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「広告・企画・コピーとは何か?」

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その時、感じていることを。
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アートとコピー、お互いの理解を深めないと良い仕事は成立し得ない

アートディレクターの後輩がつくってくれたスライド。 めくるたびに、次々と言葉が出てくる。 僕がどんな人かを表現する言葉に、 嬉しさと恥ずかしさが猛スピードで混ざりあって、 平然を装いながらも…後輩の話にグッときていた… ✑✑✑ こんにちは、コピーライターの阿部広太郎です。 多くのつくり手を輩出している宣伝会議さんと、2021年の新しいチャレンジとして「アートとコピー」コースを立ち上げることにしました。 ここで言う、アートとは、アートディレクターやデザイナーの方

企画書に取りつかれた男の末路

こんにちは、コピーライターの阿部広太郎です。 いきなり恐縮です。「企画書」って、つくったことありますか? 醤油。味噌。豚骨。いろんなタイプのラーメンがあるように「企画書」とひと口に言ってもいろんな種類の企画書がありますよね。 A4の用紙、1枚にまとめるもの。お手紙みたいに書くもの。はたまた紙芝居のようにまとめるもの。 「これが企画書の正解だ〜〜〜!!」なんてものは世の中になくて、そこに「企画」が「書」いてあって、受け取った相手に伝わったら大きな花丸。 僕自身の「企画

どんな思いで「広告業界」「テレビ業界」へと進んだのか?

ふたりはどのような思いで、広告業界、そしてテレビ業界へと進んだのか? コピーライター 阿部広太郎× テレビディレクター 芦田太郎によるトークイベント「30才のリアル」。 こちらのnoteは、トークイベントレポートの後半になります。後半は、お互いの10代〜今までの人生の振り返りを。 「あいつ今何してる?」の制作秘話がまとめられた前半の記事はこちら。 なお、レポートしてくれたのは「企画でメシを食っていく」第2期生の本山香菜子さん。とても丁寧に、臨場感たっぷりにまとめてくれ

自分のいちばんのお客さんは過去の自分だと思うから。

えらそうにしている大御所はさっさとどいてくれ。 気合だけは一丁前で、そんなことを思っていた。コピーライターとして働きはじめた、駆け出しの頃の話だ。 そして、その頃の自分と向き合う気持ちで学びの場をつくってる。 僕が好きでいつも聴いていて、そして、プロデュースを担当した映画「アイスと雨音」でも密に過ごした、アコギ ✕ ラップの二人組・MOROHAの「三文銭」という曲にこんなフレーズがある。 順番待ちにチャンスは来ない あぐらかく大御所はちゃっちゃと消えろ みんなに向け

不可思議/wonderboyが好きだ。

きょう発売の不可思議/wonderboy「不可思議奇譚」を渋谷のタワレコで買ってきた。 店員さんに「ワンダーランドですか?」と聞き返されたけど気にしない。なんども繰り返し聴きながら、歌詞を読みながら、どうしても今の気持ちを書き留めたくなってnoteに書きます。 「あべちゃんはぜったい好きだと思う」昨年の11月、友人の松居大悟からお薦めしてもらった不可思議/wonderboy。家に帰ってすぐ、検索して聴いてみた。やばかった。ポエトリー・リーディングなんて知らなかったのに。ど

僕はこれから「企画の地産地消」を全国に増やそうと思う。

タイミングはもう、今しかない気がする。 1、「地元」とは、その地を愛する心を指す。 2、「企画の地産地消」を増やす。 3、「お節介なよそもの」になろう。 2019年7月、この3つを意識して「地元でメシを食っていく」というイベントをはじめます。僕なりの伏線回収。あの日、あの時の出来事をむすんでいくように心に決めました。 ここまでのあらすじ2015年5月、企画を学ぶ連続講座「企画でメシを食っていく」を立ち上げました。横浜みなとみならいの「BUKATSUDO」で開催しています

「僕じゃ駄目かな?」からはじまるマイケル・ジャクソンの伝説に学ぶこと。

この10日間、夢中になって追いかけていた。 調べて、調べて、調べて。マイケル・ジャクソンの輪郭を少しずつ浮き彫りにしていく。知りたくなってさらに追いかける。 「魅力がない人なんていない」 だから興味の扉は開けておこう。なにかある。気になること。知りたいこと。かならずそこにはあるから、まず調べてみよう。ということを僕は、つねづね企画の講義でいつも伝えている。そう信じられるようになったのは、あらゆる領域の企画をするようになったからだと思う。 2015年から僕は「企画でメシ

