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月の満ち欠けとリズム

真っ暗だ。

昨夜、寝る前に歯磨きをしながら庭に出て、空を見上げてみたけれど

真っ暗で星も見えない。

そうか、今日は新月だ。それに、梅雨の雲がかかり空を覆っている。

満月の時はたとえ雲が空を覆っていても、ぼやーと明るい光に包まれるんだが、新月へ近づくにつれてどんどん暗くなる。

街灯の少ない島。月の満ち欠けは日常のリズムに影響する。

満月の時は、月で自分の影ができるぐらいに明るい。友達のおうちに飲みに行ってもついつい遅くなるし、歩いて帰る途中、懐中電灯がいらないくらい。月明りで本が読める。でも、星はあまり見えない。その分、星座は探しやすい。満月のときは、なんとなく夜更かし気味。なぜか踊りたくなる。海では、この時期、海ガメたちが産卵しに浜にあがってくる。

新月の時は、夜道が真っ暗で慌てて携帯のライトを付けたり、懐中電灯をつける。一度、ライトを忘れて出てしまって、あまりに暗くて怖くて、街灯と街灯の間を小走りしては、灯の下で息をついたほど。時々闇に吸い込まれそうになる感覚に陥り心臓がきゅっとなる。それに、旦那さんが買ったばかりのキャンプ用の灯油ランプを無駄につけたくなる。星がたくさん見えるので星座が探しにくい。なぜか音楽が聴きたくなる。海では、この時期、海ガメたちが産卵しに浜にあがってくる。

日頃から一定の明るさで私たちを助けてくれる部屋の明かりなどは、目で見る光

満ちたり欠けたりして空全体の明るさが変わる月明りは、体で感じる光

というような感じがする。
私たちは、二重構造の光の中で生活しているのだ。

私の島の祖母が、昔はもっと月明りがとても大切だったと話していた。月明りがあると針仕事や家事が捗ったらしい。それに色々な合図になっていたらしい。

そして、満月も新月のときも、海は大潮になるわけだけど、光だけではなく

月の満ち欠けは海のリズムも大きく変える。

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