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軽井沢に移り住んで 前編

おはようございます。
kindle作家のTAKAYUKIでございます☆彡
挨拶の語尾に《☆彡》を添付するのは僕しかいないと自負しております。
まあそれが正しいかのご判断は、読者の皆様に委ねますw

さて表題の写真は秋の軽井沢でございます。
道路の両側に紅葉が笑っていて、一番奥に鎮座しているのが浅間山でございます。標高2500mを超える浅間山。
ここは僕のウォーキングルートでした。
12年間勤務した会社を退職した僕は、作家を志すも新人賞に応募しては落選する日々を送っていました。
そこで一念発起、作家の聖地である軽井沢に引っ越したのであります。
環境を変えて結果が出なければ、潔くサラリーマンに戻ると決めて…。
まさに背水の陣であります。
でもまあ無職の状態でよく引っ越せたと、今では貴重な体験となっております。

この日もウォーキングをしながら、書くためのネタやアイディアを模索します。
それはキャンプ中のプロ野球監督や、Wカップのメンバー25人を決める当日の朝に悩みながらウォーキングをするサッカー監督のように。
すれ違う他県ナンバーの車。
きっと観光や別荘を所有している方々でしょう。
ちなみに軽井沢町の人口はおよそ2万人。
日中の気温は17℃。
日没後は一桁まで下がり、けっこうな寒暖差があります。
ちなみに僕の済んでいるアパートは2LDKで、家賃68000円。
2階建ての2階。角部屋で南向きです。
標高はおよそ1050mです。
なので軽井沢の中でもかなり標高が高い所に住んでいるのであります。

さらにウォーキングを続けていると、僕の周囲にタンポポの綿毛が飛んできました。
まさかこの時期に飛んでくる?
僕はついに幻覚を見るようになってしまったのか………。
正体は、雪虫でした。
軽井沢は寒いけど降雪量は少ないと不動産屋さんが言っていたのを僕は思い出しました。
「降雪量は少ないけど、確実に雪は降る!」
僕はウォーキングから帰宅すると、愛車のプリウスに乗ってタイヤ専門店へ向かいました。

無事にタイヤ専門店でスタッドレスタイヤを購入すると、スーパーマーケットに向かいました。
無職の僕は無駄なお金を使う余裕などありません。
米を炊き、薄味の味噌汁を拵え、豆苗を購入し何回も育てなくてはなりません。
ってか、その前にアパートが高くねぇ?
2LDKも必要ヶ?
車もプリウスじゃなくて軽でいいべゃ?
確かに皆様のおっしゃる通りでございます。
もっと賃料を下げて、私なんぞ1部屋で十分な身分でございます。
だけど2部屋のうち、1部屋は書斎にしたかったのです。
テレビやコンポなど不要な物は除いて、書くことだけに集中できる部屋が欲しかったのであります。
ちなみに書斎には机、パソコン、プリンター、椅子、ゴミ箱、鼻紙しか置いていませんでした。
あとは本が多くて、1部屋に置いたらおそらく床が抜ける恐れもあったのです。
車についてはプリウスを購入して4年目。もう少し乗りたかったのです。
ちなみにプリウスはキャッシュで購入したので問題ありませんよネ?

僕の中で作家になる為の挑戦期間は3年間と決め、貯蓄額はおよそ800万円だったと記憶しております。
この時、挑戦から1年と2ヶ月が経過しておりました。
僕は日々焦る気持ちを、夕日を見ながら溶かしていました。


国道を曲がって県道を進んで行きます。
僕はパワーウィンドーボタンを全てオンにしました。
10月の秋晴れの風が、僕の鼻腔に届きました。
「シンジラレナイ!!!」
気づくと僕は片言の日本語を発しておりました。
そしてプリウスを停車させ、ジーパンのポケットからスマートフォンを取り出しました。

地元民から見ればいつもの風景でしょうが、軽井沢に越して来て数日の僕にとって、この風景は100万ドルの価値があります。
高原の空と浅間山(小浅間山かも)と紅葉と田舎。
最高のコントラストです。
それとまた空気が澄んでいて湿気も少なく、本当に気持ちが良いのです。
高原の空気は万病を治す力を秘めていると、僕はこの時感じました。
僕はスマートフォンで激写すると、スーパーマーケットに寄って帰宅しました。

夕飯を済ませた僕は、お風呂に入って歯磨きも済ませました。
もう寝るの?
いやいやいや。
寝ませんョ。
僕はパソコンを立ち上げました。
「ヨシ、書いて書いて作家になるぞ!」
僕はウォーキングをして得たアイディアを元に、キーボードを打ち始めました。

秋の軽井沢は僕を温かく迎えてくれました。
が、冬になると軽井沢が一変。
突如として僕に襲いかかってきたのであります。
僕はこの時、冬の軽井沢に苦しめられる事になるとは思いもしませんでした。



【つづく】

https://note.com/kind_willet742/n/n279caad02bb7?sub_rt=share_pw


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