プロゲーマーの障害者差別発言とその処分について

僕の妻は社会不安障害です。


先日、プロゲーマーによる障害者差別発言の問題がありました。
もちろん、決して容認はできません。
発言した当人はおそらく差別主義とかではなく、無意識に出た言葉だと思いますが、無意識下にまでその言葉が浸透していることこそが問題だと思います。

eスポーツやゲーム配信といった子どもにも人気のコンテンツでそういった言葉が定着してしまう危険をばらまいたことは罪深いです。
そんなつもりはなく言葉だけマネして言うようになれば、被害者はもちろん、不要な加害者も生むことになってしまいます。
言葉の力は大きいです。「形骸化」なんて、言われた方にとってはあり得ません。
このような差別発言が”普通に”使われるようになってしまったらと考えると恐ろしいです。
いや、すでにそうなっているかもしれません。

謹慎は適当か?

発言者に対する処分として、12月末までの選手活動停止、当該期間の選手報酬全額カット、社会貢献活動への参加、ということになったそうです。

「ざまあみろ」とも思いますが、果たしてこの処分は適当なのでしょうか。

報酬カットはやるべきかなと思いますが、選手活動停止はしなくて良いと僕は思います。
発言者には多くのファンがいて、目標にしている人も多いはずです。
それが見られなくなる→誰のせい?(当然、発言者が悪いが)→この程度の発言で活動停止させる社会が悪い、障害者が悪い
なんていう本物のヘイトが生まれる危険性もあるのではないでしょうか。
そもそも活動停止されたところで、言われた方の傷が癒えるわけでも贖罪になるわけでもありません。

贖罪になるかもしれないのは、むしろ第一線で活躍しながらにして、自分の発言の何がいけなかったのか、これからどうしていくべきなのか、そういったことを積極的に発信することだと思います。
「不適切発言」なんて大きな枠で包むのではなく、もっと突き詰めて反省し、矢面に立って啓蒙していくべきではないでしょうか。

謹慎は「いついつまで」ですが、啓蒙活動はずっとです。叩かれたりすることもあるでしょう。
それでも続けて、かつゲームも強くあり続けて、障害者の方から「もう許してあげて」って言われるくらいまでやってほしいです。

収監するよりも、頂点で十字架を背負ってもらう方が社会は良くなるのではないかと思います。

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