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空衣
2018年3月21日 01:24
不登校の生徒が学期最終日に通知表を受け取るために仕方なしに登校してくるようなテンションで、輝ない瞳の太陽がちらりと顔を出した。着飾ってるのでもいい、若干の春のおとずれ、うっれしいなあ、なんて能天気な自称ムードメーカーの顔で、三十分以上かかるいつもはバスで通る道を、ひょんひょこ徒歩でいった私がバカだったんだろうか。あっという間に雪景色。今日は不幸にも一着しかない寝間着のスウェットに純アメリカンな
2017年11月13日 04:12
選択肢は二つあった。ジムか、プール。 留学生は暇である。日本の大学生が忙しがる二大要因はサークルとバイトだが、私はドイツに来てからどちらもやっていない。それで長い冬に鬱になるのを免れるためにも、運動したくなるのは道理だ。といって外でランニングもサイクリングも出来やしない。天気はぐずつき、路面は凍結しかかっている。まだ11月だというのにこれである。周りの留学生は、ジムに通い出す人が多かった。
2017年10月30日 03:24
ユニクロがこんなに似合う人はいない。 同郷の友と、隠れることなく日本語でそんな感想を交わし合う。 前を歩くのは、映画から飛び出たような美人。脚はすらりと長く、漆黒の髪が煌めく。 しなやかな肉体美を包み込むのは、確かにユニクロの服であるらしい。モデル以上の着こなしだ。彼女が着こなせない服など、そもそも服として存在し得ないに違いない。それほど全てが、彼女のためにあるようだ。 カ