「家族についての哲学対話」のすすめ

「家族」ってなんなんでしょう?

僕は普段「家族」って言葉をなにげなく使っているけれど、「家族」ってなんなん?って考えてみると、よくわからないんです。

ためしに辞書をひいてみると、

同じ家に住み生活を共にする、配偶者および血縁の人々。

とあります。

んんん? なんかピンとこないなー。

今では血縁じゃない、シェアハウスみたいなかたちもあるし、同じ家に住んでなくても、ブラジルに住んでるおじいちゃんおばあちゃんを「家族だよね」って思うこともありそうですよね。

現代みたいに「家族」が多様になっているなかでは、辞書的な意味であったり、世の中に広まっている意味での「家族」を、当たり前のものとして受け入れるんじゃなく、「『家族』ってなんだっけ?」って問い直して、自分なりの「かぞく」観をつくっていくことが必要になってきそうです。

(ここでは、世の中的に当たり前とされている「家族」と、自分なりの「かぞく」を、感じとひらがなで分けています)


「哲学対話」って?


そんなことを考えるなかで、「哲学対話」が、自分なりの「かぞく」観をつくるうえでとてもいい機会になるんじゃないか、と思うようになりました。

自由大学など、さまざまな場で「哲学対話」の実践に取り組んでいる田代 伶奈さんによれば、「哲学対話」とは

普段当たり前だと思っていることを問い直し、他者とともに考える営み

だそう。「社会」とか「政治」とか「家族」とか「愛」とか、僕たちの身近にあるけれど事柄について、参加者同士でゆっくりじっくり対話をしながら考え合う場みたいです。

なんでも自由に話してよいので、相手の意見に異を唱えたり、違う意見を述べることもあります。ディベートのようにも思えるけど、ディベートと違って「勝ち負け」とか「論破」は目指されません(論破って、いやな言葉ですねぇ)。あくまでも、対話の相手は敵ではなく仲間なのです。そして、無理に結論を出さないのも特徴みたい。


「家族」についての哲学対話


そんな哲学対話って、まさに「『家族』ってなんだっけ?」って問い直すのにぴったりじゃん!

と思って、田代さんと一緒に「”家族”って大事にしなきゃダメなの? -生き方を哲学する-」と題して、「家族(かぞく)」について語る哲学対話の場を開催しました。

畳敷きの会場に7名ほどで集まって、まずは「家族」についてそれぞれの参加者が持っている「問い」を洗い出しました。

出たのは、次のような問い。

・なんで家族のことってみんなに話しづらいんだろ?
・家族って幸せにしなきゃいけないの?
・「離婚=不幸」みたいなイメージってどうなの?
・「家族」にかわる言葉ってないのかな?
・夫婦と親子は同じ「家族」?
・「家制度」ってなんなん?

などなど。どれも「うーん」と考えさせられる問いです。

そんな問いをきっかけに、みんな思い思いの意見を出していきます。

・家族は、見返りを求めず頼れることが大事なんじゃない?
・名字に愛着があって、それをのこしていきたい気持ちがある。
・家族って、どちらか一方だけじゃなくお互い家族だと思ってることが条件かも
・家族っていうテーマって、相手の心に土足で踏み込む感じがして話しづらいし聞きづらい
・家族って、「自分が自分である」っていうアイデンティティの感覚と関係があるかも

などなど。がっつり3時間、かなり深い対話になりました。


「家族で哲学対話」のすすめ


哲学対話は、いつも「なぜリンゴは赤いのか?なぜラーメンのなるとはぐるぐるしてるのか?」と頭の中でくりかえしてる、僕みたいな「なぜなぜ人間」にとっては、その場自体すごく楽しいものです。

ただ、そんな酔狂な「なぜなぜ人間」でない方にとっても、哲学対話はすごくいい場だなぁと思ったのは、「自分と、身近な他者とのちがいに気づける」から

家族の哲学対話の場には、僕の付き合いの長い親友も来ていていて、かなり普段からいろいろ話している関係なのですが、それでも「え!そんなこと考えてたの?」って気づきがたくさんありました。

どんなに親しくても、たとえば「家族」についてどう考えてるのかとか、あんまり深く話す機会なかったりしますよね。

だからこそ、パートナーや家族と、「家族についての哲学対話」をやってみると、意外と「え!そんなこと考えてたの?」って気づきがあるんじゃないでしょうか。

そうした気づきは、日常生活でお互いを尊重しながら暮らしていく上ですごく助けになるなので、「家族で哲学対話」、おすすめです。僕も家族ができたらやろーっと。


******

今日は、「家族についての哲学対話」についてお話ししました。とはいえ、「哲学対話」のおもしろさや意義は、体験してみてこそハラオチするものだなぁと、僕も実際に哲学対話に参加してみて思いました。

田代さんも自由大学で講座を開講してるし(現在は申し込み締めきっちゃってるけど)、哲学対話のイベント情報をまとめてあるサイトもあるので、興味ある方はぜひ参加してみてくださいね。



僕もまた「家族についての哲学対話」、開催したいなーと思っています。「家族」について語る場を、もっと増やしていきたいんです。「うちの地域や組織で開催してよ〜」という方がいれば、ぜひぜひご連絡ください。


この記事が気に入ったら、サポートをしてみませんか?気軽にクリエイターを支援できます。

嬉しいです!気に入っていただけたら、また読みに来てくださいね!
4

山中康司

人生いろいろマガジン

人生いろいろな人たちの、人生いろいろをつづったnoteをまとめました。
1つのマガジンに含まれています
コメントを投稿するには、 ログイン または 会員登録 をする必要があります。