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六道慧の花暦

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記事一覧

六道慧の花暦 ホスピタル(1)

新型コロナに感染したニューヨーク在住の現場医師の話。
「(薬を使ったので)肝臓や腎臓へのダメージはあるだろうけれど、味覚と嗅覚に異常が出たということは、他にも影響があるのではないかと……」
医師だけに説得力がある。では、影響が出るかもしれない他とは?

いつもご覧いただいている方、こんにちは。そして、初めての方、初めまして。宜しくお願いします。関節リウマチの持病を持つ私の、通院話や薬の話などをする

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六道慧の花暦 タイトロープ(2)

六道慧の花暦 タイトロープ(2)

朝日文庫の新シリーズ『黒崎警視のMファイル』。
初校のゲラが無事、届きました!
まずは良かったです。ほっとしました。初校ゲラには担当編集者と校正者さんのチェックが入っており、それを参考にしながら直していきます。気を遣うのは、会社名や警察の所轄名かな。反社会的勢力を思わせる会社名は、実際に使われている会社名と同じにならないよう調べていただきながらになります。

それから所轄名も、以前は実在の所轄名を

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六道慧の花暦 ブログ戦記(1)

思えば最悪の年だった2018年に、ブログ戦記は始まっていたのだった。
7年ほど前に発症した関節リウマチの医療費がかさみ、とうとう家を売ることになった。リウマチはなかなか合う薬がなく、体調もまた、最悪。仕事はまあまあ続けていたのだが(生き甲斐だし)、こういうときって色々起きるもんなんだね。なんだか、もう、「物書きとしてやっていくの、無理かな」、みたいなところまで思い詰めちゃって……まあ、辛かったわ。

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六道慧の花暦 浪速猫漫談(5月の2)

六道慧の花暦 浪速猫漫談(5月の2)

お題『子ども叱るな』

花「こんにちは。花と太郎で花太郎でーす」
太郎「なんや世の中、ギスギスしとるのう。お子らが公園で遊ぶと、警察に通報がいったりするらしいで」
花「みぃんなコロナのせいや。災害やさかい、仕方ないとはいえ、苛々するのはアカンな」
太郎「せやせや。こういうときこそ、おおらかにいかんと」
花「『子ども叱るな来た道だもの。年寄り笑うな行く道だもの』っちゅう言葉もあるさかいにな。穏やかに

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六道慧の花暦 浪速猫漫談(5月)

六道慧の花暦 浪速猫漫談(5月)

#新型コロナ #巣ごもり #猫 #お笑い  

お題『ホーム』

花「ニャアアァーッ」
太郎「どうしたんや、花ちゃん。大声出して」
花「スマホや。おかしなところを、さわってしもうてん。わけのわからん画面になってしもた」
太郎「あわてんでもええ。そういうときは、ホームや。お家の絵のボタンがあるやろ。そこを押してみ」
花「お家のボタン。これか」
太郎「よっしゃ。戻ったやろ」
花「ほんまや。リセットされる

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六道慧の花暦 タイトロープ(1)

#新型コロナ #書店休業 #新刊 #巣ごもり

脱稿いたしました!
いやはや、いつも以上に長い、長い4カ月でした。そう、私は現在、1冊仕上げるのに、4カ月かかるので(年は取りたくないもんだ)。
順調に進めば、印刷所へ入校、3週間後ぐらいに校正者さんの校正が入った初稿ゲラという流れになります。ただ、この状況ですからね。担当編集者、印刷所の方々、そして、校正者さん、さらに私が、新型コロナに罹患しなけれ

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六道慧の花暦 浪速猫漫談(4月)

六道慧の花暦 浪速猫漫談(4月)

浪速猫漫談『金がなければ』

花「花太郎でーす」
太郎「いや、世の中、大変ですわ。ワシらどうなるんやろ」
花「こういうときはやな。近江商人の金言『金がなければ智恵を出せ、智恵がなければ汗を出せ』や」
太郎「たいそうな物言いやな。けど、三つともないワシは、どうすればいいねん。金と智恵はなし、猫やさかい、汗、出ぇへんし」
花「ほんなら、舌でも出しとけ」
太郎「まあ、舌ぐらいなら、いくらでも出せるさかい

