鈴岸ゆういち

出版、ウェブ、事業広報マーケティング等等を経るうち、編集って媒体ありきじゃないな。と自…

鈴岸ゆういち

出版、ウェブ、事業広報マーケティング等等を経るうち、編集って媒体ありきじゃないな。と自信を持ったので今はぜんぜん別方面で別仕事なんですが、編集者魂は抜けず。 https://bsky.app/profile/kissenger800.bsky.social

マガジン

  • 移民国家としての日本

    マガジン名称を「海外事業を編集する」から変更。 ヘッダ写真はダナン@ベトナム

  • ウマ娘に関した文章を読むのが楽しい

    自分ではゲームやらないしアニメもほとんど見ない、だが競馬は30年以上続けている。という属性なのが、なぜかウマ娘周辺テキストは楽しく読んでいます。というような話を書き始めたら競馬ネタが増えてきたという。

  • 映画の感想を書いたエントリが増えているのでまとめ。

  • 大坂なおみ擁護派

    アンチの声が大きくなりつつあるので負けないぞ的な

  • 欅坂の思い出

    思い出。っていうかね、うちの子が箱推しだったんですよ、お父さんはね、お付き合いで見てただけなんですよ(「けやかけ」を)。という言い訳集大成が10本溜まったのでマガジンにしたほうがいいかと思って。

記事一覧

育成就労制度と永住資格取消/週刊「移民国家ニッポン」ニュースまとめ(24.5.12-24.5.18)

5月15日、各紙が報道した「育成就労制度の導入に首相が理解を求めた」件。見出しでこのニュースの本質がそこにないことを示していたのは日経と時事通信でした。 他社報道…

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インドネシアからネパールまで/週刊「移民国家ニッポン」ニュースまとめ(24.5.5-24.5.11)

今週個人的に面白く読んだのは ってインドネシア関連ニュース2本でした。どっちもマニアックな話題ではあり、もうちょっと日本社会的に普遍性があったニュースはこっちで…

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エバヤンのハナ+ハナ先にいた1頭。の祖母の父の名前だけで瞬時に四半世紀前まで脳内ワープできるから競馬ファンはちょろい

ケンタッキー・ダービーの余韻を楽しむ回です。 いやースタート後手は仕方ないし直線2着馬との攻防で馬より先に人がタレるんじゃ、と思ってドキドキ見てたけど最後までファ…

鈴岸ゆういち
2週間前
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ゼノフォビアという語彙は不適切か/週刊「移民国家ニッポン」ニュースまとめ(24.4.28-24.5.4)

今週まあまあ注目を集めたニュースといえば。 ゼノフォビア、という単語、当欄でもさんざん使っていて、そこは反論できねえんじゃ? が第一報を見かけたときの私の反応だ…

鈴岸ゆういち
2週間前
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誰得摘発/週刊「移民国家ニッポン」ニュースまとめ(24.4.21-24.4.27)

ニュースに大きいも小さいもあるか、と思う自分もいますが、まあ小さいニュースだと思うんですよ。 別に珍しくもない話で、たとえば4か月前 2年前 それぞれどうなったの…

鈴岸ゆういち
3週間前
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経済的理由による移民/週刊「移民国家ニッポン」ニュースまとめ(24.4.14-24.4.20)

あまりプレスリリースを取り上げることはない当欄ですが、今週出ていたマイナビグローバルのリリースが興味深くて。 いちばん盛り上がるスライドが「ベトナム人材の変化」…

鈴岸ゆういち
1か月前
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エッシャー的な/週刊「移民国家ニッポン」ニュースまとめ(24.4.7-24.4.13)

今週も国内の移民方面報道は良くも悪くも通常運行で、目についたのはUKの就労ビザ厳格化が稼働はじまった、という件でした。 就労目的で渡英するには一定の年収をクリアし…

鈴岸ゆういち
1か月前

そんなの関係ねぇことはねぇ/週刊「移民国家ニッポン」ニュースまとめ(24.3.31-24.4.6)

今週は……と、毎週いちばん気になったニュースで書き始める恒例(241週目?)ですが、強いていうと今週いちばん気になったニュースは「外国人」関係ないこの件かねえ。 上…

鈴岸ゆういち
1か月前

渋いニュースまたは渋い顔になるニュース/週刊「移民国家ニッポン」ニュースまとめ(24.3.24-24.3.30)

今週は渋いニュースが多い。たとえばですけど、海外からの働き手を探す本邦において、むかし中国いまベトナム。と言っていた時代からもはやインドネシアが主流になり、同時…

