貧困の話 #藤原note30日間チャレンジ vol.07
みなさんこんばんは。藤原雅樹というものです。
現在 #藤原note30日間チャレンジ というものに1人で勝手に挑戦しています。早いもので本日で7日目になりました。
毎回フリーテーマで、その日その日に思いついた内容をただつらつらと書いていくだけの企画なのですが、ありがたいもので色んな人に見ていただいております。温かいコメントやリプライをもらって、感無量でございます。
さて、今回は、昨日の記事で予告した通り、今日はホームレスの話を書きます。
キッカケ
私ごとではありますが、一昨日から昨日にかけて、実家である神戸に帰っていました。実家の最寄駅である、阪急神戸線の岡本駅で、ある1人のおじさんとお話した。
みなさんご存知、BIG ISSUEおじさんです。
え、知らない?そんなバカな・・・。
少なくとも僕の小中の友達は、1度は見たことあるはずだと思います。駅前で雑誌片手にただただ立っているだけのおじさんです。
今回のテーマはこのおじさんが売る雑誌、BIG ISSUEに関してです。
BIG ISSUEとは?
BIG ISSUE(ツイッターアカウントはこちら。)とは、ホームレスの人の社会的自立を応援するために設立された企業です。具体的に行っている事業として、今回売っているこの雑誌の作成や宣伝などをしています。
歴史としては、1991年、イギリスの化粧品製造会社の創業者であるゴードン・ロディックがアメリカで、ホームレスのみが販売できるストリート新聞を見かけたことをきっかけに発足しました。
事業としてロンドンで成功するだろう、という結論を導き出したゴードンが、ホームレスの社会福祉情報だけでなくエンターテインメント情報なども重視して、ロンドンで『ビッグイシュー』の第1号を発行し、大成功を収めました。
その後、イギリス各地はもとより世界各地に広がり、各言語への翻訳と発行地域での独自取材した記事を組み合わせて、発行されています。あのイギリス女王エリザベス2世も購入したことがあるそうです。
創刊してから約30年が経つこの雑誌。日本版のBIG ISSUEは2003年の9月に創刊されました。販売価格350円のうち、180円が路上販売員であるホームレスの収入になります。
オンライン版も発行され、編集長としてはあのイケダハヤトさんも務めたりしています。
現在は112箇所で販売していたり(販売場所一覧はこちら。)バックナンバーの通信販売や定期購読も受け付けたりと、ネット世代も我々も買いやすい。
BIG ISSUEの魅力は、なんと言ってもやはり、買う時にホームレスの人とコミュニケーションを取れることです。
何かしら社会貢献がしたい、でもどうしていいかわからない。
そんな人は、町のBIG ISSUEおじさんから1冊買ってみましょう。また、この季節暑い中で販売をしているため、スポーツドリンクなどを差し入れしても良いかもしれません。
また、雑誌の内容もかなり凝っていて、350円でこれが買えるのか、という驚きもあります。読んだことはないも多いと思いますので、ぜひ一度買ってみてください。僕の近くの人は、教えてくれたら貸します。お声かけください。
表紙には有名な俳優さんも多く起用されています。
BIG ISSUEのゴール
BIG ISSUEが目指すところは、ホームレスの人たちの社会的自立を促すことです。有限会社ビッグイシュー日本の代表を務める佐野章二さんはインタビューで
最終ゴールは会社がつぶれること
と語っています。
販売員さんは全員ホームレス。ビッグイシューを売る人がいなくなることは、ホームレスの方々が社会的自立をして、他の仕事を見つけたり家を見つけたりした、ということと同等というわけです。
私たちは、社会的な排除をなくして、誰にでも居場所と出番がある社会を目指しています。
佐野さんがそう語るように、貧困状態に陥っているのは、同社が対象としているホームレスだけではありません。
ビッグイシュー日本は、ホームレス支援を通して自分たちが成功モデルとなり、同社が目指す価値観が他の分野にも波及していくことを第一に考えているそうです。
貧困と映画
先日、「万引き家族」という映画がカンヌ国際映画祭で最高賞となるパルムドール賞を受賞したことが話題になりました。
僕も友人と映画館へこの映画を観に行きました。
映画を観ていない人のために詳述は避けますが、家族や豊かさといった、幸せの象徴とされてきたものが様々な側面から描かれていて興味深かったです。
映画は飽くまでフィクションですが、この映画を撮った是枝監督はインタビューで実際の事件からこの映画の着想を得たと語っています。
また、貧困を別の側面から描いた、福山雅治主演の「容疑者Xの献身」という映画があります。
これも同様に詳述は避けますが、ホームレスがいかに我々の視界に日常の一部として溶け込んでいるのか、というのが鮮烈に描かれているシーンがあります。
あまり言うとネタバレになりそうなので、ぜひ1度借りるなりなんなりで観てみてください。観たことある人も貧困という側面から映画を観ると、また違った感想を抱くかもしれません。
貧困は、我々が意識をして目を凝らさないと見えないものです。目を逸らすまでもなく、視界に入っても無意識では認識ができない。そんなレベルまで、ある種身近な存在と言えるでしょう。
意識をすることは、キッカケ無しには難しい。人の目線を様々な社会課題に向ける力を持つ、映画や小説などのメディアは本当に素晴らしいと思います。
幸せってなんだろう
貧困課題に関心がある一方で、同じくらい興味があるのが
幸せってなんだろう?
という問いです。
ホームレスの人が仕事を手にし、家を手にして社会的に自立できたとして、それで幸せと言えるのか。
そんな問いに1つの結論を得たので、記しておきます。
キッカケとなった、4日目のnoteです。夜の散歩中に人の幸せについてふと考えてしまった時の話です。
考えることができる、これこそ幸せな事なのではないだろうか。
と書いた真意は、知らないことと知っていることがあるから、余白が残っているから幸せなんだ、ということだったんです。
ただ、貧困の課題にこれを当てはめると、貧困は考えるために必要なものを奪っているように思いました。
考えるために必要なものとは、余裕です。
経済的、時間的、体力的、精神的・・・、いろんな余裕は、人が考える上でどれも欠かせないものになります。貧困とは、余裕がない状況のこと。考える余裕がない状況のことだと思います。
家を得ることで、仕事を得ることで、人との繫がりができることで、人は余裕を手にできる。余裕があると考えることができる。考えることは人の幸せを形成する一つの要因になり得るはずです。
僕は人に余裕を提供したい。人を笑顔にするって、人に余裕を提供するってことと同じなのではないでしょうか。
これは、現在の社会で立場が弱い人だけに当てはまるものではありません。人間関係で悩みを抱えたり、身体に不調を抱えている人など、状況によって自分も余裕がなくなってしまうこともあると思います。
みなさんもぜひ、幸せってなんだろう、どうやったら幸せになるんだろう、どうやったら人を幸せにできるんだろう、という問いを考えてみてください。
最後に
ここまで読んでいただき、ありがとうございました!
BIG ISSUEはとても面白い雑誌なので、ぜひ一度手にとって、読んでみてください。1ヶ月に2冊、2冊で700円なので、手の出しやすい価格の上に、取り扱う内容はかなり広く、これまでなかった見識が得られます。
もし、このnoteを読んで、少しでも貧困の問題について考えるキッカケにしてくれたら、頑張って書いた甲斐があるなあ、と思います。そういう声をコメントや僕のツイッター宛てにリプライください。すごく嬉しいです。
また、もし気が向いた方がいらっしゃって、サポートなんかしてくれた日には、もう1日中その人のことを考えてしまうかもしれません。えへへ。
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