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映画『ノイズ』~Sky株式会社×藤原竜也の「タイアップ2.0」~

■映画『ノイズ』公開中!

こんにちは。モダンエイジの映画大好きマーケター栗原健也です。

先日1/28(金)、豪華キャスト共演のサスペンス映画、『ノイズ』が劇場公開されました。あらすじはこんな感じです。

時代に取り残され過疎化に苦しむ孤島・猪狩島。島の青年・泉圭太が生産を始めた黒イチジクが高く評価されたことで、島には地方創生推進特別交付金5億円の支給がほぼ決まり、島民たちに希望の兆しが見えていた。しかし、小御坂睦雄という男の登場によって、島の平和な日常が一変する。小御坂の不審な言動に違和感を覚えた圭太と幼なじみの猟師・田辺純、新米警察官の守屋真一郎の3人は小御坂を追い詰めていくが、圭太の娘の失踪を機に誤って小御坂を殺してしまう。

https://eiga.com/movie/95143/

私も原作者の筒井哲也さんの大ファンなので(「マンホール」が一番好き)、公開日に駆けつけてきましたが、小さな「ノイズ」が様々な「ノイズ」を呼び寄せ、呼び起こし、島中にカオスが広がっていく様がスリリングで、本当に面白かったです。実写版『デスノート』シリーズ以来の藤原竜也さん、松山ケンイチさんの共演も熱いですよね~~。

そんな本作ですが、映画の公開に合わせてこんなCMが流れています。

こちらはSky株式会社のCMで、映画出演者の藤原竜也さんと松山ケンイチさんが登場し、映画『ノイズ』の宣伝を行いつつ、劇中のタイトルでありテーマでもある「ノイズ」と上手く絡めながら、SKYSEA Client ViewといったSky株式会社のサービスの宣伝も行っています。

面白いなと気になって調べていたら、下記のような手が込んだコラボレーションサイトも公開しており、多面的に仕掛けられている印象を受けました。

後ほど詳しく紹介しますが『ノイズ』の事例以外にも、この会社は効果的に映画をプロモーションに活用しており、今回はそんなSky株式会社のタイアップ事例について解説していきたいと思います。

■Sky株式会社と藤原竜也さん

Sky株式会社ですが、長いことCMを多く出稿している会社なので、多くの方が社名をご存じかと思います。

Sky株式会社は、家電のシステム開発を手掛けたのをきっかけに、デジタル複合機やカーエレクトロニクス、モバイル、情報家電、さらに自社商品として教育分野における学習活動ソフトウェアや、公共・民間向けクライアント運用管理ソフトウェアなど、幅広い分野でのシステム開発を展開しております。Sky株式会社は、今後も社会のニーズに的確にお応えできる技術とサービスをご提供してまいります。

https://www.skygroup.jp/company/

主軸となる商品は、CMでも紹介されている、『情報漏洩対策』や『IT運用管理』を支援するSKYSEA Client View。事業内容の通り、主にBtoBの企業です。決裁者が多岐にわたるBtoBこそ「認知」や「好意度」が重要と言われていますが、Skyはタレントを積極的に活用するなど、会社の魅力度向上に意識的に取り組んでいるようです。

そんな中でも最も私たちの印象に残っているのは、藤原竜也さんとのタイアップでしょう。2015年から現在まで約7年にわたり、SKYSEA Client Viewのイメージキャラクターを務めているとのことで、「Sky株式会社=藤原竜也」の想起をお持ちの方も多いと思います。

そんなSkyと藤原竜也さんのタイアップは、TVCMだけにとどまりません。下記は藤原竜也さんがMCを務めるラジオ番組ですが、Skyがスポンサーとして提供まで行っているようです。

まさにSkyの姿勢は、「藤原竜也」フル推し。そうしたタイアップの延長線上に、藤原竜也さんが主演する映画『ノイズ』とのコラボがあったんですね。

■Sky Presents 『鳩の撃退法』

藤原さん主演映画とSkyとのコラボレーションは、『ノイズ』が初めてではありませんでした。昨年夏に公開していた、『鳩の撃退法』でも面白いタイアップを行っていましたので紹介します。

