無題

インターネットの未来。デジタル情報のインターネットを通じて、アナログ社会の人間は優しくなれる。

皆さん、こんにちは。久保家です。

久保家のリビングにはホワイトボードがありまして、毎朝、そこに夫が考えたことを描いて、朝ごはんを食べながら夫婦でディスカッションをしているのですが、その内容をコンテンツとしてまとめてみようというのが今回の試みです。

本日のテーマは「インターネットの未来」です。昨日は、インターネットの本質についてお話したのですが、少し掘り下げて、インターネットそのものについて説明します。

「インターネット」は、ネットワークのネットワーク、つまりネットワークとネットワークをつなげるものです。では、「ネットワーク」とは何か?それは、知識、利益、感動といった「情報」を交換するコミュニティです。

大切なことは、インターネットは世界でひとつの、人類すべてに共通のネットワークということです。これは、英語だと明確で、定冠詞のついた「The Internet」と表記します。つまり、ひとつのネットワークを通じて、人類の知を共有することや、感覚を共有することこそが、インターネットの果たす役割なのです。

ホワイトボードの左の図を見てください。真ん中にインターネットがありますね。その周りにコンピュータネットワークがありますね。このカタチがIT(Information Technology)とか、ICT(Information Comunication Technology)と呼ばれていた頃のインターネットの姿です。

最近は、IoT(Internet of Things)、「モノのインターネット」と言われますね。コンピュータだけでなく、車とかメガネとか掃除機のようなモノがインターネットにつながるようになりました。CisoSystem社によると、2020年には約500億台のデバイスがインターネットに接続すると言われています。

そして、最後に、人間の身体の拡張と感覚の共有が現実のものとなって、脳の「拡張」が実現するわけです。攻殻機動隊の世界ですね。ここでのポイントは、インターネットが人間を「補完」するのであって、インターネットで生み出された人工知能が人間を「置換」するわけではないです。ここは、意見が分かれるところですが、夫は「補完」派です。

ですから、インターネットはできあがっているかのように見えるかもしれませんが、それは間違いです。インターネットは、いまから「つくる」ものなのです。

新約聖書に「初めに言があった。」という有名な言葉がありますね。こちらです。

○新約聖書(新共同訳)
 初めに言があった。
 言は神と共にあった。
 言は神であった。
 この言は、初めに神と共にあった。
 万物は言によって成った。
 成ったもので、言によらずに成ったものは何一つなかった。

インターネットは、言葉です。最近、ビッグデータとか人工知能とか騒がれていますが、そこで重要なのは、多くのデータです。ですから、皆さんにお願いしたいのは、言葉をインターネットへ発信してくださいということです。そのことが、これからインターネットをつくる土台となるのです。

発信する言葉は、日本語で構いません。むしろ、日本語で話して頂きたい。論理的な言葉じゃなくてもいいし、ポジティブな言葉じゃなくてもいい。弱くて、愚かで、不完全な言葉でいいんです。独り言でもいいのです。大切なのは、情報の「量」ですので、「質」をどうこういう話は、そもそも筋違いです。心配しなくても、リンク数の少ない言葉は、自然淘汰されますので、あるがままにインターネットに語りかけてください。

インターネットの本質は、デジタル情報を前提にしていること、そして国という枠組みを超えるグローバルな世界をつくれることです。ネットワークを形づくっているのは、結局は人間なのだということを、インターネットは明らかにしました。人間がつながったことが、インターネットの一番の大きな意義です。

夫は、このデジタルが織りなすインターネットの世界と、現実(アナログ)の自然界の関係が、西田幾多郎の「絶対無」の世界観に似ていると思いました。

自分の底には、自分を超えたものがあり、その矛盾を通じて、真の自己を見出すと西田幾多郎は言います。矛盾するものが相互に作用することで、世界そのものが創造的に生成していく。そういった創造的な生成を生み出す根源的な場所を、西田幾多郎は「絶対無」と呼びました。

夫は、「インターネット」が「絶対無」になるうるのではないかと思うのです。一切はインターネット(デジタルの世界)でつながっていく。だから、あらゆる矛盾が自然界で共存できる時代が来るのではないか。人間は、インターネットを通じて、賢く、強く、そして優しくなれるのではないかと思うのです。

最後に、おすすめ本の紹介です。インターネットに関しては、日本のインターネットの父と呼ばれる、慶應義塾の村井先生の本がわかりやすいです。インターネットに興味を持たれた方は、ぜひ読んでみてください。絶対無については、先日もご紹介しましたが、「続・哲学用語図鑑」がおすすめです。

それでは、本日の対話に移りたいと思います。

○おすすめ本
 角川インターネット講座 (1) インターネットの基礎情報革命を支えるインフラストラクチャー
 村井 純 (著), 砂原 秀樹 (著), ヴィントン・グレイ・サーフ (著)
 単行本: 256ページ
 出版社: KADOKAWA/角川学芸出版 (2014/10/24)
 発売日: 2014/10/24
https://www.amazon.co.jp/%E8%A7%92%E5%B7%9D%E3%82%A4%E3%83%B3%E3%82%BF%E3%83%BC%E3%83%8D%E3%83%83%E3%83%88%E8%AC%9B%E5%BA%A7-1-%E3%82%A4%E3%83%B3%E3%82%BF%E3%83%BC%E3%83%8D%E3%83%83%E3%83%88%E3%81%AE%E5%9F%BA%E7%A4%8E%E6%83%85%E5%A0%B1%E9%9D%A9%E5%91%BD%E3%82%92%E6%94%AF%E3%81%88%E3%82%8B%E3%82%A4%E3%83%B3%E3%83%95%E3%83%A9%E3%82%B9%E3%83%88%E3%83%A9%E3%82%AF%E3%83%81%E3%83%A3%E3%83%BC-%E6%9D%91%E4%BA%95-%E7%B4%94/dp/4046538813

 続・哲学用語図鑑 ―中国・日本・英米(分析哲学)編
 田中 正人 (著), 斎藤 哲也 (編集)
 単行本: 400ページ
 出版社: プレジデント社 (2017/6/29)
 https://www.amazon.co.jp/%E7%B6%9A%E3%83%BB%E5%93%B2%E5%AD%A6%E7%94%A8%E8%AA%9E%E5%9B%B3%E9%91%91-%E2%80%95%E4%B8%AD%E5%9B%BD%E3%83%BB%E6%97%A5%E6%9C%AC%E3%83%BB%E8%8B%B1%E7%B1%B3-%E5%88%86%E6%9E%90%E5%93%B2%E5%AD%A6-%E7%94%B0%E4%B8%AD-%E6%AD%A3%E4%BA%BA/dp/4833422344




 

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