心のなかの穴の話。
どうやら私の心の中は、たくさんの穴が空いているらしい。
それは突然ぽっかり穴を空けるのではなく、
すでにいくつか空いた穴に気づいたら落っこちているようなものだ。
「穴なんて空いてない。」
そう思って歩いていると、たちまち落っこちてしまう。
これはなかなか難しい。
自分は穴なんて空いてないと思っている。
そして、落っこちるとしたらいきなり目の前で穴が空いたと思っていた。
昔から、その穴の数がきっと多かったのかもしれない。
最近は急に落っこちることが少なくなったのは、
きっと生きている中で自分がその穴を埋めたのではなく
落ちないように目印やガードをつけたからなのかもしれないと。
ふと頭によぎったのです。
その穴に落っこちると、わけもなく悲しくなったり
その穴の中に昔の遠い記憶だったりが写真になって、映像になって
スクリーンで再生されていたりもするから厄介なのです。
穴に落っこちてから、上まで上がるのに時間がとてつもなくかかることもある。
それでも、なんとか、何回も這い上がって穴ぼこだらけの心を
ちょっとずつ最強にして生きてきたのかなぁ。
穴ぼこだらけのその心の底で、ちいさな種を植えておこう。
きっとそのうち、芽が出て、成長して、心の穴から顔を出しますように。
たくさんの穴から、色とりどりの花が咲きますように。
そしたら、きっと落っこちることとは遠くなれるかもしれないね。
そうやって今日も、穴の底で種を植える。
そんな私のおはなし。
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