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2021年8月15日(日)

用事が終わった帰り道。
このまま帰るのは、ちょっとな、と思うときがあって、今日は寄り道した。

何回も行ったことがある、でもいまはほとんど行ったことがない本屋。
駅を降りて、どこに行こうかとなんとなく歩きながら考えてみると、そこに行こうかなと思った。雨の東京は、涼しくて、今日が真夏の真ん中だなんて一瞬忘れさせてれるような、そんな秋にも似た天気だった。

いつもより人が少ない日曜日。
雨の写真が好きだから、カメラを片手に歩いて、ときおり立ち止まり、写真をるから少し時間がかかってしまう。

本屋について、いつものように入り口に入ってすぐの平置きの棚を見る。思ったより人がいて、右側には行けないから、左側の棚から見始める。右側へ。何冊か気になる本がある。けれど、なんとなくぐっとこない。この感覚は人に説明することはできないと思うし、したこともないし、しようとも思わない。とにかく、響かないというか、一歩足りない。そんな感じ。

結局入り口近くの棚に戻ってきてしまい、ふたたびまじまじと棚を眺める。
入ってきたときとはちがう本に目が止まる。読んでみる。好きになった。
ほんとうに、人を好きになるような、そんな感じと同じ。
人の場合はもっともっと時間も感じる要素も多いけれど、本の場合はそれより時間がかからない。見て、手に取って、読んでみて、「あ、合うな。読んでみたい。」そう思って、買おうと決める。

その本を手にとって、さっきは人がいたから遠慮して入れなかったギャラリースペースに入る。素敵で、好きな絵があった。
後ろから声をかけられて、その絵を書いた作家さんだった。
ほんのすこし会話して、記入台帳に名前と住所と感想を書いた。
私はその中の一つの絵をすごく気に入って、でも、同じ絵のポストカードを手に取って、先程のほんと一緒にお会計をした。

朝起きたときには、まったく考えていなかった現実がある。
予定通りに生きることがどうしてもできない私は、今日も予定不調和な1日を過ごして、満ち足りた心持ちになりました。

そんな夜に見上げた電灯。

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