映画「ヘレディタリー 継承」を観た

以下ただの感想。

激クソヤバ映画だった。

観終わってからも興奮が続く麻薬のような映画だった。クールすぎる。なんつーのかな。デカめの電子レンジにブチこまれて全身爆発死したみたいなサイコーに刺激的な映画だった。アドレナリンジャンキーこと私、最後のほうはもう爆笑しながら見てました。

俺はね、チャーリーのぶっ飛んだ首が蟻に集られてるシーンで、「あ、この監督は信頼に足る人物だな」と確信しましたですよ。首飛ぶシーンも楽しすぎて三回巻き戻した。

最初、見る側と登場人物を情緒的に弱らせて、そっから正気度削ってく演出がマジでやばい。おいおい、いわゆるマインドコントロールでおかしくなってくホラーに見せかけたサイコサスペンスか?と思ったらそっから更にホラー乗っけてくんだもん。バカだよ、バカが考えたホラーだよ。最高すぎる。

というかこのアリ・アスターは本当にホラー映画とオカルトが好きなんだなと実感させられますね。どれもかなりロジカルに定石を踏んだ上で、「こうだったらもっと嫌だな」を平気で実現してくれる。近年ではゲームなどでしか得られなかった『観察し続けることで干渉する恐怖』が非常に効果的に演出されている。

単に幽霊の演出ひとつとっても、ジャパニーズホラーを彷彿とさせる『じわじわと真綿で首を絞める系』。パッパとカットを切って、いま、いたよね?と思わせるアレ。これ実は本当に幽霊ってこういう風に見えるんですよ。有名なリングや、ゲームでいうと、CALLING~黒き着信~とか、同じような演出をするね。

儀式もそれぞれ不気味かつロジカル。実際に心理学や、洗脳・詐欺の現場で使われている方法が多く取り入れられています。古くは密教とかでもやっていたような。おそらくこの辺は監督のシュミというか、もうホントに、オカルト好きの世界なんですよ。しかもこの監督の場合、超常現象というより、それらで明らかになる人間の精神の脆弱性が好きなんだろうなと。気が合いそう。よくあるネットの都市伝説とかね、齧ってると、ああアレだ、と納得できるポイントが多いです。犯罪者の自叙伝とかも大好きなんだろうなコイツ。

人間が物理的にキモイ運動をしている怖さってのも、かなりいろんな作品から影響受けてんだろうなって思います。どちらかというとエイリアンとかが攻めてくるパニックホラーかな。そう、そうなんだよね、無暗に頭を打ち付けていたり、それこそカルト宗教みたく、全裸の老若男女が並んでるとか、メッチャ怖い。ただ人間コエーで片づけてしまえばそれまでなんだけども。いやあ、うまいなあとしか言えなかった。本当にソレ系の知識が豊富なんだろなぁ。

しかも最初のシーンと最後のシーンで、「あれ?やっぱり主人公の妄想だったのでは?」と思わせるのもお約束的でイイ。とにかく激ヤバ映画。

もうマジでずっと興奮してる。ラストシーンまでの怒涛の10分くらいマジでずっとヤバかった。気が狂ってないシーンがなかった。ボーボボワールドみたいだった。エスターとか屁でもねえ。

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