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六道慧の花暦 4月(2)

徳間書店の新刊が、4月10日に発売されます!
まずはじめに、この一週間でスキやいいね、フォローをしてくれた方に、心からの感謝を。こんな騒ぎのなか、本当にありがとうございました!
感謝です。

さて、『警視庁特殊詐欺追跡班』は新シリーズです。
主人公の片桐冴子と二人の仲間――小野千紘と喜多川春菜、そして、そこに着任したのが、女性警視の上司・本郷伊都美。弱気で頼りない彼女が、思いがけない化学反応を起こ

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六道慧の花暦 4月

こんにちは。今日は、4月10日に発売される新シリーズの前振りとして、徳間書店から刊行されている警察小説をご紹介します。

まずは『警察庁α特務班』。嬉し恥ずかし初めての警察小説です。私は以前、海外ドラマが好きで、それをモデルにした作品になりました。男性作家が組織の対立や軋轢を描くなか、「自分だったらこういうのを書きたい」と思っていたのが、形になった感じです。
主人公の夏目凛子は、シングルマザー。今

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六道慧の花暦  3月(2)

六道慧の花暦です。
まずはスキをつけてくださった方々に御礼を。
ありがとうございました!
楽しみながら更新していきたいと思っています。応援お願いします。
だんだん読んでくださる方が増えてきたようで、嬉しい限りです。今月の大イベントは、ホワイトデーでしょうか。最近は自分への贈り物として、チョコレートを買う女性がこれまた、増えてきているとか。私も甘いものが大好きで、特にチョコレートはいつも常備してあり

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六道慧の花暦 - 3月(1)桜



六道慧の花暦です。

早くも三月になりました。今年はいつにも増して異様な暖かさとなり、2月時点ですでに桜の便りが聞かれました。梅と桜の花が一緒に咲くというのは、やはり、異常事態でしょう。夏の東京オリンピックは大丈夫だろうかと心配になります。

さて、今月の花はもちろん桜でしょうね。

遙か昔、平安時代ぐらいでしょうか。物合(ものあわせ)なる風雅な遊びがあった由(よし)。歌合や貝合をはじめとして

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六道慧の花暦 - 2月(4)学びとは



六道慧の花暦です。

突然ですが、日本は識字率が非常に高い国。江戸時代に日本を訪れた外国の方が、驚いたことのひとつのようです。なにしろ、ごく普通の長屋暮らしの町人だけでなく、農家の人たちも簡単な読み書きぐらいはできた。

外国では違っていたんでしょうね。これには寺子屋の存在が大きかったのではないでしょうか。文字通りお寺で読み書きを教えていたわけですが、町中にも私塾があったのでしょう。

そして

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六道慧の花暦 - 2月(3)落語あれこれ



六道慧の花暦です。

本編には、落語が登場します。私が子供時代を生きた昭和には、落語というのはとても身近な娯楽でした。土曜日や日曜日の午後は、落語だけを放送するテレビ番組があったのを覚えています。母が洗濯物をたたんだり、アイロンかけをしたりするのを手伝いながら、今で言うところの『ながら見』ですかね。やっていた記憶があります。

粋や洒落がわからない子供にとっては退屈な番組でしたが、それがDNA

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六道慧の花暦 - 2月(2)騙された!

六道慧の花暦です。

4月に刊行予定の新刊は、詐欺師を追いかける女性警察官たちのシリーズです。詳細は後日に譲りますが、詐欺関係の資料を、あたりまえですが読みます。

今回、読んだ中では「悪質商法のすごい手口 国民生活センター監修 徳間書店」が、秀逸でした。私がお仕事をしている会社でもあり、絶対に新装版で新たに出してほしいと思ったのですが、その予定はないとのこと。

読んだ中で特に私が「ん?」と思っ

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