鈴岸ゆういち
1か月前
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同じアホなら。って姿勢/週刊「移民国家ニッポン」ニュースまとめ(24.3.17-24.3.23)

クーリエというフランス定期刊行紙の日本版、という位置づけのネット媒体があります。他媒体の記事を寄せ集めてくるプレゼンテーションのスタイルは珍しくもないですが、元…

鈴岸ゆういち
1か月前
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安城市事務執行適正化第三者委員会報告書がよかった話ほか/週刊「移民国家ニッポン」ニュースまとめ(24.3.10-24.3.16)

有料会員しか読めない新聞記事は積極的に採り上げない方針で毎週更新してまもなく5年ですが、そうするとどうなるかお分かりですか。某紙の記事にフォーカス当てることにな…

鈴岸ゆういち
2か月前
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一見「移民」の話と関係なさそうなんですけれど/週刊「移民国家ニッポン」ニュースまとめ(24.3.3-24.3.9)

一見「移民」の話と関係なさそうなんですけれど(くりかえし)日本相撲協会がとにかく元横綱白鵬のことをキライでキライで。って話から。 キライな相手が盛大に失敗しました…

鈴岸ゆういち
2か月前
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あなたはもう忘れたかしら/週刊「移民国家ニッポン」ニュースまとめ(24.2.25-24.3.2)

今週のアオり・アオラれ量産ナンバー1ネタはこちら。 去年7月、熊本市が条例改正を断念したときの記事にいわく「市は同月~今年1月に、他の改正部分を含めて意見公募を行…

鈴岸ゆういち
2か月前
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関連ニュース豊作1週間/週刊「移民国家ニッポン」ニュースまとめ(24.2.18-24.2.24)

先週と打って変わってあわただしい1週間で。個人的にはその筆頭は九州ローカル話題に留まっている下記の件。 技能実習制度において監理団体がいかに基本的人権というコン…

鈴岸ゆういち
2か月前

ふつうに移民社会/週刊「移民国家ニッポン」ニュースまとめ(24.2.11-24.2.17)

世間を揺るがすようなニュースはなく、海外から日本へ出稼ぎに来る人たちが物語の主人公な話はあちこちで見ることが出来て、それって日本がしみじみ移民の国になった証拠で…

鈴岸ゆういち
3か月前

外国人の受け入れ人数が増える「課題」/週刊「移民国家ニッポン」ニュースまとめ(24.2.4-24.2.10)

去年4月に観測気球として打ち上げられた技能実習「廃止」報道がようやく確定した今週でした。 ちなみに去年4月はこんな。(在りし日のイ・ソンギュンを添えて) つまり良…

鈴岸ゆういち
3か月前
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育成就労制度と永住資格取消/週刊「移民国家ニッポン」ニュースまとめ(24.5.12-24.5.18)

5月15日、各紙が報道した「育成就労制度の導入に首相が理解を求めた」件。見出しでこのニュースの本質がそこにないことを示していたのは日経と時事通信でした。 他社報道と並べると、違いが分かります。 あらためて認識しておきたいのは、技能実習から育成就労に看板をかけかえます。ついでに永住権の取消要件として税金の滞納とか、あとそうねえ在留カードの不携帯も法律違反だから、なんだったらそれを理由に永住権を取り消すこともできるようにしとくね! って今回の執行におけるゼノフォビアしぐさ。

インドネシアからネパールまで/週刊「移民国家ニッポン」ニュースまとめ(24.5.5-24.5.11)

今週個人的に面白く読んだのは ってインドネシア関連ニュース2本でした。どっちもマニアックな話題ではあり、もうちょっと日本社会的に普遍性があったニュースはこっちですかね。 言うまでもなく、窃盗実行犯の裏にある親玉を捕まえねば解決しないのに、この段階で「外国人など」だの「不法滞在者」だの、相変わらず意識の低い報道姿勢なことで。 ■一部で物議を醸している記事 この「1割」がよくわからん、という指摘 毎日新聞、移民国家である日本の現状を追認する系報道多いわりに、ときどきカウ

エバヤンのハナ+ハナ先にいた1頭。の祖母の父の名前だけで瞬時に四半世紀前まで脳内ワープできるから競馬ファンはちょろい

ケンタッキー・ダービーの余韻を楽しむ回です。 いやースタート後手は仕方ないし直線2着馬との攻防で馬より先に人がタレるんじゃ、と思ってドキドキ見てたけど最後までファイト出来てたし「勝つときはすべてがうまくいく」すなわちすべてがうまくいったわけではないからこその僅差3着だったっすよね。朝っぱらから堪能しました。 って書いた通りウマ娘会社オーナーの所有にして3着に健闘したエバヤン。 2着だったシエラレオーネとは血統も似通っているわけですが、それだけに勝ち馬の血統表の母系三代前に入