やまびこみたいに返ってくるから、僕は言葉を贈りつづける。

これは2019年の話。 マスクもせずに、当たり前のように、集合できていた時の話。 ※※※ 朝4時を過ぎた頃。 金曜日の深夜、といより土曜日の早朝。スライドの1枚目から、頭の中でしゃべりながら見直す。ここはいい流れだなぁ、とか小さく笑ったりしつつ、その日に話をする資料がほぼほぼ完成する。あとはみなとみらい駅まで行く電車の中で仕上げよう、と思って短めの睡眠をとる。 今年、全12回の連続講座「企画でメシを食っていく」に加えて、もうひとつ70名が参加する「言葉の企画」という

そもそも「若者の恋愛離れを食い止める」というお題はどうなのか。そして「17歳の恋は、17歳にしか出来ない」について思うこと

こんにちは、阿部広太郎です。 コピーライターの仕事をしていると、コピーにふれる機会がとても多い。何千何万もの一行に触れてきた中でもふっとそのひと言を思い出すことがある。ゴールデンウィーク中に思い出してしたこのツイート。 想像以上の反響。いいね!というコメントもあれば、そもそもそのお題がどうなんだ、や、でも相手がいないと恋愛できないしさ、しないといけないの?という声も。そう伝わるんだなあ、と思いつつ、その時に僕が書き残していた考えを記したくなりました。 ★★★ 何かを考

「伝える」と「伝わる」の境界でもがいている、いつも。

振り向いてもらいたい。 広告は基本、邪魔なものだ。街に出ればいろんな広告が視界に飛び込んでくるし、テレビ番組を見ていたら、またCMか、と思うこともあると思う。広告の仕事をしている一員として、見て良かった、と思ってもらえるものでありたい、と愛と熱を込めて仕事をしているけれど、邪魔なものだ、という前提は忘れてはいけないと思っている。 通り過ぎていく人がいる。それでも、スルーしてほしくない。スキップしてほしくない。そんな振り向いてほしいという強い気持ちが広告業界を成長させてきた

「インプットってどうしてますか?」という質問に対するひとつの結論。

結論、出すから入ってくる。 コピーや企画の講座。ひとしきり話を終えた後に行われる質疑応答にて「どのように日々インプットしているのでしょうか?」という質問をいただくことがある。けっこうある。ということは、どうすれば学びの機会を増やせるのだろうかと、考えている人が多いのだろう。 新しい服が着たいと思って、いくつもの雑誌を眺めてみたり、いくつもの洋服屋さんをまわるエネルギーが出てくるのと同じではないかと思う。やらなくちゃというアウトプットの必要に迫られた時に、インプットのスイッ

好きが重なる瞬間のあの嬉しさは何なのでしょう。

こんにちは、コピーライターの阿部広太郎です。 言葉を生業とする仕事をはじめて10年。たくさんの仕事をしてきた中で、いま、作詞であったり、音楽と濃く関われているのが本当に本当にうれしくて。高校生フォークデュオ「さくらしめじ」のふたり、スタッフのみなさんとの出会いをつうじて、たくさんのことを学ばせてもらっています。 「5月3日のさくらしめじの 日比谷野音単独ライブに向けて みんなで書いているスタッフ日記、 阿部さんも書きませんか!?」 にこやかにさくらしめじのマネージャ

祈られたことを、いつか祈ってやれ。折れない心で。

その答えで正しかったのか、考えてしまう。 そして、悶々としてしまう。 「就職活動。企業から送られてきたはじめてのお祈りメール。どう受け止めればいいでしょうか?」先日、TOKYO FMさんに伺った。ちょうど夕方で、「ラジオの中の会社」をコンセプトにした番組、スカイロケットカンパニーの時間帯だった。 「ちょうど今、スカイロケットカンパニーやってますね」 なんて話をスタッフさんとしていたら、ちょっと覗きに行きますか、という話になり、ブースの中にいる、パーソナリティのマンボウ

講座に通うのも、講座をつくるのも、ライバルの残像を求めてるから。

覚悟がないと、できない。2015年に立ち上げて、今年5年目になる連続講座「企画でメシを食っていく」の募集締切が迫ってきた。開講に先駆けて、今週の日曜日は、糸井重里さんとの特別イベントもある。どきどきしてる、いっぱい。 なぜこんなにもエネルギーを注ぎ込んでこういう場づくりをするんだろう?とふと考えた。覚悟とは、心に決めること、そのゆるぎない心。生半可じゃない、熱々の気持ち。その気持ちは、ライバルから生まれている。 いくつもの講座に通ってきて、そして自分が講座をつくって思う。