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遺体の埋葬方法も多様性の流れが

刺激的なニュースを見つけました。

ようは、
米国のいくつかの州でヒトの遺体をコンポストすることが認定されている、
という話です。

コンポストが何か良い言い換えがないかと思ったのですが、「堆肥」とするとややごみ処理と安易に誤解を与えそうです。
ざっくり仕組みを説明すると、葬儀を終えた遺体を、オーガニックウッドチップが敷き詰められた容器に入れます。
堆肥化を促進させるために、二酸化炭素や窒素、酸素、水分などを制御できるカプセルの中に入れられ、そこでバクテリアなどの微生物を増殖させるようで、ある意味科学技術に長けた企業でないと管理が難しそうです。

呼び方ですが、他のサイトでは、丸めて「自然葬」という表現もあり、この1つに含めたほうが角が立たないかもしれません。

上記のとおり、2019年から合法化が始まり現在6州が採用し、さらに検討中の州もあるとのことです。

日本は火葬が多いですが、元々米国はキリスト教が多いため土葬が基本かなと思い込んでいました。
ただ、上記サイトだと米国の火葬率は2021年調査でおよそ56%、20年後には78%になると試算されているとのことでちょっと意外でした。キリスト教の人口数が減っているようなので、それとも相関があるかもしれません。

冒頭のサイトでは、それがすべてではないですが、メリットとして環境負荷低減が挙げられています。
参考までに、コンポストサービスを提供するナチュラル・オーガニック・リダクション社によると、一体あたりの二酸化炭素量は1トンほど減らせるとのことです。
なかなかこれだけで判断する人は少ないかもしれませんが、少なくとも米国では埋葬方法としては徐々に認められつつあるようです。

ちなみに、自然葬にもいくつか方式があり、例えば最近視聴したNHK番組で知ったのですが、2021年に亡くなったジャーナリスト立花隆は、「自分の遺体はごみとして捨ててほしい」と願い、結論として樹木葬にしたそうです。

日本の法律上、散骨も特別の許可がいるようですが、過去有名人の何名かが生前に散骨を願って実現した例もあります。

さらに近年では、「宇宙葬」という選択肢も出ています。1つだけサイトがあったので紹介しておきます。

日本では無宗教のイメージがつよいですが、それでも初詣や葬式・埋葬方法など日々の生活ではある程度宗教スタイルが埋め込まれています。

あとは、上記の立花氏のケースの通り、所属する国家の法律に従う限り、個人の死生観をどこまで尊重するかでしょうか。

これから宇宙開発が進んでいくと、宇宙葬のように地上の生活・風習が宇宙空間に押し広げる可能性は大いにあると思います。

今からでも、それに備えた議論だけでもしておいてもいいかもしれません。

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