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【5G学級経営シリーズ第6話】  合意形成ができ,みんなで価値観を作っていけるクラスづくり

学校というのはよく社会の縮図と言われます。
特に小学校は、人生で一番価値観の違う人間集っている6年間かもしれません。

私立中学校、高校や大学、仕事先は、ある程度同じような家庭環境の場合も多く見られます。

しかし、小学校では、富裕層から貧困層までみんなが同じ空間にいてる可能性が高いということです。実は人生でこのような機会は最初で最後なんですね。

その貴重な6年間で学ばせたいことの中で、特に価値がある学びだと感じていることがあります。

それは

①自分と違う考え方の他者との学び合いの中で互いを認め合う学び。

②互いを尊重し合う中で、合意形成を図る学び。

③協働的に学びを拡張し、新しい価値観を作る学び。

こういった学びのゴールに向けて、私が大切にしていることを以下にまとめていきたいと思います。


①個の学びを尊重する
私のクラスでは、同じ空間で違うことをしている子どもが同時進行で存在しています

一見、統制の取れてないような見た目ではありますが、あくまでも教師はコーディネートの役割をしているだけであり、子どもたちに委ねることで、本来の学びが生まれるということが、わかっています。

実際に文科省も『主体的、対話的で深い学び』を謳っています。前半の方法論の部分を、こういった形で体現しています。


例えば、算数の時間に数直線図で解決している集団があれば、リットル図で解決している集団がいれば、一人でノートに黙々と言葉で説明している子がいます。
教室の中で常に全員が同じことをさせようとすることそのものが、そもそも自然ではありません。

子どもの中でそれぞれのめあてがあり、それぞれの課題解決に向けて、それぞれが粘り強く考えることを大切にしています。
そういって、自分で納得いくまで考えたその先に、全体交流があり、合意形成があり、新しい価値観へとつながるのです。
まずは、クラスの子どもの考えたいことに寄り添ってみてください。

②Which型の発問
聞いたことありますか?『which型発問』
合意形成するためには、まず全員が自分の立場を明らかにしながら意見を言えるクラスにすることが、第一歩です。
そこで、私が大切にしている発問の仕方が『which型発問』です。
この言葉は、筑波大学附属小学校の桂聖先生が提唱されている発問の手法です。



多くの先生は、What、Why、Howの発問(なんだと思う?どうして?どのぐらい?)を聞きがちです。

しかし、大人でもそうですが、こういった発問に対して切り返すのは実は難しいのです。

選ぶぐらいならできると思う子は意外にも多く、その選んだ理由を聞いてあげるだけでも、一気に話し合い活動が活性化します。

違った意見を言い合うことで、違う意見を認めるきっかけにもなるので、オススメの発問形式です。

③授業づくりは一番学力の低い子をベースに作る
私は、一番勉強の苦手なあの子が、『あぁ〜』とわかった!できた!と言えるようになるためには、どうしたらいいかという組み立てをします。
理由は簡単で、全員ができた!わかった!がなければそもそも他者の意見に耳を傾けることさえもしないのです。
考えてみれば大人でも自分のことで精一杯な場面で、人の話なんて聞いてられません。
わからない子は人の話を聞けば、わかるよ!と言われるたびに、いや、自分で考えてもわからないんだから、わかるはずがないと思っています。
勉強できない子ほど、話を聞いていないことが多いのではないでしょうか?
だからこそ、わかる!を大事にしてます。

他者の意見を認め合う基本の3つについて今日はまとめました。
2月に入り、3学期もあと36日です。
36日の中で、何か新しい価値観をみつけることを目標に、子どもたちとまた健闘していきたいです。

理論でも方法論でも構いません。ぜひ先生方のご意見をコメントにでお待ちしています!


OZAKEN


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