今野くるみ

エッセイストになりたいデザイナー。本を出版するのが夢です。美味しいものが大好きで、日々…

今野くるみ

エッセイストになりたいデザイナー。本を出版するのが夢です。美味しいものが大好きで、日々のことや旅のことなど、ここで静かに投稿しています。

マガジン

  • 自分の現在地が見える旅

  • ひとり車散歩

    大まかな目的地だけ決めてあっちへふらふらこっちへふらふら。下道を使う旅はまるで散歩みたい。ゆっくり旅をして作ったハートフルでポンコツな旅エッセイ。

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青春18きっぷ / センチメンタル松島

明日で春の青春18きっぷの期限が終わる。残り2回分、以前ちょろっと行ったことのあるワイナリーへ行き、一通り有料の試飲を吞んで帰ることを考えていた。 4月10日、起床。 それまでの考えとは打って変わり、わたしの頭には宮城県の端『松島』が浮かんでいた。折角ならもっと遠くへ行きたい。「今から支度して到着は14時か・・・」今日も少し遅く起きてしまったけど、天気が良かったので行ってみることにした。だって、もうすでに実質無料で行けるようなものなんだもの。せっかくだし、ねぇ。もう少しだけ

    • EP.2 憩いの場で300円のジェラートを

      300円。何かの間違いだと思った。 でもグーグル先生は1年未満の情報だって言ってるし… ジェラートが食べたいと思い調べた先にあったのは、たった300円でダブルサイズを盛ってくれるジェラート屋?らしき情報だった。こんな、どこもかしこも高くてやってらんない世の中なのに。これは真相を確かめに行かねば。 この直前、美味しいお蕎麦でお腹は満ちていたが、甘味は別腹だ。 車を走らせ、現地へ近づくと何やら大きな建物がたくさん。よく見るとホテルやら産直やらがぽこぽこと集まっているエリアだっ

      • EP.1 やる気のない私と天ぷらのズレ

        やる気がなかった。どうにも。 ここ数日少し遅めに眠ってしまうサイクルが続いていたので、えいやと今朝は早起きをした。仕事モードにスイッチを入れるための化粧も済ませたが、どうもだめだ。朝の散歩にも行ってみたがどうにも・・・。こういう日は早めに諦めるにつきる。 「仕方ない、今日はドライブでも行くか」 天気も良かったので、車を走らせてみることにした。聴きたかったラジオも溜まっていたし。かけたのはTBSの『荻上チキ・Session 』。情報は信頼できるところから入手するのがいい。頭も冴

        • Traveling web magazine 熊本・阿蘇

          先月末、母と熊本へ旅行に行ってきました。 壮大な風景、美味しかったもの、素敵なものをたくさん見てきました。それらを今回は文章と写真でレイアウトしてみましたので、noteにも投稿したいと思います。 ※ 文字が読みづらい場合は下記のリンクでも閲覧できます。お手持ちのiPadやPCからご覧ください。 https://preview.studio.site/live/V5a7JXnBqR/1-32 ・ スマホで見る方(1ページずつ) 画像をタップし、以降は左へスライドさせてご

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        青春18きっぷ / センチメンタル松島

        マガジン

        • 6本
        • ひとり車散歩
          3本

        記事

          青春18きっぷ、再び(前編)

          これは熊本への2泊3日の旅行と、その足で休みなく旅をしたハードな5日間を描いた旅エッセイ。 全容はこちら↓ 0日目 街の人の優しさとフィルム コートをどちらにしようか迷ったが幸運にも晴れていたにで、青のコートを羽織ることにした。暑くないしちょうどいい。正解を選べたかもしれない。 ・ 山形駅着。結構人がたくさん。早速18きっぷを買うために並んだ。 並んでいるとおばあちゃんが、時刻表を調べているのが目に入った。メモをゆっくりととる姿がなんだかいい。こうして幅広い年代の人が

          青春18きっぷ、再び(前編)

          ハード過ぎる旅計画

          全ては新幹線の切符を取り損ねたことから始まった… 3月末、私は実家に住む母と熊本に旅行に行く計画を立てていた。「旅」ではない、「旅行」だ。私は山形、母は秋田に住んでいるため、私が秋田まで電車で行き一度合流し、一緒に東京経由で飛行機で熊本へ。帰りは東京で解散し、私は新幹線で山形に帰ってくる予定であった。 しかしだ。3月のやることの多さに感け、すっかり奥義「事前予約(新幹線を前もって予約しておくことで料金が安くなるもの)」をしそこねてしまったのだ。通常だと13,000円ほどの料

          ハード過ぎる旅計画

          March 24. Chewy texture

          お腹が減って目覚めました。冷蔵庫を開けると、餃子の皮が余ってたんです。早めに使い切らないと硬くなっていくなぁ… あ!そうだ、スープにしてみると美味しいって見たぞ。 朝でしたし、パパッと作ってみることにしました。小鍋に水を沸かして適当に切った餃子の皮をはらはら。すぐにお箸でかき混ぜましょう。お湯の中で皮同士がくっつかないようにですが、くっついてしまっても構いません。そこに溶き卵とシャンタンを適量。これだけでOKです。お好みで生姜やごま油、万能ネギを入れてもいいですね。 早速ひ

          March 24. Chewy texture

          初アンダーグラウンドへ

          場違い 「どうしようどうしようどうしよう」 私は地下の入り口にいた。今日はここ『Sandinista(サンディニスタ)』で私の敬愛するアーティストが対バンをする。だがしかしだ。ライブハウスなんて行ったことない。現在30半ば、そりゃライブには行ったことはある。でもいわゆるアンダーグラウンド的な、100人規模の小さな箱で行われるライブは未経験だった。次々にちょい強面のお兄さん達が地下へ降りていく。私も途中まで行った。でも引き返した。タバコの煙が踊り場から昇ってくる。一度外に出

