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いつもありがとう、富士山

「今日は、富士山の日なんだよ。」
「そうなんだー、富士山の誕生日なの?」
「うんとね、2月23日を "ふじさん"って、
語呂合わせで読むからなんだって。」
「へー、そうなんだね。」

りこちゃんも、こざる達も、他の多くの人たちと同じように
富士山が大好きです。

「富士山は、お日さまやお月さまと同じように、いつもそこにいて、
みんなを見守ってくれている感じがするよ。」

そうですね。
昔から、そう思われて慕われてきた富士山、
見えると、嬉しくなって、安心します。

 残念ながら、こざるカフェからは富士山は見えません。
「こざるカフェが、もう少し高いビルに入っていたら、
よく見えると思うよ。」
少し 高さが足りません。

「でもね、近くのちょっと高い建物からだと見えるんだ。」
「いつも、テレビで見られるしね。」

今日も、皆で一緒に朝ごはんを食べながら、
ニュースを見ていると、天気予報で 富士山が映りました。

「わぁ、りこちゃん、富士山、綺麗だねー。」
「そうねー、とっても綺麗ね。」

何故か、富士山を見ると皆が笑顔になります。
ただの山ではないのです。

「前に、皆で新幹線に乗った時に、富士山のすぐ横を通ったよね。」
「うん。そうだったねー。富士山、すごく大きかったね。」
「新幹線は、とっても速く走っているのに、
富士山の横を過ぎるのに時間がかかったんだよね。」
「富士山、あまりにも大きくて、びっくりしたよー。」

そうでした。
こざる達は、すぐそばに大きな富士山が見えて、大興奮していたのでした。
りこちゃんも、にこにこ見ていました。

「富士山は、あんなに遠くにあるのに、
こうして遠くからも見えるって すごいことだよね。」
「そうだねー。」

できるだけ 多くの人から見えるように、
ちょっとした 心の拠り所になるように
富士山も頑張っているのかもしれません。

「もう少し暖かくなったら、みんなで近くの少し高いところに行って、
富士山を観ようよ。」
「うん、それがいいね、りこちゃん。」
「うん、そうしようね。」
富士山を観に行くというだけで、嬉しくなります。

「じゃあ、食後のコーヒー、淹れてくるねー。」
「うん。お願いねー。」

「頭を雲の上に出し、四方の山を見下ろして」
こざるちゃんは、『ふじの山』を歌いながら 台所に向かいます。
「雷さまを下に聞く、富士は日本一の山」

こざるカフェは、今日も ゆっくりゆっくり
のんびり 穏やかに時間が流れていきます。

読んで下さって、どうもありがとうございます。
来年からは、今日は祝日となりますね。
よい毎日でありますように (^_^)


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