【読書】「AIに負けない子どもを育てる」これからの時代に必要な教育

新井紀子さんの著書「AIに負けない子どもを育てる」を読みました。
前作の「AI vs 教科書が読めない子どもたち」も読みましたが、かなり印象に残っています。
現在、プログラミングスクールでプログラミングを教える仕事をしているのですが、
その中で理解力の高い人と低い人では一体何が違うのか?
という疑問がずっと解決できませんでした。

そんなときにたまたま書店で気になって読んだのが「AI vs 教科書が読めない子どもたち」でした。
なるほど、全ての根源は読解力にあるのか。
と納得した記憶があります。

前作の内容は問題提起が多く、読解力がいかに大事であるか、そして読解力のない人がいかに多いのか、という点はよく理解できます。
しかし、どうすれば読解力を上げることができるのか、という解決策の部分までは踏み込まれていません。

その続編となる今作では、満を持してどうすれば読解力を上げることができるのか、その解決策に踏み込んでいます。

読んだ感想は、かなり勉強になりました。
後半部分に、読解力を上げるための授業の流れが載っているのですが、
なるほど、確かにこういう授業だと読解力(というか論理力)が鍛えられそうです。
大げさではなく、教育関係の仕事をしている人は漏れなく読んだ方が良い本だと思いました。

前半にはRST(リーディンスキルテスト)の体験版が載っています。
自分の読解力がどの程度なのかを図ることができます。
私も実施してみましたが、かなり難しかったです。
満点を取ることはできませんでしたが、悪くはない点数でした。

私は大学で4年間数学を学んでいたので、ロジカルに考える力は大学時代にかなり鍛えられた気がしています。
今回体験版のテストをしてみてそれなりの点数が取れたのは、数学で鍛えられた影響が大きい気がしました。

今後の教育の課題は、国語や数学に限らず、全ての教科において、
いかにロジカルに考えさせる時間を作るかが重要になると感じました。
どの教科においても、その教科における知識を身に付けさせることは重要ですが、
それ以上に、考える力を育てることが重要なのだと思います。

2020年からはプログラミング教育が必修化されますが、その本質を理解するための本でもあると思います。


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