１６年間ＪＲ神戸線をメインに使っていた私だが、今年阪神沿線へ引っ越した。

馴染みのない阪神電車を利用することになった。

仕事や遊びで三宮へ時々出かける。

三宮は駅が広くないので乗り換えをしたり、目的地へ行ったりするのには不自由しない。

問題は梅田である。

あの常にどこかが工事中の梅田。

思えば、今の家に住むまで、阪神電車で梅田へ行ったことがなかった。

西梅田へ行きたいのに何も考えず東出口から出て、阪急百貨店あたりから大回りしてハービスＥＮＴへ行くことになったり、

しっかり下調べをしたのち北新地へ行こうとして、目的出口を通り過ぎたり。

時々、訪れていた街なのに利用電鉄が変わるともうわけがわからない。

JRを利用していた時もたまに迷子になっていたが、比べものにならないくらい戸惑ってしまう。

この間、迷うことなくグランフロント大阪へはたどり着いた。

何となくわかったのだが、私は西梅田、北新地方面が苦手なようである。

神戸なら、そんなヘマはしない。

この間、わけあって朝から夕方まで外出していなければならず、ハーバーランドにあるスーパー銭湯万葉俱楽部へと出かけた。

はじめての万葉俱楽部。

温泉を楽しんだあと、快適すぎるリクライニングシートに寝転がり、本を読みスマホをいじったり、ぼーっとしたりとダラダラと過ごした。

完全に抜け殻と化した私は、家に帰るべく万葉俱楽部を後にした。

ぼんやりと地下街を歩き、高速神戸駅へたどり着いた私は、何も考えず電車に乗った。

阪急電車だった。

高速神戸駅は一つのホームの片方が阪急電車、もう片方が阪神電車になっているのである。

まあ、見たら判別できるのだが…。

気づいたのは三宮を過ぎたあと！

何か内装が木目調やし、椅子は緑色でふかふかやし！

人知れず冷や汗をかいたのち、次の駅で降りて一息つく。

まるで大学進学をきっかけに知らない街で一人暮らしを始めたばかりの女子大生のようではないか。

４３歳でそのようなフレッシュな気持ちになれたことをありがたく思うことにした。

うむ、本日も前向き。