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義務教育で学んだ方が良いのではと思うこと

義務教育で何を学んだら良いのか?それは小学生の子どもをもつ親として、もう間に合わないんだけど、いつも考えさせられていたところです。この前も公立中学校の入学説明会に行ってきたのですが、文武両道で学力も地域でも上位の優秀な学校だなどというアピールが校長先生からありました。公立の中学校であっても、学力と高校への進学が最重要課題で、多様性とか、いろんな生き方を模索する年頃を、広い視野でサポートするみたいなことを目指す場所ではないのだなと感じました。これは、翻って考えれば、画一的で秩序のある学校を親たちが求めているからこそ、そういうことを言うことに繋がるのだろうなと思って、複雑な思いで聞いていました。義務教育の内容って、ICTが導入されたり、少しずつは変わっているんだろうけど、教科とか、内容とか、スタイルとかも私の小さい頃からほとんど変わっていないような気がしてなりません。そのもっと前から変わっていないのかも。本当にこれで良いの?良いわけないか!と思ってしまいます。
 今回は私が思う、義務教育で学んだらよいのではないかと思うことを書きます。人生のライフスタイルでほとんどの人が遭遇する直面するものを義務教育で学ぶべきではないでしょうか?

1.出産・育児・保育(命の授業として、性教育を含む)
 多様性の時代において、子を持って、育児をする人は、みんなではないかもしれませんが、今大人になっている人はみんな赤ちゃんだったし、誰かに育ててもらって大きくなって、今があるのです。私も自分が子育てをするようになって初めて、母がこんなに大変なことをやってくれてきたのだなと感謝の気持ちになれたのです。自分が子育てをしなければ感じ得なかったことかもしれません。今の多様性の時代は子どもは地域が育てるものという考えもあります。そういう意味で、全国民に教育が必要なジャンルだと思います。
 性教育もタブーとしてはいけません。妊娠、出産、育児までの一連の流れを、命を次世代に繋げていくという尊いものとして、みなが命を大切に感じられるようになるようなカリキュラムにしていけたら最高だと思いませんか?
 また、選択制でも良いので、卒業したら保育士として仕事ができるくらいのカリキュラムが用意されていれば、義務教育を卒業後に仕事ができて収入が得られるということで、仕事がなくて生きていけないという状況を回避できるようなります。そのカリキュラムがセーフティーネットになるのではないかなとも思いました。

2.高齢者介護と障害者福祉
 出産育児はともかく、親やパートナーなどの他の人のケアをすることは、ほとんど誰もが遭遇することではないでしょうか。必要最低限のケアのための知識を学ぶことは義務教育であるべきものではないかと思います。保育士と同じように選択制で、卒業したらヘルパーの資格が取れてすぐに仕事をできるようにサポートすることも、収入がなくて、立ち行かない人たちのためのセーフティーネットとして大きな意味があるように思います。初任者研修(ヘルパー資格)を取るのにはお金も時間もたくさんかかってしまって、それが福祉業界への就職の大きなハードルになっていると思いますので、義務教育内で他の英国数理社などの授業を受けるよりももっと有意義だと感じる人も一定数いるのではないかと思います。
 また障害者福祉も決して遠いものではありません。誰でも今日このすぐ後にでも障害者になる可能性はあるのです。障害者に関しては差別廃止や権利擁護などについても学ぶことは大きな意義があると思います。メンタルケアについても、学んでいくことは大きな意義があります。また、日本は障害福祉で他の先進国に大きな遅れを取っており、国連から指導があるほどです。その遅れた状況を改善するためには、既に厳しいのに、さらなる多くの財政負担と、ヘルパー不足が深刻な中での、さらなる多くの支援者を養成する必要があります。
 でも、この厳しい状況を好機に変えることもできるかもしれません。財政負担を増やすことで、新たな雇用を創出して、納税者を増やせていけるチャンスととらえることもできるでしょう。誰もが活躍できる社会を作るためにも、高齢者や障害者のケアをできるスキルを義務教育で身につけられるようにすることは大きなメリットになるのではないかと思います。

以上です。

私が障害福祉の業界にいるからというのもありますが、是非多くの人に福祉の仕事につけるチャンスがあったら良いなと思っています。AIの進化によって、今後必要とされない仕事が何なのかがよく話題になっていますが、義務教育は学歴重視の画一的なものから、もっと普遍的な人間として必要なケアとか、健康とか、アートとかそういうものに移行してほしいなと思っています。


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