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女の子の作り方

ぶっきらぼうに押し付けるように
プレゼントされたSABONのギフト
ホリデー限定のバスアイテム。

肌が柔らかくなるボディスクラブ
泡立ちのきめ細かいシャワーオイル
しっとりとしたボディクリーム

ああ、良い香りだ。
コレは、女の子の香りだ。
自分の好きなアロマ系の香りじゃない。

甘くてほわほわした女の子の香り
食べちゃいたいような可愛い香り

到底自分には似合わない、
甘くて可憐な女の子の香り。

胸がチクリと痛む。
「自分らしくない」のではない
「なりたくてもなれない」のだ。

キミは、なかなかに酷い。
嬉しかったのは本当だけど。

姿見に映る現実と相反する甘い香り。
鏡の向こうには一人でも平気そうな女、
気が強くて可愛げの無さそうな女、
テラコッタやブラウンのリップが似合う女、
目つきのキツい男顔の女が映る。


スクラブが気持ちよくて
つい長めにマッサージして
お肌がしっとりして
ふわふわの泡ももちもちして
全身から甘い女の子の香りがした。

束の間の夢を見た。
嗚呼キミは、本当に酷いヤツだな。

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