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とても美しいのに着られなくなった着物をドールサイズにリメイク

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ため息が出るほど美しくて、すごく手の込んだ刺繍などが施されている着物でも、一部にシミが付いてしまったりして着られる事がなく、二束三文で売られていく、もしくは捨てられていく着物が日… もっと読む
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躑躅って読めますか?

躑躅って読めますか?

以前、販売用のドール用十二単を製作中なことは書きましたが、

今後だいたい1ヶ月に1セットずつリリースしていく事になりました。

初回販売は4月を予定しているので、4月以降の季節の色で準備をしています。

そこで掲題の「躑躅」なのですが…

「つつじ」と読むそうです。

あのツツジが、こんな難しい字だとは、知らなかったです。

で、「つつじ」のかさね色目がこちら。

つつじ。
くれなゐにほひて三。

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かさね色目を学ぶ

かさね色目を学ぶ

先日ドール用の十二単を作っている事を書かせていただきましたが…

よりリアルに再現するため、「かさね色目」について勉強を始めました。

参考にしているのはこの本

文庫本サイズで細かい字でびーーっしり書かれています。

「かさね色目」とは平安時代の衣裳のかさね方のカラーコーディネートマニュアルの様なもので、100種類以上の組み合わせがあり、季節や自然の様子を表しているものなのですが…

とてもやや

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ドール用十二単、おひなまつりに間に合いました!

ドール用十二単、おひなまつりに間に合いました!

今日は3月3日ひなまつりですね。
ついに完成しました。
ドールの十二単。じゃーん。

実はまだ袴を作っていないとか、扇を自分のお雛様から借りてきたとか、未完成ではあるのですが、なんとか撮影するところまでは持ってきました。

ここからいくつか手直しをしてから販売用を製作するのですが、直さなければいけないポイントその1。

着崩れしやすい

本物と同じように紐一本で留めているのですが、撮影でちょこちょ

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十二単の大事な部分がやり直しになってしまった件…

十二単の大事な部分がやり直しになってしまった件…

以前、ここで書いた通り、今、ドールサイズの十二単を古くなった着物から作ろうとしていますが…

参考にしている書籍にとんでもない間違いが⁉️

こちらの左の本で「時代衣裳の着つけ」という本です。

もう絶版で、中古でものすごく高く入手した本なのですが…。

最初にこの本を参考に十二単の重なりとなる部分の色を決めて作り出しました。

グリーンのあと、白、薄ピンク、濃いピンク…とだんだん濃くなっていくよ

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元祖着物ドールを出してみました

元祖着物ドールを出してみました

今日はお雛様を飾ってみました。

実は今ドール着物でトライしている大作とは…

お雛様が着ているのと同じ十二単であります。

今年は大河ドラマでもやっているし、一度は作ってみたいなぁと思って制作を始めています。

まず、知識があまりないので、本を購入しました。

すごいなぁ〜。こんなの実際に着るとなったら大変だわなぁ〜。なーんて思いながら、制作しています。

実際12枚(重なるところは8枚くらい)

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一度も着られなかった君を再生するよ。

一度も着られなかった君を再生するよ。

オークションサイトで着物を探していると、仮絵羽(かりえば)という品が出てくる事があります。

これは、おそらく呉服屋さんでどんな柄か見せる為に反物から着物の形に仮縫いしたもの。

つまり未仕立てで、一度も着物として袖を通されていない物という事。

でも何十年もそのまま放置されていたのか、色褪せていたり、シミが着いていたりして、どうしようもなく、オークションに出されたのかなぁって想像します。

一度

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中古着物からのリメイクにこだわる理由

中古着物からのリメイクにこだわる理由

オークションで落札した振袖が到着しました。

ほんの少し色褪せがあるけれど、とても綺麗な状態。思わずヨダレが出そうです🤤

これを送料よりも安く落札してしまった…。

こんなに綺麗なのに?数百円で取引されているの?(数百円で入手したのはたまたまで、最近は2000円越えが普通です。)

これが着物の古着事情とも言うのでしょうか。着物買取業者などで引き取ってもらう場合、本当に二束三文の様です。

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正絹か化繊か?

正絹か化繊か?

今日もまた着物リメイクネタになります。

まず、着物を入手したらリメイクするために一旦解きます。

解き方は簡単。

着物は手縫いなので、リッパーで糸を切って、引っ張るとスルスル糸が抜けます。

だいたい、一枚の着物で4〜5時間ぐらいかかります。でも単純作業なので、テレビを観ながらでもできます。

そして解き終わった状態がこちら

だいたいこの3種類の布で構成されています。

しかし今回は…胴裏が

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傷みが多く作品には使えないけれど…

傷みが多く作品には使えないけれど…

今日は着物リメイクのお話。

仕事で使う着物の古着はオークションサイトで手に入れる事が多いです。

そんなオークションでの着物の入手のコツなども今後投稿していきたいと思っているのですが、今日はほとんどシミだらけで作品には使えない着物について…

こちら、オークションサイトで入手して、シミの部分を取り除けば使えるかなーと思った着物だったのですが…

解いて、よくみると、ほとんどの柄のところにシミが…

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着物リメイクで余った胴裏でカーテンを作ってみた

着物リメイクで余った胴裏でカーテンを作ってみた

今日は初めて着物リメイクの方のお話を書いてみたいと思います。

普段、着物をリメイクしてドール用の着物を作り販売しているのですが…

いーっぱいハギレが出ます。
素敵な柄が残っているハギレなんかはアイロンをかけてメルカリで販売しているのですが…

1番余って困っているのが、「胴裏」と呼ばれている、いわゆる着物の裏地部分。

大抵は白の無地です。たまに少しクリーム色だったり、高級なやつだと地模様が入

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