「データ紛失篇」や、「ウイルスの恐怖篇」など、企業が直面する様々なリスクと絡めて、藤原さんが扮する「津田伸一」が毒を吐くという動画です。目視で確認した限りだと、細かいバージョンの違いも含め、なんと12本もの動画が作られていそうです。(ここでは一部のご紹介ですので、ぜひYouTubeで「スカイ 鳩の撃退法」と調べてみてください)

Sky側の藤原竜也として、映画を不思議そうに紹介する動画もありました。「僕のそっくりさんが、こんな時間までテレワークをしています。あれ、あの人僕にそっくり?~~………兄さんかい?」。藤原さん真剣な口調に、思わずクスっとしてしまいますね。

■Sky株式会社の「タイアップ2.0」

正直言って、私はSkyの社名こそ知っていたものの、何をやっている会社なのか、どんなところに強みを持っているのか、といった点については、あまり詳しく知りませんでした。社名しか知りませんでした

ところがこの『鳩の撃退法』とのコラボでSkyに興味を抱くようになり、そして今回の『ノイズ』でSkyへの理解は不動のものになりました。もしも私が会社のリスクマネジメントを行うようような立場になり、ITソリューションを検討する際には、間違いなくSkyが選択肢の一番目に上がるようになるでしょう。

このように映画含むエンタメコンテンツとのタイアップには、マーケティングファネル(認知⇒興味・関心⇒比較検討⇒契約)を飛び越える力があります。

ところが一回きりだったり、短期的なタイアップでは、そうした力は限定的になります。Skyがもし『鳩の撃退法』しかコラボを行っていなかったら、「映画とコラボしたCMをたまたまリリースしたIT企業」という認識のみで、私の大きな意識変容には至らなかったでしょう。

エンタメの力を最大限発揮するための重要なポイントは「継続性」です。『鳩の撃退法』に続き、今回『ノイズ』でダメ押しをされたこと、それによってSkyは私の中で、「映画とよくコラボする印象がある、非常に好感の持てるIT企業」の想起を獲得しました。映画が大好きな私としては、競合が目に入らないほど、Sky株式会社ないしSKYSEA Client Viewが魅力的に感じられてしまいます。

こうした継続性のもとエンタメの力を最大限発揮させるタイアップを、私の所属するモダンエイジでは、一般的なタイアップと差別化して、「タイアップ2.0」と呼んでいます。

こうした「タイアップ2.0」をこれからも、Skyは藤原さん出演映画で継続していくのでしょう。一映画ファンとしては、これからのSky×藤原竜也の展開が非常に楽しみです。そして、こうして私のSkyへの愛着は強固なものになっていくでしょう。

■企業も映画側もWIN-WINな「タイアップ2.0」

以上、Sky株式会社の効果的な映画タイアップを解説してきました。これまで、どちらかというと企業目線で解説してきましたが、こうした「タイアップ2.0」の恩恵を得られるのは、映画側も同じですよね。

ただでさえ映画に限らず、予算を投下しても認知を上昇させるのが難しいとされている現代、リーチ力の高い(あくまでSkyの)企業CMによって、映画の「認知」(映画のタイトルを知っている)を、さらに広げることができるのは純粋に強いです。

そしてもう一つ映画プロモーションにおける重要な指標が、「意欲」(映画を知っており、かつ劇場で観たいと思っている状態)ですが、「認知」はお金で変えても、「意欲」はお金で買えません。いくらTVCMやYouTube広告を多く打ち、タイトルを知ってもらっても、観たいという「意欲」まで醸成するのは難しいのです。

ただそんな中で、「藤原竜也」という文脈が整っているSkyとのコラボレーションは有利に働きます。長年コラボして文脈が出来上がっているからこそ、映画目線の「Skyいじり」、企業目線の「藤原竜也いじり」がハマり、どんな映画なのかを理解してもらいやすくなります。社名認知だけじゃない、より意欲に繋がるインパクトを残すことができるといえるでしょう。

事実私も『鳩の撃退法』はノーマークでしたが、このコラボをきっかけに、強く観たいと思うようになり、劇場で鑑賞するに至りました。「タイアップ2.0」によって、映画への「意欲」が上がったということですね。

下記記事でも解説していますが、映画と企業双方にメリットがある、継続性のあるタイアップ、ぜひ検討してみてはいかがでしょうか?

今回も最後まで読んでいただき、ありがとうございました!
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