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習慣の強さ。

何かをする時にやろうと思っていたことを
忘れてしまうことって、よくあります。

それは記憶の話だと思われていますが
多くの場合違います。


レッスンの中での話で言うと、
首の観察をし続けておいてください、
それだけがお仕事です。
生徒にこう言っていても、
動き始めると忘れてしまいます。

これは性格の問題や
記憶力の問題や
その他なんでもいいのですが、
それらとは関係がないことが多いです。

首の観察をするだけ、
なのに忘れてしまう。
何が起こっているのでしょう。


私もトレーニング中にたくさん経験しました。
さっきどころか1秒前に言われたことを
すっかり忘れてしまって、
動きに意識が行ってしまう。
動きに意識が行かないようにすることなんて
どうすればできるようになるのか、
さっぱりわかりませんでした。

それは動くということに対して
ある種のパターンが確立されている。
こう動く時にはここを意識するとか、
こう考える時はこう動くとか。

新しく何かを追加しようとしても
その確立されたパターン通りにやってしまう。
この誘惑というか習慣というかが
すぐに顔を出してきて
その通りにやってしまうということなんです。

その意味で、確立されたパターンと
その動きを一旦切り離すことが必要なんです。

何かしようと思うと
すぐにでもやりたくなる。

これもレッスン中によく言うんですが、生徒に
聞いててくださいね、と言ってから話し始めても
これから動かしてほしい動きを説明し始めたとたんに、
すぐ動かそうとし始めます。

それくらい習慣は根深いです。

そうしないと決めていても
そうできないくらいに根深い。


トレーニング中にあそびとしてやったことなんですが、
相手にボールをポーンと投げてもらうんです、
まあ、大抵は受け取ろうとします。
そこを取らないと決めて、また投げてもらう。
何にもないかのように無視はできたとしても、
目でしっかりボールを見ながら取らない、
なかなかできないんですよね。
何かしらの反応をしてしまう。

投げられたボールは取る。これって
すっごく染みついた思い込みです。


これが自分から「何かする」ということになると、、、
ボールは見えますが「何かしよう」は見えない。
ここにある種の難しさがあります。

「何かしよう」に反応してすぐに行動しようとすることを
自分にちょっと待てをしてみる。
無視するのではなく、
何かしようとすることはしっかりと考えながら、
何もしない、を練習するわけです。

そうすると今すでに持っている習慣と行動に隙間ができ
別の習慣が入る余地ができます。

新たな習慣を身につけていくことができます。

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