ゼノフォビアという語彙は不適切か/週刊「移民国家ニッポン」ニュースまとめ(24.4.28-24.5.4)

今週まあまあ注目を集めたニュースといえば。 ゼノフォビア、という単語、当欄でもさんざん使っていて、そこは反論できねえんじゃ? が第一報を見かけたときの私の反応だったんですが、案の定というか、反論後を絶たず。たとえば比較的フラットな論と思えるこちら。 ダウト。あなたクルドヘイトを知らないひと? あるいは韓国・北朝鮮ヘイト、なんならベトナムへのヘイト、決して看過できるほど小さいものではないし、それらは紛うことなきゼノフォビアです。それでいうと今週のニュースのひとつ。 これ

誰得摘発/週刊「移民国家ニッポン」ニュースまとめ(24.4.21-24.4.27)

ニュースに大きいも小さいもあるか、と思う自分もいますが、まあ小さいニュースだと思うんですよ。 別に珍しくもない話で、たとえば4か月前 2年前 それぞれどうなったのか(たぶん)報道されてもおらず不明ですが、それだけの期間を日本で過ごすと選択した本人たちが築いてきた世界を否定するのは、いくら野次馬とはいえ文字通り僭越でしょう。 ちなみに2003年の東京地裁の判決文に次のような一節があることを半年前に知って、おお良いこと言うじゃん。って思ったんです。 出典はこちらのnote

経済的理由による移民/週刊「移民国家ニッポン」ニュースまとめ(24.4.14-24.4.20)

あまりプレスリリースを取り上げることはない当欄ですが、今週出ていたマイナビグローバルのリリースが興味深くて。 いちばん盛り上がるスライドが「ベトナム人材の変化」というところ。 彼らなしでは既に社会が成り立たないのに何かといえばバカにしてきたみなさん、満足ですか。 ■もうひとつ、ついでにプレスリリースから 詳細言及しませんけど、どういうワードをチョイスするかで透けて見える心ってあるよね。 ■それでいうと透けて見えるどころじゃないニュースもありました ■今週のその他ニ

エッシャー的な/週刊「移民国家ニッポン」ニュースまとめ(24.4.7-24.4.13)

今週も国内の移民方面報道は良くも悪くも通常運行で、目についたのはUKの就労ビザ厳格化が稼働はじまった、という件でした。 就労目的で渡英するには一定の年収をクリアしていることが必要で、その条件がこれまでの年収480万円から年収720万円に、ということなんですけど(発表時の報道は下記参照)人手不足だから来てくれ。と言いながら、来ていいか悪いかを決めるのはホストの俺たちだから。っていう本邦でもおなじみのムーブ。 こういう記事を読んでいると人間に本来備わっている善性、みたいな共同幻

そんなの関係ねぇことはねぇ/週刊「移民国家ニッポン」ニュースまとめ(24.3.31-24.4.6)

今週は……と、毎週いちばん気になったニュースで書き始める恒例(241週目?)ですが、強いていうと今週いちばん気になったニュースは「外国人」関係ないこの件かねえ。 上毛新聞の切り込み方がいちばんダメなんですけど、社会的弱者に向ける/向けられる視線をヒトゴトと思っているとこういう書きぶりになる事例と思え、つまりね、記者が怒りにぷるぷる震えているかどうか。毎日新聞の記事と比べて読むといいですよ。 腹が立たないものかね、「権力」があると信じてしまっている役所や役人に。公僕てなことば

渋いニュースまたは渋い顔になるニュース/週刊「移民国家ニッポン」ニュースまとめ(24.3.24-24.3.30)

今週は渋いニュースが多い。たとえばですけど、海外からの働き手を探す本邦において、むかし中国いまベトナム。と言っていた時代からもはやインドネシアが主流になり、同時に本国のドサクサに紛れてミャンマー人材を推す勢だのネパールいいですよ、カンボジア、あるいはラオスが注目です。みたいなことを言うひとびともいれば、いやいやインドですよインド。 って一派もいるんですけど(ここまでは別に珍しくもない話) ここでいうインド北東部(俗にいう7姉妹州)、インド国内では差別の対象で*つまりベトナ

同じアホなら。って姿勢/週刊「移民国家ニッポン」ニュースまとめ(24.3.17-24.3.23)

