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理不尽は当然

世の中にはフェイズってもんがある。そう、段階ってやつでね。
ドラマ「半沢直樹」覚えてます?
最終話の最後のシーンで、手柄をあげたはずの半沢が出向させられてしまうという。
その理由ってのが、故事から分かるのです。

<狡兎死して走狗煮らる>
です。

直訳すると、
「すばしっこい兎が死ねば、猟犬は煮て食われる」ってね。
言い換えましょう。
「敵対勢力が滅びれば、軍功を挙げた*功臣は不要になる」
つまり<用済み>ってね。
そのたとえです。*功臣→功労のあった家臣の事

家が燃えている時は消防士が必要でもね、火が沈下された後は邪魔でしょう? 
家に居座られたい? 嫌でしょう??( ´∀` )
それと、同じです。

漢王朝に仕えた功臣に韓信ってのがいます。
彼はその戦功によって主君である劉邦の天下統一に貢献します。
しかし彼は後に謀反の容疑をかけられ捕らわれてしまうのです。

この話では、劉邦から見た視点が大事です。

劉邦は韓信への恩賞・謀反の恐怖
言い換えますと、維持コスト・リスク。
よって、彼を排除したくなったと言えます。

そして無実の罪に問われた韓信が、<狡兎死して走狗煮らる>という故事を引いたのです。
「俺はもう必要がなくなった。」とね。
よくわかってらっしゃる!

このように功績を挙げた者が冷遇されるという不条理な事は往々にしてあります。
それは上司とか社長とかっていうの問題ではなく、
それが組織であるって事を
知識として知っておきましょう。

組織が必要とする人材はもちろん段階・状況によって大きく違いますよね。
豊臣秀吉が分かりやすい例です。
毎日合戦で殺し合いが行われているフェイズでは、<体力・戦闘能力>がモノ言います。
なので必然的に槍使いの加藤清正・福島正則と寝食を共にして心を通わせました。
が、天下を統一するとフェイズは移行します。
統一後は合戦という体力勝負ではなく、民や土地を統治する仕組みを創造する<知能>が必要になってきます。
なのでこれまた必然的に官僚タイプである石田三成を重用するようになるのです。
毎日合戦じゃなくなれば、加藤清正・福島正則という存在が邪魔になります。これは自然な話。
冒頭の消防士を思い出してください。

豊臣秀吉や石田三成という個の問題ではなく、組織の問題です。
なので加藤清正・福島正則は石田三成を恨んだり、憎む事もありましたが、それはお門違いです。
石田三成はただ求められるフェイズであっただけの話なのです。
彼もフェイズによっては邪魔になるだけの話です。

「これだけ会社に尽くしたのに、あの上司は・・」
「全てを捧げてきたのに、この会社は・・」
と言いたくもなるでしょう。。。
が会社という組織の視点は
「これからの我が社にふさわしい人材を」
とね。
組織ってものを理解する必要がある。

功績を挙げた者は、承認欲求がでてくる。
存在感もでてくる。
発言権やらもでてくる。
過去の栄光にすがる者もでてくる。
偉そうにもなる。
功績を挙げたやろうが、そうなってくると
維持(採用)コストもかかるし、会社にとって不利益となるリスクもでてくるって事です。

なので
<狡兎死して走狗煮らる>
なのです。

時代が時代なら、無実でも謀反の罪を着せられこの世から抹消されていたのですから。

それくらい、功績を挙げた組織の中の個は邪魔な存在になる可能性が高いって事です。


組織は進み続ける。
存在し続ける。
その時々によってフェイズを乗り越えて・・・
そのフェイズであなたが必要な時のあれば
あなたが邪魔な時もあるのです。

人生において、
尽くしたからOKなんてない。
貢献したからOKでもない。
全てを捧げたら報われるわけがない。
功績を挙げたらOKなんて甘い話ではない。

理不尽やら、不条理やら、アンフェアなんてこの世じゃ当然( ´∀` )
それでも、あなたはどのように戦いこの世を渡るのか?
そこにあなたの美しさがあるんじゃないですか!( ´∀` )

イライラしたり、文句言ったり、愚痴ったり
そんなのやめましょう(゜-゜)

それでも、どう生きるか
が、楽しいんじゃないですか('ω')

申し訳ないが
社会において
理不尽なんて、
当たり前の中の当たり前の話です。



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