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僕の頭のなか

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物事に対する考え / 人間性 / 関心ごと etc
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感性と心身のボルテージ

心身の起伏は精神的人間のホメオスタシスと言える。 それは株価の変動のようで、劇的な出来ごと一つで急降下・急上昇することもある。 でもほとんどの場合、一見瑣末に見えることが累積し段階的に変化しているんだと思う。 本当に小さなことだ。 新しく始めたことを飽きずに3日続けられたとか、仲良くなりたかった人と一言だけ言葉を交わせたとか。 反対に、仕事で言われたことをちょっと捉え間違えたとか、満員電車で舌打ちをくらったとか。 何とも思っていないようで、実はそんなことが積み重なって

その問いに「毒」を

 葉山であの時に言われたことが、脳裏にこびり付いていた。  福島の写真は、定期的に訪れて撮影している放射線被害のあった区域の光景。男の裸というのは、私のライフワーク写真として撮り続けているセルフヌードポートレートのことだ。  葉山に写真事務所をかまえるその先生にポートフォリオを見ていただいた時、一色海岸の静かな水平線を前に居間のテーブルに着いた瞬間から良い感触はしなかった。  しかし、先生からご教示いただいた言葉で、私の写真の中の深いところにうっすら霧がかり姿が見えないで

「理性と感性を割り箸のように使うな」

⬜️ ⬜️ ー 写真家との理性の話  目の前に座っていたのは、確かにポロシャツ姿の初老のおじさんだったはず。  それが見てくれよりも数十倍力強く偉大な巨人に映ったのは、そのおじさんが写真界の巨匠U氏だったからだろうか。または、最初の一言が「ふーん」だけだったからなのか。  中途半端な作品を持ち込んだつもりは微塵もない。期限ギリギリまで、最高のものをつくって一冊にまとめたことに間違いはなかった。それにはわずかな一瞥をくれただけで、他の私写真に関心を寄せたのはなぜか。

ヒーローよりも大切なこと

 みんなのヒーローや一番でなくても、別にいいようになった。  それは、誇らしいことにそれ以外の選択が幾らもあることを知ったから。  それは、悲しいことにほんの一握りの人にしか実現できないことだと悟ったから。  でもそうすると、趣味でジョギングをする時、世界一のランナーになれなくても楽しめたらそれで満足だと思えた。  好きでカメラをしている時、売れっ子カメラマンになれなくても自分が嬉しい写真が撮れたらそれで幸せだと思えた。  ヒーローも世界一も、実は大変な人だ。  みんな

「新しい世界」

自ら決断を下し、新たな世界に飛び込んでゆく人はほんとうに美しい。 海の水面にまばゆい水しぶきが散っていくように、誰の目にも分かるくらい、キラキラと輝いている。 かたや、日々決断を下すそぶりもなく、ひたむきに同じような一日を過ごす人はどうだろう。 どこかじめじめしていて、さぞ退屈そうに見えるだろうか。雨の日のあとの濁った海のように、どんよりと写るのだろうか。 しかし、美しく波打つ海も、雨に濁る海も、時は違えどおんなじ地続きの海だったことに気がつく。 ともすれば「新しい世界」

それはどこから来たのか これからどこへ向かい何になるのか

どこで目にしたのか、それはいつだったのか、全くもって思い出せない。 たぶん美術館かアートギャラリーだったと思うんだけど、そもそもその作品の全貌がどんなだったかさえ極めて曖昧。 唯一覚えているのは、石をモチーフにした現代アートだったことと、その作品タイトルが今まで見たことないほどに意味不明だったこと。 そのタイトルはちょうどこんな具合だったと思う。 当時それを目にした私(今なんとく中高生くらいだったことは思い出した…!)にはちっとも意味が分からなかったけれども、今こうやって

ぬるっと現れる恐怖心

目的地の設定は完了した。 すっきりした気持ちの裏側にある、かたいしこりが何故か剥がれない。 Googleマップで目的地を設定すると、いつものガイド音声が流れる。 「進行方向、右。到着地まで15分です」みたいな。 いま私がぶち当たっている問題は、そこからどういうルートを選び取るか。 下道で行くゆったりコース?高速を使ってすいすい進む?行き当たりばったりにあっちこっちに寄り道するのもいい。Googleマップはその時その時で最適なコースを提案してくれるから、行き当たりばったりで

