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中堅エリート社員の「優越感」が、日本の会社をダメにしている。

企業の不祥事を伝えるニュースが後を絶たず、ハラスメントに起因した悲しい事件が一向になくなりません。

そしてほとんどの企業が長く暗いトンネルから抜け出せず、業績が向上せずに苦んでいます。

その原因についは、多くの学者や評論家が様々な角度で論じていますが、YouTubeで以下の茂木健一郎さんの主張を見て、「優越感」がその元凶のひとつなのではと感じました。

『劣等感の方が優越感より100倍マシな理由』

ここで茂木さんが訴えている事は、学生に対してのだけでなく、多くの社会人、特にピラミッド型組織の中堅〜上層部にいるエリート社員たちに対して同じことが言えます。

そして、優越感の存在が、会社にとって深刻な事態を招いているように思えます。

特に、その立場にいるというだけで抱いしまっている優越感。それは空虚の優越感ともいえるもので、たいへん厄介です。

実際私も、課長登用の試験に受かり、いくつかの権限を与えられたり、部下を持ち指導や指示をする立場になった事で、一時優越感を感じたことがありした。

課長以上のみが参加する会議招集されたり、現場社員より情報が先に耳に入ったり、特別な立場になったと感じさせるシーンがたびたび訪れます。

しかし、それらは自分の実力とは全く関係のない事だと理解しておかねばなりません。単に「マネジメント」という役割を与えられたにすぎないのです。

しかし人は、優越感に浸りその魔力に取りつかれてしまうと、悲しいかな一度味わった優越感をなかなか手放せないようです。

職場で自分の周りを観察していると、必要以上に部下に厳しく接したり、ふんぞり返って指示を出しているシーンをよく見かけます。

そういう行為に至ってしまうのは、「自分以下」を明確にすることで優越感を味いたいという深層心理が隠されているように思えるのです。

そしてそのうち、優越感を味わえる立場を手放したくなくなり、その立場や権力を盾に弱い立場の者を追い詰めはじめる。それがエスカレートしていった果てがパワハラなのだと思います。

また、優越感に浸ってしまうと、茂木さんの指摘の通り学ぶ意欲を失います。学ばなければ、成長もしません。

私は、長いあいだ劣等感の塊でした。

自己肯定感が落ち込むところまで落ち込み、自信が全く持てなくなりました。仕事が手につかなくなったり、人に話しかけることすらままならくなったこともありました。

欝々とした日々がつづき、どうにかしてその状態から抜け出したかった私は、すがる思いでたくさんの本を読みはじめました。

そのお陰もあってか、徐々に自信を取り戻していきました。そして、いつしか学ぶことが習慣化されました。

今では、このnoteに自分の思いを定期的に発信すなど、自分自身の中に確固たる軸ができてきたように思います。

一時期はとても辛く苦しい日々を過ごしましたが、劣等感があってこその今があると、今となっては明言できます。

茂木さんの言う通り、劣等感は優越感より100倍マシです。いや、劣等感ありがとうです。

そんな自分の経験から考えると、会社の中枢にいる優越感に浸ったままのエリート社員が、全く学ばなくなってしまったエリート社員が、日本企業の成長を、そして日本経済の成長を阻んでいるのではないかと思えて仕方がないのです。

会社の為、そして日本経済の為、その優越感、捨てましょう。

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