          初アンダーグラウンドへ

          March 23. Image of orange

          親友からもらった紅茶を淹れました。かわいい猫ちゃんのパッケージ。贈り物でこういうのをもらうと嬉しいものです。味はオレンジティー。ん?そういえば・・・ 先日、また別のお友達が面白いことをしていました。「みんなを飲み物で例えるならなんだろうね」耳を傾けていると私の番になりました。 「くるみちゃんはね、フレッシュジュース! オレンジとかグレープフルーツとか・・・100%生絞りみたいなやつ。」 ちょっと意外でした。元気いっぱいな感じを受けたからです。他にもシトラスやハーブティー

          March 23. Image of orange

          March 20. Make a focaccia

          「今夜はあのパン屋さんのフォカッチャと昨日開けたワインを楽しもう」そう心に誓って外出しました。一通り買い物をし終え最後にいつも行くパン屋さんに寄りました。でもなんと定休日。あぁ、私としたことが・・・ 帰宅し他の案を考えるも、もう私の欲はフォカッチャに囚われていました。どうしても食べたい・・・うーむ。・・・作っちゃおうか・・・。フォカッチャの工程は案外簡単です。でもパンです、発酵しなければならないので時間はかかります。悩みましたが、奇しくも材料があったので久しぶりに作ってみる

          March 20. Make a focaccia

          言葉の奥を想像する

          先日、親友Tと久しぶりに会いました。 大学時代、苦楽を共にした仲でかれこれ15年以上の付き合いです。遠く離れた場所に住んでいるので頻繁には会っていません。年に1回くらい会うペースでしょうか。毎回会っても久しぶりという感覚はなく、「よっ」と言い合う家族のような感じです。 でも今回は妙に久しぶりの感覚でした。なぜだろう。久しいと感じるくらい私は濃厚な日々を過ごしていた、ということだったのかもしれません。 Tを駅で拾い、カフェに行き、家で喋り、後輩たちの公演を観て、再び家で喋り・・

          言葉の奥を想像する

          EP.0 初ひとり車散歩。

          車散歩とは ‥‥ 高速道路を使わず、目的地まで下道をゆっくり走る車旅のこと。気になった場所やもの、風景があったら迷わず立ち寄る。その様が近所へ散歩に行っては草木を愛で寄り道をする様子に似ていることから作られた造語。 北海道を中心に旅を重ねた昨年。だいぶ旅というものにも慣れてきた。今回は山形を出て、隣県福島に行くことになった。3月はなぜかイベントが多く出費が増しそうなので、今旅は車で行く弾丸格安ツアーと称し、1泊2日の短い旅をしてきた。 ・ 南相馬市に『朝日座』という映画

          EP.0 初ひとり車散歩。

          散歩とあいさつ

          最近歩くようにしています。暖かくなってきましたし、フリーランスで仕事をしていると、家に引きこもることが多いので「運動せねば!」と思ったんです。だいたい一時間くらい、ラジオをイヤホンで聴きながら歩くこともありますが、大抵は町の音や空気を耳で感じるようにしています。スタスタと少し早めに、でも歩くスピードなんてたかが知れているのでゆっくりです。そうすると色々なものが目に入ってきます。先月になって散歩をはじめ、気持ちの良い人や光景にたくさん出会ったので、ここに残したいと思います。

          散歩とあいさつ

          『PERFECT DAYS』 を観たあとで 2回目

          2月16日 08:26 昨夜は最高の夜だった。 昨日はあの後、再度『PERFECT DAYS』を観た。映画館を出ると、暖かかった。もう春なのか、また世界に救われた感覚だった。車に戻りやはり呆然とした。でも涙は出なかった。夕暮れに染まりつつある空がいつも以上に美しかった。 「これで充分じゃないか」そう、思った。 帰宅し、久しぶりに自分のための料理を作った。夕食を終え、前日に買った植物たちを植え替えた。虫対策のために土の表面にヒノキのチップを並べる。効果があるかわからない。隙

          『PERFECT DAYS』 を観たあとで 2回目

          『PERFECT DAYS』 を観たあとで

          2月14日 16:45 「春の温度だ」そう思った。 映画からの帰り、帰宅してストーブを付けなくても寒くない。部屋の中でも春の気配を感じる。助かる。今年は暖かくなるのが早いみたいで。寒いと孤独が暗闇の方に向きやすくなる。 『PERFECT DAYS』を観てきた。映画が終わって、駐車場へ行くため映画館の階段を上がる。踊り場の窓から差し込む光が暖かくて眩しい。昨日磨いたばかりの靴が足元で光る。「いい靴だな」と思う。さっきから走馬灯のように過去の記憶と未来が頭を巡っている。不意に

          『PERFECT DAYS』 を観たあとで

          日々

          2月12日 歩くって自在だ 早く行きたかったら走ればいいし 気に入るものがあれば止まればいい 自転車に乗っていると ハンドルをギュッと握って降りなきゃいけない 車だともっと面倒だし、気づくことも難しい 歩くとこうやって気づいたことをメモすることもできる 車だと捕まっちゃうからね。 歩くのはいいね もっと歩こうね ……………………………… 冬の耳の奥まで冷たい日 雲の合間から差したあたたかな陽の光に 子供の頃に食べた 旅行先での飴の味を思い出す そう、あれは確か 大き