【Photo Essay】語り継ぐこと

- 大野駅二度目に福島を訪れた日は、早くも蝉の鳴き声とどこか心地良い湿気に覆われていた。 東京からJR上野東京ラインに乗り水戸、次いで常磐線からいわき、大野までと電車に揺られる。6月の福島はまだ耐えうる暑さで、前回の行き先だった葛尾は山林、浪江は海風からの恩恵にそれぞれあずかり、心ゆくまで散策できた。 ただ月の数が一つ繰り上がっただけで、その暑さは油断ならないものになる。今回の目的も帰還困難区域の避難指示が解除された場所を散策することにあり、先の6月30日に解除の発表があっ

【ダイバーシティについて】 |見えない境界線の先にいる得体の知れない存在

就業に際し、不安は誰しもつきもの。 職場の雰囲気が自分と合うか、今までのキャリアが役立つのか、実際の業務時間はどれほどなのか… 今まさに就職活動に追われている私にも、もちろんそうした不安が。 しかし、それに加えて別の問題が、つまりは「タトゥー」や「ジェンダー」に対しての理解があるかどうかを気にかけています。それも、ジャーナリズムという領域で。そういう具体点から生まれたこの不安を一言で表現すれば、それは今や人口に膾炙されている Diversity - ダイバーシティ というも

【理想的な現代コミュニテイ】90年代のシットコム『フルハウス』で既に実現されていた!

学校を卒業・成人・就職・マイカー・結婚・マイホーム… そんな人生設計の既成概念は、"新世代"のうちではもう無くなってしまっています。 強いて言えば、「かつてそうだったスタイル」という名で、数ある自由な選択肢の中の一つとして存在しているのでしょう。なぜなら、その新世代であるZ世代からすれば、人生というものを考え始める年齢に至る疾うの昔にウェブ上で数ある人生の選択肢を把握しているから。 インフルエンサーを目指すも公務員を目指すもよし。月に一回住む場所を変えようが、海外からオン

微動する心象

10時には就寝、早ければ3時半には起床、スタジオに向かう。 そんな日々を1年間やり抜いたならば、一体自分はこの先どうなっているのか? 自分が望む形に近づいているのか、そんなことは誰にも分かるはずはないのだけれど。 … 都内某所の、国内最大級の撮影スタジオで働き始めて1ヶ月が経った。 変わらず朝の早さには慣れないも、この間は深夜2時出社だったなんて話を聞いた手前、絶対に眠いだなんて言いまいと心に誓っている。 早朝の撮影現場には、スタジオスタッフの次に早い時間に製作部が訪れる

Go with the flow, dance to the music

口の中、頬の内側を噛んでしまうクセが治らないググって調べてみると、「口の中が乾燥しているから」とか「不安感情が引き起こす一種の自傷行為」とか、原因はあまりよろしいものではなさそう。。。 爪を噛むとか髪の毛をむしるようなクセは生まれてこの方ない質でしたが、 思い返してみると、社会人になり1年目を過ぎるくらいから始まったような気が。 歯にまつわることと言えば、これもいつの頃からか始まり、寝ている時の歯軋りがものすごくなって、一度歯医者にかかったことがありました。 この時知った

「なんとなく」の心境を考えてみたらけっこうスッキリした

◯ BISINESS INSIDERにこんな記事が掲載されていた簡単に要約すると、内容は次のようなものでした。 " 成功し、「社会のため」「未来のため」と活躍する姿ばかりがSNSに溢れる。でも現実の自分を振り返れば『やりたいことなんてない』『好きを仕事になんてできない』。 そんな中でも、人々が "怒り" や "不満" を抱くことは山ほどある。 やりたいことや好きなことがなければ、その怒りをアクションのエネルギーに変えてあげよう。 " Z世代に限らず、悩めるあらゆる若者に心

【Qストーミング】参加してみたらアイデアが連鎖爆破した。

アイデアに行き詰まった時や、企画が上手く運ばない時... そんな時、きっと多くの方が「ブレインストーミング」を試みたことがあるかと思います。 「どんなにバカげたアイデアでも歓迎する」 「結論をださない」 「質よりも量を重視」 そうです。 ↑こういった条件のもと、キーワードをくっつけたり連想させながら、とにかくアイデアを出しまくる会議法の一つですね。 しかし、結局ここでアイデアが出ながらも、それを上手くネクストアクションに落とし込めなかったり、具体的な案にまとまらないこと