8月に入って最初の週末です。
連日の猛暑、今日もまた各地で更に暑くなる予報が出ています。

「今日も 天気予報では、日本は全部、真っ赤かだよ!」
「花粉症の予報と同じように、この真っ赤な日本地図を見るだけで、
うわーって、ぐったりしちゃうよ。」
皆、うんうん頷きます。

「ついこの前まで、梅雨寒で学校のプールは入れなかったんだけど、
梅雨明した今は、暑過ぎて入れないんだって!」
「学校のプールは外だから、これじゃあ お湯に入っているみたいになって危険だもんね。」

こざる達は 今日もいつものように 賑やかにお喋りしながら、
朝ごはんの仕度をしています。

「毎日ずっとこんなに暑いと、ぼく達でも堪えるから、
りこちゃんみたいな高齢者や、子供たち、病気を抱えている人は本当に辛いよね。」
「そうだよ、ここ数年は、もう今までのように単に暑い夏じゃないんだよ。」
「いろいろと工夫して、今までと同じように過ごしちゃいけないよね。」
「固定観念の打破だよ!」
皆、うんうん頷きます。

例えば、よく言われることですが、暑いけれどエアコンは体によくないなどと思って、
我慢してつけないと命が危険に晒されます。
冷え過ぎる時は、これもよく言われていますが、
扇風機を使って、エアコンの冷たい風が直接当たらないようにするなどして
うまく使った方がいいでしょう。

「そもそも 耐えること、我慢することが美学のようなところがあるけれど、
そういう考え方自体も改めて、臨機応変に対応しないとね。」
「出た! 臨機応変!」
こざる達は笑います。

臨機応変とは、りこちゃんがよく使う言葉なのです。
「臨機応変だよ!」
よくこう言っていました。

「元々、りこちゃんは新しいものや 新しいことが好きで 好奇心旺盛だし、
変な我慢や 無理しなくていいことを無理するとか、そういうのは嫌いだからね。」

まだりこちゃんが若かった頃、家庭用の冷凍食品が発売されましたが、
はじめのうちは、ちゃんと作ったものでないとよくないという考えの人も多かったのです。
冷凍食品に限らず、外でお惣菜を買ってきたりして、
楽をすることは、なんとなくよくないような
そういう風潮がありました。

「でもね、りこちゃんは新しいもの好きだから、積極的に試してみて、
時短で美味しいし、安全面や栄養面もきちんとしているって、うまく利用していたんだよね。」
「全部を冷凍食品にしたわけではなく、冷凍ピラフだったら、野菜とか玉子をプラスしたり、
別のおかずを作って添えたりしてね。」
「それに、そのまま出すのではなくて、ちゃんとお皿に盛りつけてたよね。」

りこちゃんは、我慢してイライラしながら家事をするよりも、
便利なものがあるのなら、うまく利用して、楽できるとこは楽した方がいいという考えです。

「りこちゃん、イライラしながら料理なんかするもんじゃないって言ってたしねー。」
「作った料理に、イライラが入っちゃうからってね。」

疲れている時は、インスタントでいいと言っていました。
無理して歯を食いしばって我慢しながら料理なんてしないで、
笑顔でインスタントの方が、美味しいからと。

「料理に限らず、何でも"こうしなきゃ" "こうじゃなきゃ"は、
一旦、その考えを手放して、ゼロにして、真っ新になって
新しいものを見てみるといいよね。」
皆、うんうん頷きます。

「りこちゃんは、人生は長距離マラソンだから、
ずっと全力で走るなんて、とても持たないって言ってたよね。」
「ちゃんと体力温存して、ゆっくりゆっくり、楽しくだよ。」
「それに"楽（らく）"と"楽しい"って、同じ漢字だもん。」
こざる達は、皆、笑います。

「人生、楽しくいかなきゃね。」

この酷暑の毎日も、楽して体力温存して、
うまくやり過ごすようにして涼しくなるのをじっと待ちながら、
笑って過ごしましょう。

朝ごはんの仕度が出来たようです。

「りこちゃん、呼んでくるねー。」
こざるちゃんが、りこちゃんの部屋へ向かいます。

「りこちゃーん、朝ごはんできたよ。
今朝はクロワッサンと、目玉焼きと、あとメロンもあるよ!
皆で一緒にたべよう!」

こざるカフェは、今日も ゆっくり始まって
のんびり 穏やかに時間が流れていきます。

読んで下さって、どうもありがとうございます。
これだけ暑いと、来年のオリンピック、大丈夫なのか?と思います。
よい毎日でありますように (^_^)