クーリエというフランス定期刊行紙の日本版、という位置づけのネット媒体があります。他媒体の記事を寄せ集めてくるプレゼンテーションのスタイルは珍しくもないですが、元記事の主意と異なる見せ方を恣意的におこなうケースが散見され、個人的には「こいつは怪しい」箱におさめています。 好例が今週ニューヨーク・タイムズから転載された下記の見出し。 カッコ付き「愛国心」を刺激することでPV稼ごうぜ。という底意が見え透いて下品。としか私は思いませんでしたが、案の定「じゃあ執筆者がヨシとするUSの

安城市事務執行適正化第三者委員会報告書がよかった話ほか/週刊「移民国家ニッポン」ニュースまとめ(24.3.10-24.3.16)

有料会員しか読めない新聞記事は積極的に採り上げない方針で毎週更新してまもなく5年ですが、そうするとどうなるかお分かりですか。某紙の記事にフォーカス当てることになってしまうんです。基調が移民排斥という、肉体の一部が極度に小さい(=比喩を婉曲化したら意味が不明になる)ひとたち。 本質で相容れない主張なのにときどき「ちゃんとしたこと」も言うので是々非々で接するしかない。がコンセプトの当欄として産経()の記事を紹介するのはまあまあ不本意なんだけど、でもやっぱり今週いちばん面白かった記

一見「移民」の話と関係なさそうなんですけれど/週刊「移民国家ニッポン」ニュースまとめ(24.3.3-24.3.9)

一見「移民」の話と関係なさそうなんですけれど(くりかえし)日本相撲協会がとにかく元横綱白鵬のことをキライでキライで。って話から。 キライな相手が盛大に失敗しました、その責は問われるべき。って話と、息の根を止めるなら今。とばかりに過去事例との整合なんか知ったこっちゃない、今度こそ致命的なダメージを与えてやる。って暗い情熱は本来違う話であるべきじゃないですか。 相撲ファンですらない門外漢の私ですが、そんな感想が湧いて出るのはゼノフォビアあふれる公式見解を相撲協会が出した、その記

あなたはもう忘れたかしら/週刊「移民国家ニッポン」ニュースまとめ(24.2.25-24.3.2)

今週のアオり・アオラれ量産ナンバー1ネタはこちら。 去年7月、熊本市が条例改正を断念したときの記事にいわく「市は同月~今年1月に、他の改正部分を含めて意見公募を行った。その結果、寄せられた1888件の意見のうち、市民の定義に関わるものが1315件を占め、1件の賛成意見の他は反対する内容だった」。 この数字と比較すると、74件中4件が賛成という大泉町のニュース、まあそんなもんか、ってなりますよね。 なお、2022年12月の発表を熊本市が断念したのが2023年7月、そして11

関連ニュース豊作1週間/週刊「移民国家ニッポン」ニュースまとめ(24.2.18-24.2.24)

先週と打って変わってあわただしい1週間で。個人的にはその筆頭は九州ローカル話題に留まっている下記の件。 技能実習制度において監理団体がいかに基本的人権というコンセプトを認識できていないか。の事例がまた追加かよ、という理解をしていたら、最後のRKB報道が指摘しているように 「勾留する必要ないよね?」「いや、逃げるだろ」 てなやりとりが司法とあったようで、まあまあ続報への興味が涌きます。 ■それでいうと埼玉ローカル話題が順当なのにネット経由でいたずらに可視化されることでヘイ

ふつうに移民社会/週刊「移民国家ニッポン」ニュースまとめ(24.2.11-24.2.17)

世間を揺るがすようなニュースはなく、海外から日本へ出稼ぎに来る人たちが物語の主人公な話はあちこちで見ることが出来て、それって日本がしみじみ移民の国になった証拠では。というような1週間でした。たとえば? こんな感じ。 漁の再開にインドネシアの弟子が不可欠だ。 縫製工場の再開はインドネシア人従業員なしではありえない。 旧正月を祝うのは中国人だけでなくベトナム人もいっしょ。 介護の現場にインドネシア人がいない姿なんてもう想像もできない。 造船もインドネシア人、中国人がいて

外国人の受け入れ人数が増える「課題」/週刊「移民国家ニッポン」ニュースまとめ(24.2.4-24.2.10)

去年4月に観測気球として打ち上げられた技能実習「廃止」報道がようやく確定した今週でした。 ちなみに去年4月はこんな。(在りし日のイ・ソンギュンを添えて) つまり良いんですもう、そんな分かってた話は。 今週、もっと注目すべきは、下記の件。 個人的には最後の移住連の資料の一節に共感しています。いわく、 なんかね、どれだけカッコつけようが既に移民国家である日本という国で、出身国が異なるひとたちと一緒に生きていくしかないわけです。それを認めたくないひとたち、いまあんたが口にし