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原点とFühre sie nicht den leichtesten Weg, aber den schönsten.(子ども達を最もラクな道ではなく、最も素敵な道へと導く)

初めてドイツの森の幼稚園を体験したのは2014年の9月。在籍していた大学の3週間の語学研修プログラムを利用して、フライブルクへ行った時のことである。その滞在期間の1日だけではあるが、ドイツ人先生の協力の元、見学のアポを取ることができた。

「森のようちえん」と書いてしまっているのが、少し気に食わないな(笑)
自然教育関係のボランティアをやってて、ネットで自然教育を検索したら、ペーターヘフナーの論文を見つける。その研究結果を見て、「どうして森の幼稚園と普通の幼稚園で沿った子どもを比較すると、森の幼稚園の子ども達の方が評価が高いのか?」と疑問に思ったのが、発端。その秘密を現地で直接見て、実感したいと思い、短期留学を決意。
付き添いでついてきてくれた先生が、始業前に「じゃぁ、帰るね!」と言われた時はかなり焦りましたね。挨拶ぐらいしかドイツ語出来ない自分が、一人でやっていけるとでも!?先生と一緒に帰ってしまおうかとマジで思いましたが、「こんなチャンスめったにないから、頑張ろう!なんとかなるわい!」と思って、勇気を出して残りました。

朝の会が終わった途端、子ども達が一斉に走り出して、自分の遊びに取り掛かったのは、今でも覚えているくらい衝撃的でしたね。あのイキイキさは半端じゃなかった。

お昼に、「砂糖という単語が分からずにブラックで飲んだ」のは、個人的には笑えますね。苦い経験でした。

女の子と二人きりになった時は「どうしよう…」と思いましたが、何とかコミュニケーションをとることができて良かったです。面白かったのは、僕と女の子が楽しくしている所を周りの子ども達が観察していて、「コイツとなら遊べる」って判断したんでしょうね、お昼前はガン無視だったのが、打って変わって、自分の所に寄ってきたことです。子ども達はよく見てるな~と思いましたね。笑

森の解放さを感じると、大人や子どもにかかわらず、人間として、なんか活動的になるような感覚を感じた。以前の記事にも書いたが、バイオフィリア効果みたいなもんだと思う。

*バイオフィリア効果
・人間が自然と交わりたいと望む本能的、また遺伝的な欲求のこと
・1980年代にハーバード大学の生物学者エドワード O.ウィルソンが提起
・自然との触れ合いを通じて、ストレスの軽減、社交性や問題解決能力の向上、生理的機能の安定、健康の改善等の効力が期待される
・自然を感じられるオフィス環境(バイオフィリックデザイン)で働く人の方が、そうでない人に比べ、幸福度15%、生産性6%、創造性15%高いという調査結果
→自然が人間にとって良い理由

良い体験レポートだなと、思った。(自画自賛(笑))
リーゼルフェルト森の幼稚園からもらったメール。

留学後に、お世話になったRiselfeld-Waldkindergarten(リーゼルフェルト森の幼稚園)のホームページを見ていると、素敵なグループモットーを発見した。「こんな素敵なモットーを掲げる森の幼稚園で、1日実習できて運が良かったな」と心底思った。

Führe sie nicht den leichtesten Weg, aber den schönsten.

https://www.waldkindergarten-freiburg.de/pages/gruppen/rieselfeld.php

子ども達を最もラクな道ではなく、最も素敵な道へと導く

心に留めておきたい言葉ですし、子ども達を導くには、自分がその道を歩んでいなければならないので、その自覚を持って自分の人生を生きたいと思いますね。

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