう。

アメリカでは、同じ服を1週間に2回着るのはちょっと恥ずかしいし、ましてや3回なんてとんでもないと思っている。
でもフランスでは、そんなの当たり前のことだった。
だって、みんなそうだから!

「フランス人は10着しか服を持たない」ジェニファー・L・スコット著(大和書房)


「アメリカ」「日本」に変えれば、地曳いく子さんと同じことをおっしゃっているではありませんか。

つまり、約10年前から、徐々に、週に2、3回同じ服を着て、通勤するのは当たり前と思う人が、日本にも現れていたのです。

無理して、毎日違う服を着て通勤する必要なんて、今はもうありません。
むしろ、服装にバリエーションを出すために、似合わない余分な服を買う方が、かえっておしゃれから遠ざかってしまうのです。

さあ、これを、夕食の献立作りに当てはめてみますよ。
初めに書いた通り、夕食の献立作りのコツは、

「同じものを何回でも、堂々と作る」
です。

週に2、3回、同じ服装で堂々と通勤していいように、夕食だって、同じものが続けて出てきてもいいのです。

ただ、ちょっと違う点としては、通勤着の場合、昨日着たものをそのまま着ているズボラ人間と間違われないよう、月・水・金あるいは火・木のように、間を開けて同じ組み合わせの服装を着るのに対して、夕食の場合は、同じお料理が月・火・水、あるいは木・金・土のように、連続して出て来るというところです。



さて、私の手もとに、一冊のお料理本があります。



その本、「おそうざいふう外國料理 暮しの手帖版」(暮しの手帖社)に載っている、
『アイルランドふうシチュウ』は、まだ子ども達が小さかった頃の私がよく作ったお助けレシピです。

材料は、『豚のバラ肉 1キロ、玉ねぎ 2コ、じゃがいも 1キロ、月桂樹の葉 1枚』 だけ。

おなべに豚肉、玉ねぎ、じゃがいもの順に入れ、水と月桂樹の葉を入れて、2時間煮込むだけで出来る簡単料理なのです。

このレシピの最後に、こう書いてありました。


こういうものは多めに作り、火を入れて、三日にも四日にもいただきます


これだわ!



と思ったのです。

一回作ったら、食べ切るまで、三日でも四日でもかかっていいのです。

逆に言えば、玉ねぎに、豚バラとじゃがいもをキロで買ってきて、昼過ぎから煮込んでおけば、二、三日は料理をしなくていいのです。



その代わり、一日目は深皿に盛って、夏野菜のサラダを副菜にしたら、
二日目は、ル・クルーゼの丸いスープ皿によそって、肉野菜炒めの方を主菜っぽく演出します。
三日目は、さすがに『また、このシチュー?』という声が出ますが、『美味しいからいいでしょ』と返し、キュウリとかぶとワカメの酢の物、お皿に移しただけの卵豆腐に焼いただけの厚揚げなど、手を掛けずに品数を多く見せる工夫をして、シチューは両手付きのスープボウルで出すのです。




また、現代日本の食卓に、一番数多くのぼる家庭料理と言えば、カレーライスではないでしょうか。

私は、カレーライスも一度作ったら、三日は食べ続けます。
夫婦二人暮しになっても、こういう煮込み料理は、ある程度の量を作らないと作った気がしないし、多く作った方が美味しくできると思うのです。

おでんだって、大根をまるごと一本使って、こんにゃくも二枚、ちくわぶも二本、きんちゃく用の油揚げは五枚買って、半分に切って使いますから、十個のきんちゃくができるのです。
ゆで卵もたくさんゆでて、と考えると、やはりおでんも三日間は食べ続けますよね。

鶏肉とホワイトソースで作るクリームシチューも、三日かけて食べ尽くします。

副菜は、ちくわにチーズを詰めて焼いたり、薄切り肉に生ハムを包んで焼いたり、冷や奴にオクラをゆでて添えたりと、簡単で短時間に出来るものを揃えておくと、メインの料理に組み合わせて、毎日変化のある食卓が作れます。

要するに、煮込み料理を二つ用意したら、一週間のうち、6日はもう終わったも同然なので、残る一日に何を食べようかな、と考えるだけで済むのです。

無理なく無駄なく、あなたの好きな美味しいものを、何日でも食べ続けようではありませんか。

ガス代や電気代だって、節約できます。

通勤着のおしゃれも、毎日の料理も、無駄なバリエーションは捨てて、少数精鋭で行きましょう。


*タイトル画像はおさとさんからお借りしました。
ありがとうございました。


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