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フィギュア業界にいる人は必読「萌えを立体(フィギュア)に!」


ねんどろいどで有名なグッドスマイルカンパニーのミカタンさん(@gsc_mikatan)の著書「萌えを立体に!」。

弊社ウリドキでは、約2ヶ月前にフィギュア専門の真贋鑑定付きC2Cサービス「4real(フォーリアル)」をリリースさせて頂きました。

近年横行する偽者フィギュアの被害を減らす為、偽物撲滅を掲げ、ユーザーの皆様に安心して、本物のフィギュアだけをお届けできるサービスは作れないかと、他のフィギュア専門店さん達と協力させて頂きながらリリースさせて頂いたサービスです。

フィギュア真贋については学んできた我々ですが、それはあくまで2次流通の話。そもそもフィギュアが出きるまでの、企画から製造、販売までを改めて学びたいと思い、社内の4realチームは全員必読と決めて読ませて頂きました。

映画作るのと一緒じゃん

まず読んでいて、はじめに驚いたのが、フィギュア1つ(1体ではなく、1パターン)作るのに、映画と同じくらいコストが掛かっているということです。

この本では「製造費だけでも千葉県で新築の家が1軒~2軒購入できる、ここに諸経費や人件費も加わる」と表現されています。

因みに、映画「モテキ」の製作費が6000万円ほどなので、大体それくらいか、もう少し高いかくらいかなと個人的には思っています。

フィギュアができるまでの工程

フィギュアは企画立案から発売まで通常1年~1年半掛かることになります。その工程内訳がざっと以下です。

①企画立案(5分~)
②原型をつくる前の打ち合わせ(1時間~2時間)
③原型制作とディレクション(3ヶ月~1年)
④版元チェック(30分~2時間)
⑤原型を複製する(2時間)
⑥デコレーションマスターを作る(3週間~2ヶ月)
⑦再度版元チェック(30分~2時間)
⑧デコレーションマスターを撮影する(2時間~5時間)
⑨工場に原型やデコレーションマスターを支給し、量産の準備(4ヶ月~1年)
⑩予約受付開始(1ヶ月~2ヶ月)

見て頂ければお分かりの通り、特に③がボトルネックで、ここに原型師の方の技術が詰め込まれます。それらのこともこの本には書かれており大変勉強になりました。

印象的だったセンテンス

この本を読んで特に印象的だったのは以下です。

工程の大事な部分が全て手作業なので、ほとんど美術工芸品に近いと言ってもいい
(フィギュアを作る上で小さいパーツであろうと)簡単な箇所など存在しない
ディレクター、原型師、工場スタッフ、その他大勢の製品に関わるチームメイトたち。そのうち1人でも「こんなもんでいいや」と手を抜くだけで、出来上がるものの質はがらりと変わってしまう。

これらの言葉からミカタンさんのフィギュアへの強い愛を感じました。

特に3つ目に記載した「1人でも「こんなもんでいいや」と手を抜くだけで、出来上がるものの質はがらりと変わってしまう」は、フィギュアだけの話ではなく、世の中にアウトプットを出す人たち全員に共通する内容かと思います。

この本を通じて、4realは日本の宝とも言える作品たちに関わる仕事をさせて頂いているなと感じ、改めてより多くの人たちに安心して本物を届けたいと強く思うようになりました。

この本の感想をstand.fmで

この本の感想をstand.fmで話しましたので、興味ある方は是非聞いてみてください。そして良かったら応援いいねくれたら嬉しいです。

参考:YouTubeでフィギュアの偽物検証

YouTubeの4realチャンネルで様々なフィギュア系YouTuberの方々とコラボしたり、フィギュアの偽物検証を動画で配信しています。


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