一時の感情に流されないための「10-10-10」

なぜあのときあんな選択を…と後悔することはありませんか?

あのときあんなに買い物しなければ…とか、あんな自分勝手な人となんで付き合ったのだろう…とか、どうして適当に仕事を選んでしまったのだろう…とか、どうしてあの時あの子に話しかけることができなかったのだろう…とか。

そういった後悔は誰にでもあることで、できることならば避けたいものですが…そうだと思っていてもついそのときの感情に流されてしまうのが人間の心理なのです。

今回は、そんな感情に左右されてしまう人間の弱い部分を少しでも補えるような、決断力を上げる方法を一つご紹介します。

10-10-10フレームワーク

この方法はとても簡単。

決断をするときに、その決断をした「10分後」、「10カ月後」、「10年後」の自分を想像するというものです。

例えば、「彼からプロポーズを受けたのだけれど…どうしよう」と、とりあえず返事は保留にしている状態だとします。

まずは第一ステップ。彼にOKの返事を返すと決断してから「10分後」の未来の自分を想像します。「きっと、彼は涙を流すほどに喜ぶだろうな…と想像しながら、どんな風に返事を返そうかと悩んでいるかな」と。

第二のステップ。決断してから「10カ月後」の自分を想像します。「2人で結婚式の準備でもしているかな…いや結構準備に時間かかるって聞いたしな。まだそれどころではないかも。それにもう同棲を始めているかもしれないし、お金の心配とかもあるから、経済力がなくて少し頼りない彼だと結婚式とかはできないかもな…」と。

第三のステップ。決断してから「10年後」の自分を想像します。「10年ともなると、さすがにもう今みたいにお互いに夢中って感じでもないだろうし、子供もいるのかな…。そういえば、結婚生活が長くなると、奥さんに対する態度は、店員さんとか他人に取る態度と近くなるって聞いたけど、彼店員さんにはかなり態度が悪いしな…。あんまり料理とか、家事もしなさそうだし、だからといってそんなに稼ぎが良くなるとも思えないしな…」と。

感情と決断を遠ざける

上記の例は、結局結婚はとりあえず断る、という決断をした例です。

人は感情に流されて決断をしてしまいます。そのため、「10年後」の想像をしていたら到底うまくいかなそうだと気付ける相手とも、そのときの愛し合っているという感情の結果として、結婚を選択していたかもしれません。

そのため、そこそこ重要な決断や、未来にわたって影響を及ぼしそうな決断をするときには、感情と決断を遠ざけることが大事です。

そして、この感情と決断を遠ざける方法としていいのが、未来の自分を想像することなのです。

ただ、いきなり未来の自分を想像するのは難しいので、ステップを踏んで、徐々に未来を想像していく「10-10-10」はなかなか使い勝手がいいです。

さらに、10分後はほとんど自分の感情に動きがないので、時間が経つにつれて今の感情が薄れていっているという感覚も味わうことができます。

上記の例ならば、愛がどんどん冷めていって、次第に現実的な問題を考えるようになっていましたね。

このように、感情と決断を切り離すことで、冷静に…そして感情が薄れた未来でも満足できるような決断をすることができるのです。

過去は変えることはできず、私たちができることはこれからの選択を変えることだけですので、「10-10-10」を使って少しでも良い選択ができるようにしていきたいものですね。

参考文献:決定力! ――正しく選択するための4つのステップ

ps
私は昨日の決断はよく後悔しますが、もっと過去の決断はあまり後悔がありません。
そう考えると、くよくよ悩んでいても、きっと未来の自分はたいした問題だとは考えていないんだろうなぁと、気が楽になるものです。

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