見出し画像

「継続は力なり」という格言について

前回の記事では、「継続は力なり」というタイトルで、私がウインドサーフィンのトレーニングとして行っていたエクササイズを継続するための工夫をお話ししました。

今回は、その「継続は力なり」という格言自体について、私がどうしてこの格言を座右の銘にしているかを少しお話します。


<ことわざや格言が示す教訓>

ことわざや名言、格言というものは、すごく短くまとまったものが多くなっています。その短い一文の示す教訓というのはどういうものか、その言葉で何が伝えたいのか。私はそこには表面的な意味すること以外にも多くのことを含んでいると思っています。この表面に見えていない他の意味を考えるとき、ことわざは実に奥深く面白いものに思えてきます。

表面だけにとらわれないで

<表面的な意味>

表面的な意味、つまり「読んで字のごとく」の意味です。「継続は力なり」とは、継続すれば力が得られる、だからどんなことでも続けていくことが重要だ、という事ですね。では、どうしてそれがそんなに大事なのでしょう。あることを続けていくこと、これは簡単そうで実はとても大変なこと、難しいことですから。

皆さんも一度や二度、「三日坊主」になった事があるのではないかと思います。修行しているお坊さんでなくても、3日と持たずにやめてしまうことはよくあることです。もちろん、やりたかったけれどできなかったという以外に、1日2日のうちに見切りをつけたからやめた、という事もあるでしょう。

ちょっとかじっただけでる程度のことはできてしまう「器用貧乏」の人は特にその傾向が強いのではないでしょうか。

<似たようなことわざ>

続けることの大切さを説いた格言は他にも結構たくさんあります。比較的有名なものをいくつか挙げてみましょう。

  1. 継続は力なり

  2. 三日坊主 すぐにやめてしまう人を揶揄して

  3. 器用貧乏 本質には届かずうわべだけわかったつもりの人

  4. 石の上にも3年 冷たい石の上にいるのはつらいことだけれど、3年もいれば温もってきて報われる

  5. 努力に勝る天才はなし こつこつ努力して積み重ねていくことが、天才にも勝る貴重な経験や知識を得ることになる

  6. 塵も積もれば山となる 小さなことでもこつこつと積み重ねて実行していけば、山のように大きな成果を生むということ

  7. 千里の道も1歩から 一度にやろうとするから大変なので、一歩ずつ少しずつやっていこう、その最初の一歩を踏み出して前に進むことが大事

  8. 継続は成功の父(Continuity is father of success)  アメリカにも同じような格言がありました。

  9. まだまだありそうですね。皆どれも意図していることは同じです。それだけたくさんの言い方に変えてまで伝えたい重要な事、という事でしょう。

<あきらめないで!>

Never Give Up あきらめないこと。こつこつ実行しているうちに、いやになったり、目に見える成果が思うように得られなかったりした時にも、決してあきらめないこと。この事はいろいろな交渉や営業、販売現場においても言えることです。自分勝手な思い込みや決めてかかりから途中で投げ出しては、それまでの苦労が水の泡になります。もうちょっと待てば何とかなるかも、もうちょっと辛抱すれば出来るかもいれない。そうしてあきらめずにチャレンジすれば、ほんのもう少し先に成果が待っているかもしれないのですから。

<小さな変化を見逃すな>

あきらめないこと自体はすごく大変な事です。いきなり大きな成果を求めるのではなく、小さな変化を見逃さないこと。全く前に進んでいない、ただ同じことを繰り返しているだけだ、と感じていても、実は少しずつでも変化していっています。それをちょっと立ち止まって注意深く感じ取ること、それが大事なのです。小さな達成感、小さな疑問が次の改善やチャレンジにつながっていきます。その小さな変化は大きな成果の”かけら”なのですから。

<ちょっとした工夫>

前回の記事にも書きましたが、続けるために自分なりの”これならできそうだ”といアイデアを工夫して続けることもいいでしょう。どうやったら続けられるか、仲間と一緒に切磋琢磨して励ましあって続けることが出来ればそれもいいでしょう。前回の記事で私のやっていた”ながら”を実践してもいいでしょう。ご褒美を用意してみたり、逆にペナルティを課したりしてもいいかもしれません。方法は人それぞれ。自分に合ったものを見つけてそれに沿って実行すれば、比較的苦労なく続けられるかもしれません。

<目的を見失うな>

しかし続けること自体が目的になってしまっては、そこで満足してしまい、何の発見もないままその日が終わってしまいます。「自分は今日も続けられた」というだけで、ただの自己満足になってしまいます。これでは何のためにやっているのか意味のないものになってしまいます。当初の目標を見失わないように、しっかりとしたゴール設定も大事ですね。ただ続けているだけではもったいないですから。

表の皮をむいてみよう

<表に表れていない教訓>

こうして続けていくうちに得られる成果こそが「力なり」です。力を得るためにはあきらめないで頑張って続けなさいという事が表だとすると、かくれた意味とは何でしょう。そこには本当はこちらの方が大きいかもしれない”続けること”の狙いがあると思います。こうしてあきらめないで、工夫を重ねて続けていくこと、これ自体に大きな意味があると思いませんか。

当初の目標達成で得られる成果も嬉しいですが、そのために続けようと努力する過程で見せた日々の自分の成長、進化、新たな発見、これは当初の目的とは違うものかもしれません。この副産物ともいえる第2の成果、これが次のステップに進む上でのエネルギー源にもなります。このことに気付くとそれまでの苦労は吹き飛んでしまい、むしろ楽しい道のりになり、逆にもっともっとという欲求さえ沸いてくるのではないでしょうか。

情熱の炎を燃やし続けよう

続けることで得られる達成感や満足感。続けようとすることで体得する粘り強さや根気強さ、得られる経験や知識、知恵。この二つがこの格言の表と裏の狙いではないかと思います。こうしてある目標に向けて情熱をもって努力を続けることで、人は輝き続けることができるのではないでしょうか。皆さんも何か一つの目標に向けて一歩を踏み出して歩み続けてみてはいかがでしょう。

最後まで読み進めていただきありがとうございます。少しでも何か参考になることがあれば嬉しいです。よろしければスキ・フォローなど頂けると大いに励みになります。これからもお役に立てそうな記事を投稿していきますので、どうぞよろしくお願いします。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?