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大谷翔平さんの通訳の人の行為の報道ばかりでいいのかな?

写真:いずれもWikipediaより

 2024年3月中旬以降2週間ばかりの新聞やテレビは、
 「大谷翔平さんは通訳の人に6億8000万円を盗まれた(らしい)」
 というニュースばかりやっているような気がします。で、アメリカでのギャンブルや弁護士事情などをめぐる実に詳細な情報が伝えられていて、ちょっと飽きてきたところです。

 ただ、ここで大事なことのひとつは、その真偽は不明なのですが、大谷翔平さんの通訳の人が自ら、
 「ギャンブル依存症だった」
 と言っていることのように思います。

 そこでギャンブル依存症に関する『毎日新聞』(2014年8月21日)の記事を参照してみました。すると、成人人口に占めるギャンブル依存症の人の比率がアメリカでは1.58%(2002年)だったのに対して、日本では、その3倍以上の4.8%、実数で536万人に達していることが判明しました。
 いやはや、ギャンブル依存症は遠い外国のことではなくて、現代日本の重要な問題のひとつにほかならなかったのです。

 そんな状況のもと、大阪府は大阪湾の人工島・夢洲(ゆめしま)に2030年開業をめざす統合型リゾート(IR)の中核施設として「カジノ=ギャンブル場」を建設・開業しようとしています。
 こうしたことを考えると、日本の新聞やテレビは、アメリカのギャンブル事情や大谷翔平さんの通訳の人の行為をめぐるアメリカの弁護士事情の詳細の報道にかまけているのはどうかなと思ってしまいます。

 そうではなくて、アメリカと日本の現在と将来のギャンブル事情とそれがもたらしかねない社会問題といった話題こそを、きちんと報道する。このことが日本の新聞やテレビの本務なのではないでしょうか。
 こうした報道が皆無に近いのは、うーん、政権政治家の行為の犯罪性をきちんと報道しないことと、どこかでつながっているような気がしないでもありせん。

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